長所と短所
   小6 みさ(misa)  2025年9月1日

人には誰しも、長所と短所の両方がある。完璧な人間など存在しないし、逆に、すべてが欠点という人もいない。大切なのは、自分の長所をどう活かし、短所をどのように受け入れていくかだと私は考えている。長所と短所は、まるでコインの裏表のようなものであり、表と裏は切り離せない関係にある。一見するとマイナスに見える性格も、視点を変えることで魅力になることがあるからだ。

たとえば、私の長所は「慎重であること」である。何事にもじっくりと考えてから行動するため、大きなミスをすることは少ない。友人との旅行の際には、事前に作成する綿密なスケジュール表が役に立ち、安心して旅を楽しむことができると感謝されることもある。しかしその一方で、「慎重すぎる」と言われることもあり、決断を先延ばしにしてチャンスを逃してしまうことがある。これは、優柔不断という短所として捉えられることもあるが、私にとっては慎重さの裏返しでもあるのだ。また、私の短所は「気にしすぎる性格」である。人の言動を深読みしてしまい、不安になったり落ち込んだりすることも多い。しかし、この性格があるからこそ、相手の気持ちに敏感になり、場の空気を読むことができる。結果として、人間関係をスムーズに保てていると感じる場面も少なくない。つまり、短所の中にも、確かに光る側面があるのだ。これまでの経験を通して、私は自分の性格のマイナス面を責めるのではなく、それを理解し、活かすことの大切さに気づくようになった。

さらに、長所や短所の評価は、文化や社会の価値観によっても大きく変わる。たとえば、日本では「謙虚であること」が美徳とされているが、アメリカではそれが「自信がない」と受け取られることもある。反対に、欧米では積極的に自分の意見を述べる人が評価されるが、日本では「自己主張が強すぎる」とネガティブに捉えられてしまうこともある。このように、性格の特徴は絶対的なものではなく、周囲の文化や状況に大きく左右されるのだ。京都のように、遠回しで皮肉交じりの表現を用いる文化では、それが上品なユーモアとして受け入れられる一方で、そうした文化に馴染みのない人にとっては誤解を招くこともある。性格的な特徴もまた、環境や伝え方によって、その評価が大きく変わることを示している。

だからこそ、私たちは自分の短所を無理に変えようとするのではなく、それを理解したうえで、うまく活かす工夫をしていくべきだと思う。長所と短所は状況によって簡単に入れ替わる、非常に柔軟な性質を持っている。一面的にとらえるのではなく、「その短所は、その人の長所の裏返しかもしれない」という視点を持つことが、他人を理解する上でも、自分を受け入れる上でも大切なのだ。私はこれからも、自分の性格の両面をしっかりと受け入れ、長所は積極的に伸ばし、短所とも上手に向き合いながら成長していきたいと思う。