生きることは学ぶことであり(感)
   中3 あきえよ(akieyo)  2025年7月4日

  創造とは、マッシュルーム、すなわち松茸のようなものだ。松茸は、発達してきた根にある地点で根の成長を妨害する条件が与えられないと、種子が作られないまま根だけが発達しキノコを作らずに死んでしまう。これは人間も同じで、世の中で成功した人は、大抵逆境をプラスに取り込んでいく能力を備えているように私は見える。創造にも、この逆境が深く関係している、といわれなければならない。私はこの文章を読んで、逆境をプラスに変えられる生き方をしていきたいと感じた。



 そのための方法としては第一に、失敗を恐れずに積極的に物事に挑戦していくことである。そうすることで、自分がピンチに陥った時でも、乗り越えていく方法を考え、行動していけると思う。中学三年生になってから、人前で何かを発表する機会が増えた。私は、毎回「なぜプレゼンをしなければならないのだろう」と思いながら、資料の作成をする。大勢の人の前で何かを話すのが苦手なので、我ながら他の人よりも入念に文章を作っているようには思う。その中でも最近特に力を入れていたものは、政治の授業の中で行われた、最近の日本のニュースを取り上げて解説する、といった内容のプレゼンである。しかし発表本番、せっかく何日もかけて作ったスライドが、字体が変わり、また文字化けしていたのだ。そのため少し動揺してしまった。そのため「あれほど準備をしていたのにどうしよう」と落胆した。結果は、少し失敗に終わったが、先生からの評価は結構高く、少しうれしい気持ちになった。私はこの経験から、何事にも積極的にトライしてみる重要性を知ることができた。特に、苦手なものに対して挑むことは、自分の「苦手」や「不得意」といったものを克服するための第一歩になると感じた。



 また第二の方法としては、一度の失敗で敗者とならないような社会体制を作ることである。そうすることで、多くの人がたくさんの事を、失敗を恐れずに挑戦できるようになると思う。私は去年、校外活動の一環で、ホームレスの方たちに炊き出しを行った。その地に行くまでは、ホームレスについてよく知らないのに「何か危害を加えてくるかもしれない」といった、マイナスの偏見を持ってしまっていた。しかし、炊き出しを行い、ゴミを回収していた時に、「おいしかったです」と笑顔で声をかけてくれた方々がたくさんいて、こんなに優しい人たちが、なぜ働けなくなってしまうのだろうと考えた。また、やさしさに触れて、自分が勝手に持っていた偏見が恥ずかしくなっていた。その後、経済の授業で、非正規雇用や日雇いについて学ぶために見た動画の中に、「就職氷河期時代のせいで働く場所が無い」と苦しそうに言っていたホームレスの人が映っていた。私はこの話を聞いて、一つの失敗をしてしまったために、自分が望まなかった生活を送らざるを得なかった人、また、失敗をしていないのに日本の経済の停滞に巻き込まれて、就職できなかった人の存在を知った。だから日本が、失敗を跳ね返すことのできるチャンスが残されているような体制を作ることが重要であると強く感じた。



 確かに、自分が危険にさらされるかもしれない逆境に立ち向かうよりも、安全の順境の方が、心に余裕ができる。また、後者の方を選ぶ人も多いだろう。しかし「脱皮できない蛇は滅びる」という言葉もあるように、私はどんな困難な事にも挑戦していける人になりたい。そして、逆境さえも跳ね返せるような人になりたいと思った。だからこれからは人前で緊張してしまう自分の短所を克服するために、部活内での他学年との交流を大切にしたり、部活やクラス以外の活動にも目を向けていきたいと感じた。また、中学三年に進級してからは、何かを説明するだけなく私自身について説明を求められる機会が増え、その課題が出されるたびに、他の課題がストップしてしまい、「こんなものをやる意味がない」と後ろ向きな気持ちになり、挫折をしかけたことが何度もあった。でも今振り返ってみると、一つ一つにしっかりと向き合ってこれたと思うし、そこから自分の成長に繋がった部分もたくさんあったと実感している。だから、目の前の課題にも一生懸命取り組み、今後の未来に向けて考えるきっかけを見つけていきたいと思った。