自分のカプセルを破って(世界中、どこに行っても)
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日本人は海外へ旅行する時でも日本の文化的カプセルを持っている。食べ物や飲み物、言語もことごとく日本のもの。世界中どこへ行っても日本の旅行者たちは身の回りに日本を持ち運ぶのだ。ある時、ホノルルで日本人を家に招き入れ実際にハワイの生活を体験しようという企画があった。よりホノルルについて知ってもらおうというコンセプトだ。だが、結果は大失敗。一万人もの余りの日本人の中で実際にプログラムに参加した人はったの六人だった。もし西洋の人であればぜひ訪問してみたいと言うだろう。日本人の場合、とりわけその文化的カプセルの外被膜は、かなり強く、それを内側から破る事を日本人はあまりした事はない様に思われる。

 私は昔、子供と主催者だけで三十泊三十一日キャンプをやった事がある。初めて一緒にやる子と出会った時に来たところや年齢が全然違いとても緊張したけれど、ある女の子が「お名前なんていうの?」と聞いてくれてとても嬉しかった。そこから話が弾んでゆき、自分の好きなゲームやアニメ、本などについて話せた。三十泊三十一日キャンプは二十四時間ずっと一緒にいないといけないので学校とは違い、より仲良くならないといけないからもし仲間外れにされたりしたらどうしようと思っていた。しかし、自分から積極的に質問をしたからその様なことにはならなかった。やっぱりお互いを分かち合い、より親しくなるのが大切なのだと思った。

 母は昔にロシアへ一年間留学をしに行った事があるそうだ。その時にホームステイ先の人たちとパーティーをすることになったそうだ。ロシアには有名なお酒があり、ウォッカという。そのウォッカは透明な色をしていて、とてもアルコールの度数の高いお酒だそうだ。それをロシアでは一気飲みするという文化がある。母は正直言えばあまりお酒には強くない方で日本人には向いていお酒だった。せっかく自分のためのパーティーだったので母は勢い良くウォッカを一気飲みしたらしい。とても苦かったらしいけれど、飲んだ瞬間周りのみんなが盛り上がって

「みんなも飲めー!」

「おー!すごいです」

などと言っていたそうだ。自分たちの文化に挑戦してくれてとても嬉しかったらしくまるでミラーボールでかがやいている様な世界だったと言っていた。

 人間にとって文化的カプセルとはその人それぞれのプライドや誇りだと思う。自分が大切だと思う、これこそ最高なものその様なものを文化的カプセルというと思う。その様な文化的カプセルを自分の内側から壊して破っていくことで周りに溶け込めるのだ。まさに郷に入っては郷に従えというものだ。郷に入っては郷に従えというのはその土地に入ったら、その土地の風俗や習慣に従えば良いという意味のことわざだ。そのように自分からその土地に馴染んでゆき自分なりに解釈することで周りの民族とより仲良くなれると思う。