自然との調和
中3 あおらは(aoraha)
2025年9月1日
ラップランドの森は夏のわずか数か月の間にあらゆる草木が一斉に芽吹き、花開き燃えるような緑に包まれる。しかし、ラップランドの森に一歩踏み入れると出迎えてくれるのは美しい自然ではなくおびただしい数の蚊やブヨの大群なのだ。それでもどうしても森のシンフォニーを聞きたいのなら森の一員として加えてもらわなければならない。子孫を残すために、肉体から血を吸い取ろうとするのは、森の摂理そのものなのだ。私はいつも自分を自然の中の一員として考え、自然とともに生きて行きたい。
第一の方法として、自然の音に耳を傾け自然と調和していくことだ。今年の夏、高原に行った。そこは、少し立ち止まっただけで四方八方から虫が寄ってくるような場所で虫が苦手な私は虫から逃げ回っていた。しかし、この虫の多さにも慣れてくると次第に虫の飛び回る音に耳が向くようになった。聞いていると様々な音がするものだ。例えば、アブが飛び回る低い重低音、トンボが飛ぶ静かな音などだ。私は普段、虫が多く出るような場所に住んでいない。だから虫と触れ合うというようなことをしたことがない。もししたことがあるという人ならば、高原での虫の奏でる音にもっと早く耳を傾けていたかもしれない。私は、これから自然と調和して生きて行くために自然の音に耳を傾け会話してみようと思った。
第二の方法として、人間の開発の資源調達のために自然があるという考え方ではなく、自然の中でお互い助け合って生きているということを多くの人に伝えていくべきだ。昔、中国では農作物を荒らす雀を減らすために、雀を大量に殺してしまったことがあった。それは一度では終わらず、雀を根絶やしにするために国民も雀を見つけたら殺してしまっていた。中国国内での雀が絶滅しようとしていた時、国内ではある問題が起きていた。雀を殺してしまったために、雀の餌となっていたバッタが急増してしまったのだ。バッタはキャベツを餌とする生物である。当然畑のキャベツを根こそぎ食べてしまったために、中国ではキャベツの生産量がその年は急激に減少したそうだ。このような、人間の都合で行った出来事が後々人間に影響を及ぼした事例はほかにもある。沖縄県では、ハブの活動を抑制させるためにマングローブを放ったところ、沖縄の固有種まで食べてしまい固有種が減少してしまったことがあるそうだ。これらの出来事は人間側の都合で生態系を壊してしまったために起こってしまったことだ。私たちは、自然を有効に活用するのではなく、自然の中でお互いに助け合っているということを知っていかなければならない。
確かに、私たちの発展のために、開発することも必要である。しかし、「存在するものには良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある」という名言がある。このように、自分たちの都合だけで妨げてしまう生物を排除しようとせず、ともに生きて行く一員として大きく調和して生きたい。