わかばさん、素晴らしい(すばらしい)作文をありがとうございました。文章を通じて、人々がどのように互いに(たがいに)偏見(へんけん)を持ってしまうか、そしてその偏見(へんけん)がいかにして誤解(ごかい)を生むかを深く掘り下げ(ほりさげ)ています。特に、「まるでウワサとは鏡のようだ」という表現(ひょうげん)は、たとえがうまく使われていて、読者に強い印象を与え(あたえ)ます。

また、母親の経験(けいけん)を取り入れることで、話がよりリアルで共感を呼ぶ(よぶ)内容(ないよう)となっており、前の話聞いた話がよく書けています。小学5年生の作文としては、非常(ひじょう)洞察(どうさつ)が深く、読む人に考えさせる力があります。文章の流れも自然で、結びの部分でキャンプや学校での経験(けいけん)再び(ふたたび)触れる(ふれる)ことで、書き出しの結びがよく書けています。

全体として、自分の体験だけでなく、他人や家族の話も踏まえ(ふまえ)つつ、一貫(いっかん)したテーマを持って書かれているため、とても読みやすく理解(りかい)しやすい作文です。この作文を通じて、わかばさんがどれだけ成長したかがよくわかります。これからもこの調子で、さまざまな角度から物事を考える練習を続けてくださいね。

項目(こうもく)評価(ひょうか):
-たとえがうまく使われています。
-前の話聞いた話がよく書けています。
-書き出しの結びがよく書けています。
 

森リン評価 本当はどんな人? ni 08月2週 わかば
字数/基準字数:
1502字/700字
思考点:72点
知識点:62点
表現点:67点
経験点:67点
総合点:73点
均衡点:6点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:6点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙18種23個78%72点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙36種56個64%62点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙85種147個58%67点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙32種51個63%67点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1502字
 72点
 62点
 67点
 67点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 18種 23個 (種類率78%) 72点
、なぜ,。きっと,。しかし,。だから,あるらしい,しまうと,たかも,たらしい,だけかも,だろう,と思う,なければ,にらしい,の場合,入れざる,怖いらしい,手伝おう,(らしい,

■知識語彙 36種 56個 (種類率64%) 62点
事実,人気,信用,先入観,先生,判断,友達,反対,変化,外見,大人,大変,学校,年生,心境,必要,思考,性格,意識,授業,支度,明日,普通,有川,本当,本物,状態,相手,確実,祖母,自分,苦手,被害,言葉,語尾,身長,

■表現語彙 85種 147個 (種類率58%) 67点
うち,うのみ,お互い,かけ,こと,ころ,すべて,せい,そう,それ,とき,どちら,の場合,みんな,もの,よう,ウワサ,タイミング,デマ,ドキドキ,ランドセル,・,三,事実,五,人,人気,今,何,信用,先入観,先生,初め,判断,前,勘違い,友達,反対,噂,四,声,変,変化,夏休み,外見,大人,大変,姿,学校,年生,後,心境,必要,思い込み,思考,性格,意識,授業,支度,方,明日,時,普通,有川,本当,本物,母,気,状態,相手,確実,祖母,私,等,考え,者,背,自分,苦手,被害,見た目,言葉,語尾,身長,鏡,

■経験語彙 32種 51個 (種類率63%) 67点
がる,くれる,しまう,しれる,つく,つける,できる,と思う,なれる,られる,れる,信じる,入れる,分かる,呼ぶ,始める,怪しむ,手伝う,気が付く,決めつける,決める,生まれる,疑る,確かめる,移る,絞る,聞く,見つける,話す,起こる,違う,避ける,

■総合点 73点

■均衡点 6点
 

本当はどんな人?
   小5 わかば(akahime)  2025年8月2日

 同じ名前が付いている花でもよく見ると、一つ一つが人間の顔が違うように、それぞれの表情を持っている。風で折れてぶら下がっているのもあれば、病気か何かでゆがんで咲いているのもある。人間の社会と同じだなあと思ったりする。しかし、私自身、「あいつは、ああいうやつなんだ」とほんのわずかしか知らないうちに決めつけてしまうことが、なんと多いのだろう。

 この前、私はYMCAという団体のキャンプへ行った。生活班をまとめる大人の人、つまりリーダーはコアラリーダーという人で、目がたれ目がっていて、口元が優しく微笑んでいたから、優しそうで、ラッキーだと思った。しかし、実際はコアラリーダーは怖く、時間に厳しい人だった。けれど、そのおかげで、遊ぶ時間をつぶすことがなく、予定通りに進んだので、それはそれでよかった。でも、優しいと予想していたので、ギャップがあり、前半は実際よりも怖い人に思えてしまった。しかし、後半はコアラリーダーはこういう人だと知り、その知識で、怖さが収まってきた。人は、見た目で決めつけることが多いように思える。ただウワサから出てくる先入観というのもあるだろう。元担任の有川先生のことが、私は初めは苦手だった。話す声が大きく、どんな人なのかドキドキしていた時に、友達に

「有川先生って、怖いらしいよ。」

と言われた。語尾にらしい、とついている言葉は信用ならない。しかし、なぜかみんな噂を言いたがるものなのだ。それをうのみにしてしまう人もいるというのに。その時の場合、私がその被害者だった。ドキドキしながら、あの先生は怖そうと怪しんでいた時に、あの先生怖い(らしい)などと言われてしまっては、信じるのが普通だろう。意識しないうちに、その考えに絞られてしまうのだ。夏休みの前までは、なるべく有川先生のことを避けていたのだが、授業等も面白く、友達が言っていたことは本当なのか疑り始めていた。夏休み後、そのウワサはデマだったと気が付き、仲良くなった。私と同じ思考の人が何人かいるようで、私が有川先生の親しくなったタイミングでグーンと有川先生が人気になった。今まで避けてみていなかっただけかもしれないが、どちらにしろ、私の心境に変化があったのは確実である。友達に言われたことを気にしていなければ、もっとずっと前に仲良くなれていたかもしれない事実を、私はもったいなかったと悔んでいる。やはりウワサからも先入観、というのは生まれてくるのだ。まるでウワサとは鏡のようだ。すべて反対に移ってしまう。それに、ウワサを聞いた人は本当の相手ではなく鏡に移った相手の方を本物だと勘違いしてしまう。変な思い込みをして、本当の姿が見つけられなくなってしまうのだ。きっとこの状態のことを、先入観、と呼ぶのだろう。そして、先入観とは何と恐ろしいのだろう。

 私は見た目で決めつけられたことは少ないが、私の母は幼いころ、背が高かったせいで、実際は違うのに、大人っぽい性格だと決めつけられたそうだ。母が五年生のとき、もう大人と同じくらいの身長だったらしい。だから、私の祖母に何でも自分でできると思われ、明日の支度をしろ、という声かけも、それを手伝おうともしてくれなかったらしい。だから、母は三・四年生のころ、ランドセルに何も入れずに学校へ行ったことが多々あるらしい。外見などで判断されてしまうと、お互いに大変になるだけだ。

 決めつけは見た目やウワサなどで起こることが多いけれど、実際は決めつけとは違うことが多い。だから、思い込みをしないで本当の性格を自分で確かめていく必要があると分かった。