一日のごほうび、つまみ食い
   小4 はるまき(akoruka)  2025年8月2日

   一日のごほうび、つまみ食い

              はるまき

 「ぺろっ!」

「う〜ん、おいしい!もうちょっと⋯」

ケーキに使う生クリームを泡立てると、泡立て器に生クリームが付着する。その生クリームをなめるのが、ケーキを作るときの一番の楽しみだ。

 私は、つまみ食いは料理をする人の特権だと思う。料理をしていない人は気をつかいながら食べないといけないけど、料理をした人は堂々とつまみ食いできるからだ。でも、料理をする人のつまみ食いは、スリルがないのが欠点だ。私は、

「いただきます!」

と言ってからみんなと食べたいタイプなのであまり隠れてつまみ食いはしないが、つまみ食いは、見つからないかというスリルがあるのが楽しいし、更においしくなるのだと思う。実は、私の家族には、つまみ食い常習犯がいる。

 「ガサガサッ⋯」

こんな音が聞こえてきたら、母がつまみ食いをしているということだ。

「何やってんの!」

その音を聞いた私は台所に直行して、必ず眉をつり上げる。見つかった〜!という顔をしている母は、アイスクリームを持っていた。そのアイスクリームは祖母が買ってきたものなので、私はすぐに祖母に言いつけた。

「正直に言ってみなさい?」

祖母は、優しい声で母にそう問いかけた。すると、母は

「あれぇ〜っ?記憶がなくなっちゃったなぁ〜」

などと言ってごまかす。祖母は呆れた顔をして、ちゃんと言ってから食べてと母に言いつけた。つまみ食いと言えるのかはわからないが、私が誕生日プレゼントにもらったお菓子の最後の一つを食べたり、私がラジオ体操の皆勤賞でもらった海老せんべいを勝手に食べたりと、母は「隠れ食い」の常習犯なのである。一応、お腹の肉がつまめるようにならないようつまみ食いはしないようにしているそうなのだが。

 つまみ食いにはスリルという調味料がたっぷりとかかっているし、ちょこっと食べるのがおいしい。一日のごほうびのつまみ食いを、これからもちょこっとずつ続けてゆきたいなと心の中で思った。