夕方の帰り道の空の色や、セミの声を聞いたり、猫がのんびり昼寝してるのを眺めたりすることを<<え2015/718pみ>><<え2015/32pみ>>
<<え2012/13み>>【心が豊かになる瞬間】と感じるよしたかくんの感性が作文全体に活かされたすばらしい内容です
★体験実例 【何の生産性もない…】けれど大事な時間と思ったことから、「無用の用」という言葉を思い出したところにも教養を感じます。芸術や身近な人との会話などの例をあげて考えたことが書けました。
◎前の話 さらにこれまでの自分の体験について、他愛ないできごとが現在の自分を形作り【あの頃の感情や時間は、今でも自分の中でちゃんと生きている。】と自分を再認識したことがとてもうまく書けました。
★一般化の主題 効率や成果を求める社会に対して、【無駄】【寄り道】によって【心に余裕が生まれる】と考えをめぐらせ導き出した【役に立たないものとは、人間にとって心を育てる肥やし】はとてもよいです。
内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎
字数/基準字数:1132字/800字
思考点:72点
知識点:68点
表現点:72点
経験点:69点
総合点:78点
均衡点:8点
■思考語彙 18種 25個 (種類率72%) 72点
、確か,。たとえば,あるから,からこそ,たから,だから,だろう,て考える,と思う,なると,のかも,のため,ものかも,ものこそ,人らしい,人間にとって,意味らしい,自分にとって,
■知識語彙 45種 61個 (種類率74%) 68点
不思議,人間,仕事,他愛,会話,余裕,価値,写真,効率,勉強,単純,収入,夕方,夢中,大事,大切,学校,将来,必要,恋愛,情報,意味,感情,成果,日記,昼寝,時間,最近,本来,無用,無駄,生活,生産,用件,直接,瞬間,社会,経験,絶対,職場,自分,言葉,距離,関係,音楽,
■表現語彙 97種 150個 (種類率65%) 72点
、確か,こと,ころ,そう,それ,たち,どこ,どれ,のため,みたい,もの,やりとり,よう,わけ,スマ,セミ,ホ,ムダ,不思議,中,人,人間,今,仕事,他愛,会話,何,余裕,価値,働き,写真,前,効率,勉強,単純,収入,声,夕方,夢中,大事,大切,子ども,学校,寄り道,将来,帰り道,心,必要,性,恋愛,情報,意味,感情,成果,敵,日,日々,日記,昔,昼寝,時間,最近,本来,気,無用,無駄,猫,生き物,生活,生産,用,用件,目,直接,真っ赤,瞬間,社会,私,空,経験,絵,絶対,考え方,職場,肥やし,自分,落書き,言葉,詩,誰,豊か,距離,近く,逆,関係,音楽,頃,
■経験語彙 33種 54個 (種類率61%) 69点
しまう,しれる,つながる,てる,て考える,と思う,なれる,られる,れる,わかる,交わす,切り捨てる,励ます,動く,向ける,役に立つ,得る,慣れる,描く,撮る,書く,染まる,求める,生きる,生まれる,眺める,立ち止まる,聞く,育てる,落ち着く,見える,見上げる,話す,
■総合点 78点
■均衡点 8点
無駄じゃない
小6 よしたか(yositaka)
2025年9月2日
私たちはいつの間にか、「それって役に立つの?」という考え方に慣れてしまっている気がする。学校の勉強も、仕事も、将来のためになるかどうか、収入につながるかどうか、そんな目で見られることが多い。でも最近、ふと立ち止まって考えることがある。本当に「役に立たないもの」には価値がないのだろうか、と。
ある日、夕方の帰り道で空を見上げたら、空が真っ赤に染まっていて、思わず立ち止まってしまった。スマホで写真を撮るでもなく、ただ見ているだけだったけれど、不思議と心が落ち着いた。その時間は、何の生産性もないし、誰のためにもなっていない。でも、自分にとってはとても大事な時間だった。
それって、セミの声を聞いたり、猫がのんびり昼寝してるのを眺めたりするのと、同じようなものかもしれない。何かの役に立つわけではないけど、確かに心が豊かになる瞬間だった。
昔、「無用の用」という言葉を聞いたことがある。役に立たないように見えるものが、実は大切な働きをしている、という意味らしい。子どものころは意味がよくわからなかったけれど、今になるとなんとなくわかる気がする。たとえば、詩や絵や音楽なんて、生活に絶対必要ってわけじゃない。でも、そういうものがあるからこそ、人の心は動くし、励まされたり、前を向けたりする。
日々の会話だってそうだ。学校や職場で交わす「おはよう」や「最近どう?」といった他愛のない言葉。情報としては何も得られないけど、そのやりとりがあるだけで、人との距離がぐっと近くなる。逆に、用件しか話さない人とは、なかなか仲良くなれない気がする。
そして、自分の中にある「役に立たない」と思っていた経験や時間も、実は大事なものだったのかもしれない。昔、夢中になって描いていた落書き、意味もなく書いていた日記、どこにもつながらなかった恋愛。どれも今の生活には直接関係ないけれど、それがあったからこそ、今の自分がいる。あの頃の感情や時間は、今でも自分の中でちゃんと生きている。
社会はどんどん効率や成果を求めるようになっているけれど、人間って本来、そんなに単純な生き物じゃないと思う。少しくらい無駄があってもいいし、寄り道したっていい。そういう時間があるからこそ、心に余裕が生まれる。逆に、「ムダは敵」みたいに生きていたら、何のために生きているのか、わからなくなってしまいそうだ。
「役に立たない」と切り捨てられそうなものこそ、大事にしていきたい。だって、それがあるから人は人らしく生きられるのだから。
役に立たないものとは、人間にとって、心を育てる肥やしである。