【まえ先生からのひとこと♪】
とても心が温かくなる素敵な文章でした!日本文化の中にある「言葉以外の伝え方」に注目した視点がとても新鮮(しんせん)で、読みながら何度も「なるほど」とうなずいてしまいました。(にじ)を見て自然と笑顔になったエピソードからは、言葉を交わさなくても気持ちが通じる瞬間(しゅんかん)のすばらしさが伝わってきましたし、吹奏楽(すいそうがく)部で仲間に見守られて安心できた経験からは、人の優しさや思いやりがじんわりと伝わってきました。結びでは、その学びをこれから自分の生活にどう生かしたいかまで書かれていて、とても完成度の高い意見文になっていますね!

【特に優れていた点】
・日本文化の特徴(とくちょう)に注目し、「言葉以外の伝え方」というテーマを一貫(いっかん)して深めている
(にじ)吹奏楽(すいそうがく)の具体的な体験を通して、自分の気づきをわかりやすく伝えている
・結びで、これからの自分の生き方につなげているため、説得力がある

【まえ先生からのひとことアドバイス♪】
吹奏楽(すいそうがく)部のエピソードで、仲間がどんな表情やしぐさで見守ってくれたのかを書き足すと、情景がさらにリアルになります
 


■思考語彙 21種 29個 (種類率72%) 79点
 確か,。しかし,。例えば,いかざる,いくと,いると,こう,ことかも,しれざる,すれば,そう考える,できるから,と思う,に思う,は思う,コミュニケーションによって,使わざる,出ると,深まるはず,生まれるから,見れば,

■知識語彙 63種 99個 (種類率64%) 81点
一礼,一緒,不思議,中核,以外,仲間,信頼,先生,全員,共同,劇場,友達,合奏,名言,吹奏楽,大切,大雨,学校,安心,家族,庶民,性別,意見,意識,感動,感謝,態度,所属,敬意,文化,方法,日本,普段,校門,機能,民族,沈黙,無作法,状態,現実,理由,理解,町内,直前,相手,笑顔,素敵,経験,職域,自分,自然,花見,行動,表現,西洋,覚悟,観劇,言葉,誤解,部員,部活,関係,魅力,

■表現語彙 116種 193個 (種類率60%) 80点
 確か,お辞儀,きれい,こと,この間,そこ,それ,だらけ,つれ,とき,ならでは,ほんと,みんな,もの,よう,エチケット,コミュニケーション,ザワザワ,シンボル,マス,レジャー,一,一つ,一礼,一緒,不思議,中,中核,二,二つ,人,以外,仲間,体,信頼,先生,全員,共同,前,劇場,千,友達,合奏,名言,吹奏楽,周り,声,夏休み,大切,大雨,学校,安心,家族,庶民,心,思いやり,急,性別,意見,意識,感動,感謝,態度,所属,手伝い,敬意,文化,方,方法,日本,時,普段,曲,校門,桜,機能,歳,民族,気持ち,沈黙,深まるはず,無作法,状態,現実,理由,理解,町内,的,目,直前,相手,私,空,笑顔,素敵,経験,職域,自分,自然,花,花見,虹,行動,表現,西洋,覚悟,観劇,言葉,誤解,誰,部,部員,部活,関係,面,魅力,

■経験語彙 49種 73個 (種類率67%) 92点
かかる,かける,く,くれる,しまう,しれる,そう考える,できる,と思う,に思う,は思う,ふざける,られる,れる,伝える,伝わる,作る,使う,出かける,出す,出る,分かる,吹く,吹ける,始める,帰る,感じる,持つ,支える,根ざす,止む,気づく,決める,深まる,生じる,生まれる,示す,答える,置く,至る,落ち込む,表す,見上げる,見守る,語る,述べる,降る,頼る,驚く,

■総合点 88点

■均衡点 5点
 

言葉に頼らないコミュニケーション
   中2 あけみお(akemio)  2025年9月2日

 花見にケンカはつきものである。花見には、町内や職域といった小共同体の仲間が、つれだって出かけることが多い。桜の花は、日本民族のシンボルとして、大共同体意識の中核に置かれたが、現実の花見はついにそこまで至っていない。日本の劇場がザワザワとしているのは、西洋の観劇エチケットからすれば、たいへん無作法なことかもしれぬが、それはそれで、ちゃんと機能を持っているのである。花見が最も庶民的なマス・レジャーであるのも故なしとしない。日本文化に根ざした言葉以外の伝え方は魅力的であると私は思う。そう考えた理由を二つ述べる。

 一つ目の理由は、誰であっても同じものを見れば同じように理解できるからだ。この間、大雨が降った。学校から帰る直前、急にぴたりと大雨が止んだ。校門を出ると空一面に虹がかかっていて驚いた。私は友達に「わぁ、きれいだね!」と言った。友達も「ほんとだ!大きいねぇ。」と笑顔で答えた。二人でしばらく見上げていると、不思議と心が明るくなっていくのを感じた。そのとき、私だけではなく友達も同じ気持ちでいることに気づき、とても嬉しかった。虹は、歳や性別に関係なく、誰が見ても同じように感動できる、自然の中の素敵なものだと思った。

 二つ目の理由は、言葉に出さないコミュニケーションによって、相手を大切に思う気持ちが生まれるからだ。私は吹奏楽部に所属している。この前の夏休みの部活で私は、曲が吹ける状態までいかずに合奏に出てしまった。合奏していると先生は、「一人ずつ吹いてこう。」と言い出し、私は覚悟を決め、吹き始めた。吹いていくと自分でも驚くほど、吹けていなかった。そんな私を、部員のみんなは温かい目で見守ってくれていた。普段はとてもふざけていて、よく分からない人だらけの部員なのに、私が吹いている時は、とても優しい心で見守ってくれて、私も安心して吹くことができた。これからも、部員全員を大切に思っていきたいと思った。この経験で私は、言葉に出さないコミュニケーションでも相手を大切に思うことができるのだと思った。

 確かに、言葉ではっきり自分の意見を言う方が誤解が生じにくい。しかし、日本には言葉以外に気持ちを伝える方法がある。例えば、「沈黙の一礼が、千の言葉より深く語る」という名言があるように、お辞儀は言葉を使わずに感謝や敬意を伝える、日本文化ならではの美しい表現だと思う。これから私は、言葉だけに頼るのではなく、行動や態度でも気持ちを伝えられるようになりたい。例えば、友達が落ち込んでいる時には優しく声をかけたり、一緒に行動して支えたりしたい。家族に感謝を伝える時も、「ありがとう」と言うだけでなく、手伝いや態度で示すことが大切だと思う。そうすることで、相手に気持ちがもっとはっきり伝わり、信頼も深まるはずだ。私はこれから、行動で思いやりを表し、周りの人とより良い関係を作っていきたい。