勇気を出して、正直に
小4 はるまき(akoruka)
2025年8月3日
勇気を出して、正直に
はるまき
門をはいると、昨日より力のない、ひきつるようなしゃっくりの声が聞こえてきました。だいぶ地主の体がよわったことがわかりました。「息子さんから、あなたが死ねば息子さんが井戸を許してくれるときいて、悪い心になりました。もうじき、あなたが死ぬからいいなどと、恐ろしいことを平気で思っていました。」
「お前さんのりっぱな心にうごかされた。お前さんのような人は、いまどき珍しい。それじゃ、あそこへ井戸を掘らしてあげよう。」
私がこの文を読んで、海蔵さんは勇気がある人だなと思ったところは、海蔵さんが老人にたいして死ねばいいと思っていたことを老人に謝ったところだ。自分が悪かったと正直に反省し、謝ることは勇気があって心がきれいな人じゃないとなかなかできない。海蔵さんの心はでっかいぞう!と思った。
私は、海蔵さんとは反対に正直に謝ることができなかったことがある。家で絵を描いているときに、床に線を引いてしまった。でも、見つからないと思って見つかるまで隠してしまったのだ。しかし、床に線を引いてしまったことを隠していると、絵を描くときに気がかりになった。
「もし見つかったらどういう顔をして謝ればいいのか⋯」
「やっぱり、正直に伝えた方がいいのかな⋯」
そんなことがずっと頭の中をぐるぐる回り、ストレスを存分に溜めてしまったのである。
母にも、中学生から現在にかけて正直に伝えることができていないことがあるらしい。母は、友だちにカセットテープを貸してもらった。しかし、母は「もらった」と勘違いしてしまった。そのため、母はどこかにカセットテープを押し込んでしまったのである。それから少し経って、友だちに
「カセットテープ、貸してなかった?」
と聞かれた母。一瞬、押し込んだカセットテープが思い浮かんだが、知らないと答えてしまったそうだ。それから十年ほど経ち、その友だちと母は疎遠になった。そんなとき、家を整理していた母は、あのカセットテープを見つけたのだ。友だちに連絡しようかと思ったが、連絡先もあやふやになってしまったため母はそのままカセットテープを持っていた。現在もまだ謝れていないらしい。でも、中学生から現在にかけて、母はそのことが頭をよぎるたびに頭を悩ませたことだろう。
勇気を出して、正直に自分がしてしまったことを相手に伝えると、相手も安心するし自分の心もすっきりする。つまり、どちらにとっても良い影響を与えるのだ。だから、自分に素直になることがとても大切だなと心の中で思った。