◆〔要約〕はOKです。 【当為(とうい)の主題】は『私たちは、豊かさの意味を考え直すべきだ』という意見。
◆【複数の方法一】『個人の価値観に違い(ちがい)があることを認めることだ』。 仲良しグループでも、同じように楽しめない場面がある。また都市部での生活では確かにお金が必要だけれど、文明社会から離れ(はなれ)たところに暮らす人にとっては、必ずしも金銭は必要ではないかもしれない。
◆【複数の方法二】『大量消費を推し進める先進国の方法を押し付け(おしつけ)ず、多様な開発援助(えんじょ)をしていくことだ』。経済が豊かな先進国が、そのまま幸福とも言い切れない。経済発展にともなって、疫病(やくびょう)や事件が多発してきた。経済を豊かにすることだけでなく、人々の心も豊かにしていくことが必要なんですね。
◆『確かに、生活の向上を願うことは大切である』しかし「本当の豊かさはお金で満たすのではなく心で満たすのである」。『貨幣(かへい)置き換える(おきかえる)ことの出来ない自分にとっての本当の豊かさを常に問い直していくべきである』。【当為(とうい)の主題】に戻っ(もどっ)てしめくくれました。

       <<え2016/53pみ>>


あおにまさん、今回の作文では貧困の定義について深く考察し、その多次元的な側面を掘り下げる(ほりさげる)ことができています。
特に、経済的な豊かさだけが幸福の指標ではないという点を、具体的な例を挙げて説明することで、読者に強く訴え(うったえ)かける内容となっています。

例えば、巴馬瑶族やアマゾンの原住民の生活様式を引用し、彼ら(かれら)が経済的には貧困とされるかもしれないが、彼ら(かれら)にとってはそれが最適な生活形態であることを指摘(してき)する部分は、非常に印象的です。
また、「本当の豊かさはお金で満たすのではなく心で満たすのである」という名言を引用することで、あなたの論点を強調し、読者に深く考えさせる素晴らしい締めくくり(しめくくり)となっています。

さらに、貧困の問題に対する解決策として、個々の価値観の違い(ちがい)を認め、多様な開発援助(えんじょ)を提案する方法がよく書けています。
これにより、単に貧困を経済的な問題として捉える(とらえる)のではなく、より広い視野で対策を考えるべきだという強いメッセージを伝えることができています。

全体として、あなたの作文は多角的な視点から貧困の問題を分析(ぶんせき)し、独自の見解を提示することで読者に深い印象を与える(あたえる)ものとなっています。

項目(こうもく)評価:
-方法がよく書けています。
-名言がよく書けています。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1154字/800字
思考点:87点
知識点:83点
表現点:91点
経験点:77点
総合点:89点
均衡(きんこう)点:5点

 


■思考語彙 24種 30個 (種類率80%) 87点
 確か, 第,。しかし,。つまり,あるから,いくべき,いるかも,これこそ,する可能,そのため,たから,だろう,と思う,ないかも,なければ,にちがい,に考える,のかも,はなぜ,及ぼす可能,押し付けざる,政策によって,考え直すべき,自分にとって,

■知識語彙 66種 96個 (種類率69%) 83点
一定,不可欠,不幸,世界銀行,中身,事件,人間,今日,以上,以下,価値,便利,個人,先進,危険,原住民,友人,友達,名言,向上,増大,外観,多様,多発,大切,大量,存在,定義,山奥,幸福,形式,必要,悪影響,意味,意見,所得,援助,政策,文明,方法,最高,本当,次元,水準,消費,現代,現実,理解,環境,生活,疫病,発展,社会,経済,結果,給与,自分,裏側,製品,貧困,貨幣,部類,都市,金銭,開発,電化,

■表現語彙 139種 232個 (種類率60%) 91点
 確か,〇,あたり,いくつ,お金,くらし,こと,これ,さ,する可能,そのため,それ,それぞれ,たくさん,ただ,たち,ところ,にちがい,はるか,ふつう,みんな,もの,よう,アマゾン,グループ,コンセプト,トラウマ,ドル,ライン,一,一定,上,不可欠,不幸,世界銀行,中,中身,九,事件,二,二つ,人,人々,人間,今日,代わり,以上,以下,仲,価値,便利,個人,傘,僕,億,先進,危険,原住民,及ぼす可能,友人,友達,名言,向上,国,増大,外観,多く,多様,多発,大切,大量,存在,定義,層,山奥,巴,年,幸せ,幸福,形式,彼ら,心,必要,性,悪影響,意味,意見,我々,所得,援助,政策,文明,方,方法,族,日,日々,昔,時,最高,本当,次元,水準,消費,物,現代,現実,理解,瑶,環境,生活,疫病,発展,社会,私,等,紙きれ,経済,結果,給与,自分,裏側,製品,観,豊か,貧困,貨幣,費,身,身代わり,違い,部,部類,都市,金銭,開発,雨,電化,馬,

■経験語彙 39種 49個 (種類率80%) 77点
くれる,しれる,できる,と思う,に考える,ふやす,もつ,もらえる,られる,れる,上がる,住む,使う,入る,出来る,及ぼす,問う,囲む,失う,懐かしむ,押し付ける,持つ,推し進める,楽しめる,減らす,満たす,直す,置き換える,考え直す,苦しめる,認める,買う,送る,過ごす,違う,降る,限る,離れる,願う,

■総合点 89点

■均衡点 5点
 

貧困な層の定義として(感)
   高1 あおにま(aonima)  2025年8月2日

 貧困な層の定義として世界銀行等でふつうに使われるのは、一日あたりの生活費が一ドルという水準である。一九九〇年には、この貧困ライン以下に一二億人が存在していたという。貧困のこのようなコンセプトは正しいだろうか?貧困は、金銭をもたないことにあるのではない。金銭を必要とする生活の形式の中で、金銭をもたないことにある。巴馬瑶族の人たちもアマゾンの多くの原住民も、今日この「一日一ドル以下」の所得しかない一二億人に入っているが、彼らの「所得」を「一ドル以上」とするにちがいない政策によって、幸福のいくつもの次元を失い、不幸を増大する可能性の方が、現実にははるかに大きい。私たちは、豊かさの意味を考え直すべきだ。そのために考えられる方法は二つある。

 第一の方法としては、個人の価値観に違いがあることを認めることだ。我々人間は同じ人間というグループ、部類だが、みんなそれぞれ違う価値観や意見を持っている。自分にとって最高の環境であっても、友人に理解してもらえないようなことってありますよね。仲のいい友達なのに、同じように楽しめないこともあります。これこそが価値観の違いというものだと思う。つまり、お金がたくさんあるから幸せとは限らない。都市部に住んでいる人間にはお金が必要不可欠なものだが、原住民や山奥に住んでいる人々、文明社会から遠く離れたところで生活をしている人たちからしたら、それは必要ではないかもしれない。その上、お金ではある一定の物を買うことができる。しかし、お金が自分の身が危険な時に身代わりにもなってくれない、雨が降った時に傘の代わりとしても使うことができない、ただの薄い紙きれなのかもしれない。

 第二の方法としては、大量消費を推し進める先進国の方法を押し付けず、多様な開発援助をしていくことだ。先進国では経済が豊かで、とても便利な生活を送ることができる。しかし、それがそのまま幸福をふやす結果にはならない。なぜなら、経済発展の裏側には、人々を苦しめた疫病や事件が多発していたからだ。その事件がトラウマなどという心に悪影響を及ぼす可能性が高い。このようなことを少しでも減らすには、経済を豊かにするだけではなく、人々の心も豊かにしていかなければならない。僕は、現代の人たちは楽しい日々を過ごしているかもしれないがそれは外観だけであり、中身は豊かではないと思う。給与が上がり電化製品に囲まれた生活をしながらも、古きよき昔のくらしを懐かしんでいるのはなぜだろうか。

 確かに、生活の向上を願うことは大切である。しかし、「本当の豊かさはお金で満たすのではなく心で満たすのである」という名言があるように、貨幣に置き換えることの出来ない自分にとっての本当の豊かさを常に問い直していくべきである。