体験の意味とは
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  確かに、今の子供たちに虫とりをさせてみると、やたら数ばかり競う傾向が認められる。しかし、これは、子供の遊びに関わる文化が退廃しているからに他ならない。とはいえ、現在の日本では、いかにルール(保護区内では網を振らない、繁殖期前のトンボは採らないなど)を守ったとしても、大勢の子供達がとんぼ狩りに興じられるような環境はほとんど残されていない。何事も自分の身を持って体験することで成長していきたい。



 第一の方法として、本当の自然に触れる機会を増やす。近年は多くのことがバーチャルの世界で体験できるようになり、わざわざ現場に行かなくても済むようになった。実際私の学校でもAIゴーグルが最近導入された。わざわざ畑に行き、種を蒔いて育てるのではなくAIゴーグルを使ってジャガイモなどの収穫の体験を授業でできるようになったのだ。なんとAIゴーグルを使うと種まきから収穫まで約一時間ほどでできてしまう。AIゴーグルはとてもリアルで利点もたくさんあるが、欠点もある。例えばAIゴーグルでジャガイモを収穫した時、実際に何ヶ月もかけて世話をして育てたわけではないので現実よりは達成感ややりがいが感じられなくなる。そうなると人間の感情はどんどん少なくなってしまうのではないかと思う。本当の自然に触れることで実際の体験ができバーチャルの世界よりも思い出や記憶に残りやすいと考える。

 第二の方法として、子供にやたら注意するのではなく子供自身に失敗を体験してもらうこと。大人はついつい自分の子供に口を挟みたがる人間だ。しかし、人間はひたすら言葉で説明されるよりも、実際に実験や体験を通した方が理解がより深められる。私は小さい頃に親と一緒にドラックストアに行った時に失敗した思い出がある。ドラックストアの化粧コーナーに行くと好奇心が湧き、テスターのリップやアイシャドウで自分の肌などにたくさん塗ってしまったのだ。きっと私は色がついているものが好きで何でも肌に塗りたくなってしまったのだろう。その後は親にバレてしまい怒られた。その失敗の体験をした以来買い物の時は気をつけるようになった。このように自分の失敗した体験などは一番自分の心の中に残っている。同じような状況になった時自分の記憶が浮かび気をつけるように心がけるようにもなる。だから注意ばかりするのではなく失敗の体験した方が良い。



 確かに、子供たちに注意をしないといけない事もある。犯罪や危険が増え、犯罪などは体験させるわけには行かないので教育しなければいけない。しかし、「存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある。」と言う言葉があるように、体験活動を大切にしていきたい。体験することで体に刺激を与えたい。