絵美さんのがんばりに心を動かされただけでなく、自分の経験(けいけん)や家族の話と結びつけ(むすびつけ)て考えられたことがとても立派(りっぱ)です。

<<え2022/24pみ>>

総評(そうひょう)
 物語の中の絵美さんの努力(どりょく)共感(きょうかん)しながら、自分の体験(たいけん)やお母さんの話を交えて考えを深めている、とても充実(じゅうじつ)した感想文です。読んで感じたことを素直(すなお)な言葉で表現(ひょうげん)できており、「あきらめずに努力(どりょく)することの大切さ」を、自分の生活の中でも実感していることがよく伝わっ(つたわっ)てきました。長文を通して一つのテーマをしっかり追いかけ、読み手に共感(きょうかん)呼ぶ(よぶ)構成(こうせい)がすばらしいです。

段落(だんらく)ごとの講評(こうひょう)
第1段落(だんらく):物語の場面を引用しながら、絵美さんの努力(どりょく)のようすをていねいに読み取れています。「学校だけでなく家でも練習したところがすごい」と、自分の言葉で気づきを書けている点がとても良い(よい)です。

第2段落(だんらく):自分の体験(たいけん)をくわしく書きながら、緊張(きんちょう)努力(どりょく)の気持ちを思い出して表現(ひょうげん)できています。「百点だったのを見ておどろいた」といった感情(かんじょう)の動きもよく伝わっ(つたわっ)てきます。

第3段落(だんらく):お母さんの話を通して「聞いた話」で内容(ないよう)を広げている点がよくできています。できなかったことができるようになるまでの過程(かてい)をくわしく書いていて、「あきらめずに練習したらできるようになる」というメッセージに説得(せっとく)力があります。

第4段落(だんらく):自分の今の気持ちを「心の中で思った」と書いてまとめている点が、四年生の指導(しどう)項目(こうもく)にもぴったり合っています。物語から()た学びを、自分のこれからの行動につなげようとしている姿勢(しせい)立派(りっぱ)です。

特に(とくに)優れ(すぐれ)ていた点】
・物語の場面を引用して、具体(てき)に感想を述べ(のべ)ている
・自分の経験(けいけん)詳しく(くわしく)書き、気持ちの動きも伝え(つたえ)ている
・家族の話を取り入れて内容(ないよう)を広げている
・「心の中で思ったこと」で自分の考えをまとめている

【考えを深めるための質問(しつもん)
 これから「むずかしそうだけど、がんばってみたいな」と思うことがあったら、どんなふうに努力(どりょく)してみたいですか?

内容(ないよう)◎ 構成(こうせい)◎ 題材(だいざい)◎ 表現(ひょうげん)◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準(きじゅん)字数:1262字/500字
思考点:49点
知識(ちしき)点:59点
表現(ひょうげん)点:57点
経験(けいけん)点:57点
総合(そうごう)点:61点
均衡(きんこう)点:6点

 


■思考語彙 9種 14個 (種類率64%) 49点
あきらめざる,がんばれば,しよう,たから,たので,で思う,と思う,ません,みよう,

■知識語彙 32種 50個 (種類率64%) 59点
以前,体育,体験,先生,入学,公園,努力,大丈夫,子供,学校,実感,小学校,授業,日本,時間,最初,最後,機会,毎日,漢字,生活,空白,絵美,緊張,練習,自信,苦手,近所,連続,部分,鉄棒,香港,

■表現語彙 64種 110個 (種類率58%) 57点
いろいろ,おじいちゃん,お母さん,お話,こと,ころ,さん,そう,その後,たくさん,とき,まわり,みんな,よう,わたし,アメリカ,チャレンジ,テスト,ドキドキ,上がり,中,以前,体育,体験,何,先生,入学,公園,努力,回,大丈夫,子供,学校,実感,小学校,度,心,感じ,授業,日,日本,時間,最初,最後,機会,毎日,漢字,点,生活,百,私,空白,絵美,緊張,練習,自信,苦手,試し,読み方,近所,連続,部分,鉄棒,香港,

■経験語彙 25種 42個 (種類率60%) 57点
あきらめる,おどろく,かかる,がんばる,くれる,つく,できる,で思う,と思う,なれる,ます,まちがえる,やる,出る,受ける,思い出す,教える,書き込む,書く,楽しむ,聞く,覚える,読む,返る,遊ぶ,

■総合点 61点

■均衡点 6点
 

努力の結果
   小4 なな(akasona)  2025年7月3日

今日の授業は、絵美がこのまま桜本小学校に残るか、アメリカンスクールへ行かなければならないかが決まる大事な授業です。きのうは亜紀も声がかれるくらい絵美と一緒に練習しました。絵美が、ちょっと考えて、「日常の生活の中に….」

とつづけた時は、ほっとしました。このお話を読んで私が一番おどろいたのは、日本語が苦手な絵美が授業参観のためにたくさん特訓して、本番で大成功をおさめたところです。日本語が得意ではないのに一生懸命練習していたので、とてもすばらしいと思いました。絵美はあきらめずにがんばって、少しずつ上手になっていきました。私が特にすごいなと思ったのは、学校だけでなくお友だちに家に来てもらって一緒に練習をしたところです。その気持ちがとても立派でなかなかまねできないと思いました。たくさん練習したことがむくわれて授業参観ではしっかりと発表ができ、まわりの人たちもきっとおどろいてうれしく思ったと思います。絵美にとってはただの授業参観ではなく今の日本の学校に残れるかが決まる大事なテストなので、とても緊張しただろうなと思いました。

私は以前、日本の小学校に体験入学したことがあります。最初はまるでテストのときのように緊張していたけれど、日本の学校生活が体験できて毎日がとても楽しみでした。いろいろな授業に出ている中で、

「漢字のテストがあるよ。」

と先生が前もって教えてくれました。日本の学校でテストを受けるのは初めてだったのでできるだけがんばってみようと思いました。それから毎日、よい感じで漢字をくり返し書いたり読み方を覚えたりして、たくさん練習しました。まちがえやすい漢字は何回も書いて少しずつ自信がつきました。テストの日は少しドキドキしましたが、がんばったから大丈夫と思いながらテストの空白の部分を書き込みました。そしてしばらくしてテストが返ってきたとき、百点だったのを見ておどろいたのと同時にとてもうれしかったです。

お母さんに子供のころ努力して最後にうまくいったことがあるか聞いてみました。お母さんは、鉄棒が苦手でなかなか逆上がりができなかったそうです。でも、近所の公園でおじいちゃんと何度も何度も練習してあきらめなかったようです。少し時間がかかったけれど最後にはできるようになってとても自信がついたそうです。逆上がりだけでなく連続前まわりや連続逆上がりもできるようになって、その後は鉄棒ばかりで遊んでいたそうです。私は香港にもアメリカにも鉄棒がなかったので、実際に鉄棒で遊ぶ機会がほとんどありませんでした。日本で試しに逆上がりをやってみたことがありますが、やはりできませんでした。日本では体育でみんなやると聞いたので、私もできるようになれたらいいなと思いました。

このお話を読んで、がんばれば最後にはできるようになるということをあらためて実感しました。わたしも何かにチャレンジするときにこの絵美さんを思い出して、あきらめずに努力しようと心の中で思いました。