香里(かおり)さん、作文の提出ありがとうございます。この作文では、自然や日常生活の中でのさまざまな経験を通して、自分にとって大切なものとは何かを考えるというテーマをうまく表現できています。

まず、ナイジェリアでの体験についての記述が印象的でした。盲人(もうじん)との交流から学んだ「目あきのおごり」という言葉を通じて、自然との調和の重要性を感じ取ることができます。この部分では、昔話の実例がよく書けています。

また、ボールペンやシャープペンに対するこだわりを描い(えがい)たエピソードは、日常の小さな選択(せんたく)がいかに自分の価値観と連動しているかを示しており、体験実例がよく書けています。それに加えて、一休さんの話を引用することで、無秩序(むちつじょ)無駄(むだ)に見えるものの価値についても考察しており、昔話の実例がよく書けています。

最後に、自分にとって必要なものと無駄(むだ)なものの両方を大切にするという結論に至る過程で、複数の意見を総合化する主題がよく表現されています。これにより、作文全体に一貫(いっかん)性があり、読み手にとっても理解しやすい内容となっています。

全体を通じて、具体的な例や個人的な体験を交えながら、哲学(てつがく)的な問いかけを行うスタイルがとても効果的でした。これからもこのような深い思考を持ち続けて、さらに表現力を磨い(みがい)ていってください。

項目(こうもく)評価:
-昔話の実例がよく書けています。
-体験実例がよく書けています。
-総合化の主題がよく書けています。
 

森リン評価 無駄なものは人生のつきもの yabi 08月3週 明香里
字数/基準字数:
1139字/800字
思考点:77点
知識点:70点
表現点:82点
経験点:86点
総合点:83点
均衡点:4点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:80点
知識点:73点
表現点:85点
経験点:89点
総合点:82点
均衡点:4点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙20種21個95%77点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙48種69個70%70点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙120種200個60%82点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙45種61個74%86点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1139字
 77点
 70点
 82点
 86点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 20種 21個 (種類率95%) 77点
n確か,。いわゆる,。しかし,。つまり,いえば,いくため,すると,たため,だから,と思う,と考える,をなぜ,を考える,入ると,忘れざる,断らざる,続けるため,行くと,読むと,調和こそ,

■知識語彙 48種 69個 (種類率70%) 70点
一休,一緒,人類,冊数,原則,土地,大切,存在,学年,学校,室町,小学校,小学生,屏風,山道,影響,必要,応答,快適,採集,教訓,文房具,昔話,時代,本棚,東北,殿様,気分,無印,無秩序,無駄,理由,理解,生存,発想,盲人,神話,絵本,自分,自己,自然,良品,規制,言葉,調和,過半,関係,高学年,

■表現語彙 120種 200個 (種類率60%) 82点
n確か,あき,いくため,いま,いろいろ,おごり,お父さん,ここ,こだわり,こと,これ,ころ,さ,さん,すべて,それなり,たため,とき,とら,どちら,もの,やり取り,よう,イメージ,コツ,シャープ,ジェット,ストリーム,スリップ,タイム,トラ,ナイジェリア,ペン,ボールペン,一,一休,一緒,三,中,久しぶり,二,人,人々,人類,今,付け,冊数,前,十,原則,味,四,土地,大切,子,存在,学年,学校,室町,家,小学校,小学生,屋,屏風,山道,年,弟,影響,彼,必要,応答,快適,感じ,我々,手,才,採集,教訓,数,文房具,昔話,時代,本,本棚,東北,殿様,気分,気持ち,河,無印,無秩序,無駄,理由,理解,生存,発想,目,盲人,神話,私,絵,絵本,続けるため,自分,自己,自然,良品,芯,西アフリカ,規制,言葉,話,調和,過ぎ,過半,選び,部,関係,頃,高学年,

■経験語彙 45種 61個 (種類率74%) 86点
おしえる,くださる,くれる,こだわる,しまう,ちる,できる,とぶ,と思う,と考える,なれる,ふざける,もつ,られる,れる,を考える,与える,使う,入る,出す,取る,合う,外れる,始める,引く,忘れる,思い出す,持ち歩く,持つ,捕まえる,教わる,断る,書く,歩く,深める,生きる,眺める,笑わせる,続ける,繰り返す,見える,語る,読む,買う,避ける,

■総合点 83点

■均衡点 4点
 

無駄なものは人生のつきもの
   中2 明香里(auseri)  2025年8月3日

 数年前、私は西アフリカのナイジェリアの東北部べエヌ河の過半を一人の土地の盲人と二人で神話・昔話を採集して歩いていて、四十過ぎの私とほとんど同じ年と考えられる人であり、盲人にはいろいろなことを教わった。手を引いて山道を歩いているときに、彼は「目あきのおごり」というのがあるのだ、と語り始め、自然との調和こそ、我々人類が生存し続けるために避けることのできない原則になった。

確かに、快適に生きていくためには自分の必要を考えていくことが大切だ。私は小学生の頃からお父さんの影響でボールペンの書き味にこだわりを持っている。お父さんと文房具屋さんに行くと、ボールペン選びのコツをなぜかおしえてくれていた。そんなことがあったため、私も小学校高学年になって学校でのペンの規制が外れ、ボールペンをもっていって良くなったとき、今でも使うジェットストリームや、学校でまる付けなどに使っている「無印良品」のペンを使い始めた。更に、今となってはシャープペンの芯の硬さや、書きやすさにこだわって買うようにしている。私の学年にはシャープペンを二十本ほど持ち歩いている人がいる。いわゆるシャープペンマニアである。

しかし、一見無駄に見えるもの、無秩序なものもなくてはならないのである。一休さんは、よく「無駄に見えること」を大切にしていた。一休さんといえば、とんち話だ。私は一休さんの本を持っている。その本の中にあるトラの屏風の話では殿様に「屛風のトラを捕まえてみよ」といわれ、断らずに「ではここにとらを出してください!」と応答した。これは一見ふざけた無秩序なやり取りに見えるが、その発想が人々を笑わせて、教訓を与えてきたのだ。

私の家には一休さんの本があると書いたが、その本は弟が三才のときに買った本で冊数も少ないし、絵ばかりの絵本なのである。だが、いまでも本棚を眺めていて、目に入ると面白くて繰り返し読んでいたころを思い出し、つい手に取って読んでしまう。するとまるで室町時代へとタイムスリップしたような気分になり、一休さんと一緒にいるような気持ちになれる。つまり、絵本は小さな子が読んでいるイメージがあるが久しぶりな感じで読むと、とても面白かったりするなと思った。

確かに自分に必要なものも、無駄なものも、どちらも大切だ。しかし最も大切なことは「存在するものには、良いとか悪いとかいう前にすべてそれなりの理由がある」という言葉があるように、自己と相容れないものへの理解を互いに深め合い、関係を調和して生きていくことが大切である。

だから私は、生きていく中で自分に必要なものも、無駄なものも、どちらも大切ということを忘れずに、これからも生きていきたい。