不思議な本
   小6 あきりり(akiriri)  2025年8月2日

「字が読めないことを意識しつつページをめくり「ここには何が書いてあるのだろう」とおもったことはあるだろうか。わたしにはある。とにかく兄の本だ。「漫画の描き方」のようなものがのっていた。字が読めないからこそ面白かった。わたしが一番強烈に覚えているのは古い漫画の手法では人が歩いた後に、マシュルームを横にしたような印が次々についてくる場面である。何とも奇妙な絵でした。さて、「漫画の描き方」は、本来の目的から言えば、鑑賞のためにあるのではなく、実用のためにある。しかし、わたしにとって、それは謎に満ちた物語、通常の音階を持たぬ歌だったのだ。これこそ、本というものの持つ力ではないだろうか。たとえば、夏目漱石の読み方に、これという絶対の正解があるのなら、われわれは、その答えを人から聞けばいい。しかし漱石への対し方は読者の数だけある。」

私は小さい頃「この英語の本読めたらな」と思ったことがない。毎日お母さんが夜、寝る前に英語の本を読んでくれるからだ。たまに同じ本を読んでくれたり、違う新しい本を読んでくれたり色々だ。小さい頃は簡単な子供用の絵本だった。今もその本が家にある。お母さんによると、その本を一日置きに読んでいたそうだ。そんなある夜私はその本のセリフを全部覚えてしまったのだ。「I love when you hug me tight」「I love when you sing a song 」

「I love when you say I love you」などまだあるが順番もきちんと覚えて書いてある通りに全部暗記したそうだ。私は今は英語も読めるようになってしまったから暗記するのは難しいと思う。「小さい頃の自分すごいなー」でも今も英語の歌を何回も聞いたら暗記できるので満足だ。 

お母さんもそんな体験がある。中学生のときに夏目漱石の「こころ」という本を読んだそうだ。そのとき自殺する場面があったそうで、なぜ自殺するのか疑問に思ったそうだ。けれど、もう少し大人になってから読んでみたら理由がわかったそうだ。お母さんの話はもう一つある。中学生のときに面白い本に出会ったそうだ。そうして高校生になってからもう一回読んでみたら中学生のときに感じた「面白さ」が感じられなくなったそうだ。このことから、年齢や経験したことによって感じ方が変わるのではないかと思ったそうだ。「確かに」私もそう思う。本は人間にとって色々な面を持つ不思議な存在だと思った。これからもインターネットとかで本を読むときには感じられないものが紙の本には感じるからこれからも紙の本を大切にしたい。