虫ぎらいな私
    ()  年月日

「きゃー!また虫がいるよー!」

私は思わず大きな声を出しました。小さなはえが、私の耳の近くに向かってブンブンと音を立てながら飛んできました。ごはんを食べていると、まるで私を困らせるみたいにやってきて、しつこくつきまといます。手で何回も追い払っても、全くあきらめずに怖いくらいついて来ます。最後にはつぶすまで逃げないので、とてもいやな気持ちになります。私は小さいころからずっと虫が大きらいです。特にごきぶり、いも虫、くものような見た目が気持ち悪い虫を見たら、びっくりして必ず叫んでしまいます。しかも私の家にはくもがいっぱい住んでいて、天井のすみや部屋の角などにいつもいるのでとてもつらいです。もし私が虫好きだったら、そのくもをつかまえて観察したり、えさをあげて育てたりしていたのかもしれません。でも現実は虫を見るだけでぞっとしてしまいます。



秋の虫かどうかはわかりませんが、秋が始まるころに手を洗おうとしたとき、白くうねうねと動く虫が壁にいるのを見つけました。びっくりして周りをよく見ると、なんと全部で七匹ぐらいいてとても怖かったです。私は思わず足でけってふみつぶしてしまいました。次の日もまたたくさん出てきて、さすがに私一人ではむりだと思いお父さんを呼んでやっつけてもらいました。その後一週間くらい、毎日のように同じ虫が出てきました。気になったのでネットでその虫を調べてみると、その虫ははえの幼虫だと分かりました。成虫は私のきらいな小さいはえだと知ってぞっとしました。もしあのまま放っておいたら、家の中がはえだらけになっていたかもしれません。今は数がずいぶん減ってきてたまにしか見なくなったので少し安心していますが、来年の秋もまた出てくるかと思うと手を洗うときでさえ怖くて緊張します。



秋の虫についてお母さんに聞いてみると、お母さんは子供のころ夜に庭から聞こえて来る鈴虫の鳴き声が好きだったと教えてくれました。鈴虫の鳴き声はとてもきれいで、どうしたらこんなすてきな音が虫から出るのかとても気になっていたそうです。残念ながら私が今住んでいるところには鈴虫がいないので今その音を聞くことができませんが、いつか日本に滞在して聞いてみたいです。同じ虫でも私にとっては怖いのに、お母さんにとっては気分が良くなるのがとても不思議です。



私は心の中でもう秋はあきたと思いました。虫が多くてなんだかつまらなくなりました。虫を無視できるくらい少なくなる冬に早くなって欲しいです。