【講評】
自分の考えを筋道立てて展開し、具体例を交えて説得力のある意見文に仕上がっています。特に、自分の体験を例にした部分では、読み手に強く共感を呼びかけることができていますね。「比較ではなく自分の中に自己確認を見出すべきだ」という結論も明快で、最初から最後まで一貫性のある文章でした。読みやすく、テーマへの自分の思いがしっかりと伝わってきました。
【特に優れていた点】
・自分の体験(体力テスト)を取り入れて説得力を増していたこと
・社会全体の問題(偏差値による評価)に視点を広げられていたこと
・「比較ではなく成長を基準にすべき」という結論が一貫していたこと
・読み手に共感や納得を与える論理展開になっていたこと
【まえ先生からのひとことアドバイス♪】
・体験の場面をもう少し詳しく描写すると、より生き生きと伝わること
・社会全体の評価について、学校以外の例(スポーツや仕事など)も入れるとさらに深まること
・最後の結論部分を少し長めにして、自分の思いを力強くまとめると文章の印象が強まること
■思考語彙 24種 32個 (種類率75%) 87点
確か, 第,。しかし,。だから,。だからこそ,。例えば,。確か,いるから,いると,かによって,しまうかも,しまうと,するため,するべき,せるため,たから,ないと,成果に対して,敵対心により,止めるため,比べると,比較によって,見つけると,試す場合,
■知識語彙 55種 113個 (種類率49%) 75点
一喜一憂,今年,他人,会社,位置,低下,体力,価値,偏差,全体,全力,共生,内容,去年,双方,受験,名言,地理,基準,場面,大切,学校,学習,定期,意識,成果,成長,政治,敵対,敵対心,文化,方法,比較,民族,火種,現代,理解,相対,相手,確認,社会,競争,紛争,結果,絶対,肯定,自信,自分,自己,自身,記録,証明,評価,認識,関係,
■表現語彙 97種 210個 (種類率46%) 72点
確か,。確か,こと,するため,ずる,せるため,それ,それぞれ,たち,どれ,ほう,もの,よう,わけ,クロアチア,テスト,一,一喜一憂,中,争い,二,二つ,人,今,今年,他人,会社,位置,低下,体力,何,作り話,例,価値,値,偏差,全体,全力,共生,内容,前,去年,双方,受験,名言,周り,地理,基準,場面,大切,学校,学習,定期,家,彼ら,意識,感,成果,成長,政治,敵対,敵対心,文化,方法,時,止めるため,比較,民族,火種,現代,理解,的,相対,相手,確認,社会,私,立ち,競争,紛争,結果,絶対,肯定,自信,自分,自己,自身,言い訳,記録,証明,評価,試す場合,認識,誰,足,間,関係,
■経験語彙 36種 64個 (種類率56%) 73点
あげる,しまう,しれる,せる,つながる,できる,なくなる,れる,下げる,争う,似る,作り上げる,作る,保つ,出す,尽くせる,持つ,止める,比べる,求める,無くす,疲れる,示す,競う,築く,続く,縮める,落ち込む,見つける,見出す,試す,誇れる,認める,負ける,走る,違う,
■総合点 81点
■均衡点 4点
自己確認の仕方について
高1 あかやゆ(akayayu)
2025年8月1日
バルカンで流血が繰り返されるそもそもの原因は、自分たちクロアチア人はセルビア人とは違う、自分たちセルビア人はクロアチア人とは違う、という敵対心によりそれぞれの民族が民族意識を保っていることにある。この二つの民族は地理的にも文化的にもとても似ている。だからこそ彼らは相手との比較においてしか自己認識ができないのである。彼らはいつも争っていたわけではなく共生関係を築いていた時もあった。しかし、双方の政治家たちが作り話をして敵対意識を作り上げ、今に続く紛争の火種を作った。このような争いを止めるためにも、私たちは相手との比較によって自己確認をするべきではない。
第一の方法としては、自分に自信を持つことだ。自分自身に何か誇れるものがないと、そのうち人と比べて自分はできているからというように人との間に自分の価値を求めるようになる。しかし人と比べて自分を評価していると、人よりうまくできることがなくなってしまうと一気に自信を無くしてしまう。自分ができることを自分で認めてあげることが大切なのだ。例えば、私は人と比べると走るのが早いほうではないが、今年の体力テストでは去年よりも記録を縮めることができ、それが自信につながった。人よりも足が遅くても、前よりも早くなったということがとてもうれしくかったのだ。このように、自分自身が誇れるようなものを見つけると、相手と比べなくとも自己確認をすることができるのだ。
第二の方法としては、社会全体で成果に対して相対的な評価ではなく絶対的な評価をするようにすることだ。現代の社会では、学校でも会社でも周りの人と比べてどうかという評価をされることが多い。その最たる例がテストでの偏差値だ。テスト結果で必ずと言っていいほど出されているこの偏差値は50を基準として全体に対する自分の位置を示している。私もテストの偏差値が悪いと落ち込んだり、良いと嬉しくなったり、というように偏差値で一喜一憂してしまっている。確かに受験のような他人と競う場面では周りと比べた自分の立ち位置を認識することは大切だ。しかし、定期テストのような自分がどれだけ学習内容を理解しているか試す場合は、相手とではなく前の自分と比べてどうかということを確認するべきなのだ。いつも誰かと競っていると、疲れてしまうのだ。
確かに、自分を成長させるためには相手と比較し競争することが大切だ。しかし、いつも誰かと比べて自分に価値を見出していると、自分の価値を証明するために相手を下げたり、負けたのは相手がずるをしたからというように自分に言い訳をしたりするようになってしまうかもしれない。また、周りに比べてうまくできないと自信を無くしてしまい自己肯定感の低下にもつながってしまう。だから私は、「自己確認の方法は、人との間ではなく、自分の中にある。」という名言のように、人と比べてどうかではなく自分が前に比べて成長できているか、全力を尽くせたかによって自己確認をしていきたい。