根を張る
   高2 わのき(wanoki)  2025年8月2日

 現代の日本の文化において、新しい技術を根とした発展ができていないところが問題だ。

 そうなっている原因の一つは、日本の歴史にある。鎖国していた小さな島国に急に入ってきた西洋文化とそれをもの珍しく思って積極的に取り入れた日本人。明治になって西洋文化を崇拝するようになった。着慣れないスーツやドレスが流行り、日本の着物と西洋の洋服が入り混じる街並みに困惑を覚える。鮮やかなドレスを着た女性たちが浮世絵に描かれ、非常に奇天烈な光景だ。洋服以外にも汽車やガス灯など、街並み自体も変化していった。日本は急激な変化を繰り返している。急激な変化に飲み込まれ、ずっと他を真似ようと必死になっていた。最近になって文化の変動は落ち着いているかもしれないが、基盤に西洋崇拝が刻まれてしまったため、今も真似ようとしている節がある。日本特有の文化を積極的に取り入れていくべきではないだろうか。

 現代の日本文化が新しい技術を根とした発展ができていない二つ目の原因は、日本人自身が日本を見ることができていないからである。特に今の日本の政治家達は破綻していると思う。今、日本に住むの日本人達は生きるので精一杯な人が増えている。それもそのはず、税金は上がり、稼いだ半分は国に持っていかれ、外国人が楽に暮らすための糧になる。日本人の政治家達は海外にばかり媚を売り、国民のために何かをしようという気概が一切感じられない。もちろんそれを変えようと奮闘してくれている日本の政治家達もいるが、それも微々たる差をもたらしているのかいないのか、分からないくらい深刻である。今、日本は崩壊の一途を辿っている気がしてならない。今日本の政治を操っている政治家達は、足元を見ず、盲目に海外に媚を売る。私は、足元を見てぬかるみを治して初めて遠くを見るべきだと思う。だから、今ぬかるみを放置し、遠くばかりに手を伸ばしていると、そのうちぬかるみに足を掬われて沈んでしまうのではないかと危惧している。だから今、日本国内を見て、国民を救うべきである。

 確かに、新しいことを取り入れていく事自体は、悪いことではない。しかし盤石な礎がなければ、新しいものを取り入れたとしても、すぐに崩れてしまう。基盤が小さくては、後で新たなものを乗せていったとしても、バランスが崩れて、一からやり直しである。だからやはり、長く生きる大樹になるためには、大きな根を張る必要がある。私も、未来のために今から色々なところに広く根を張って生きようと思う。