たくみさんの作文は、役に立たないけれども心にとって大切なものについて、自分の考えをしっかりと伝えています。
自分の持っている野球カードや流行の曲を例にあげて、具体的にどう役に立っているのかをわかりやすく説明しているところがとてもよいです。
また、おばあちゃんの話を取り入れているので、自分の考えだけでなく、家族の話も交えて文章が立体的になっています。
「まるで……みたいだ」というたとえを使って、気持ちを豊かに表現している点も素晴らしいです。
役に立たないものが、いざというときに心を支えてくれる存在(そんざい)であることを、やさしい言葉で伝えられているのが印象的でした。
最後に、役に立たないものが「(えん)の下の力持ち」として働いているというまとめも、深く考えられていてよかったです。
これからも、自分の感じたことや聞いた話を大切にしながら、豊かな表現を増やしていってください。

項目(こうもく)評価】
・具体例の提示:よくできている
・たとえの表現:よくできている
・前の話聞いた話の活用:よくできている
・主題の一般(いっぱん)化:よくできている
・文章のまとめ方:よくできている

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1139字/800字
思考点:87点
知識点:60点
表現点:72点
経験点:80点
総合点:74点
均衡(きんこう)点:0点

 


■思考語彙 24種 28個 (種類率86%) 87点
、なぜ,、多分,。なぜ,。例えば,あるから,あると,あろう,いうと,いるから,いると,するため,すると,そう考える,とも思う,と思う,と考える,に思う,の場合,も思う,人間にとって,多いかも,考えると,聞くと,聴くと,

■知識語彙 33種 50個 (種類率66%) 60点
不思議,人間,以上,住民,出現,前述,名前,噴水,困惑,存在,実感,就職,循環,必要,感情,投入,文化,極度,極端,気分,水不足,環境,自分,自動,街角,衝撃,記憶,販売,選手,都市,重要,野球,音楽,

■表現語彙 97種 167個 (種類率58%) 72点
お金,こと,これ,すべて,するため,そう,それ,たくさん,たま,とき,ところ,どん底,の場合,はやり,ばあちゃん,ほか,みたい,みんな,もの,よう,わけ,カード,コイン,コレクション,ドイツ,プロ,ミュンヘン,一,一つ,下,不思議,中,二,人,人間,今,以上,住民,何,使い,使い物,僕,出現,前,前述,力持ち,口,名前,噴水,困惑,好き,存在,実感,小,就職,度,役,循環,心,必要,悲しみ,感情,手,投入,文化,時,暇,曲,枚,極度,極端,機,気分,水,水不足,父,物,環境,的,目,糸,縁,自分,自動,街角,衝撃,袋,角,記憶,話,販売,選手,都市,重要,野球,音楽,食べ物,

■経験語彙 41種 62個 (種類率66%) 80点
かかわる,きれる,くれる,しまう,しれる,そう考える,つく,てる,できる,とも思う,と思う,と考える,ならす,に思う,も思う,れる,わく,停める,働く,入る,励ます,受ける,役に立つ,悲しむ,投げ出す,持つ,数える,気に入る,沿う,流行る,眺める,立つ,立てる,聞く,聴く,落ち着く,落ち込む,読み上げる,買う,起こる,集める,

■総合点 74点

■均衡点 0点
 

役に立たないような音楽とカード
   小6 たくみ(nomutaku)  2025年9月2日

 都市住民は、すべてが役に立つという環境にならされているから、目の前に突如として何の役にも立たないものが出現すると、それだけ文化的衝撃を受け、深く困惑する。ドイツのミュンヘンの街角に、コイン投入口のない自動販売機が出現したのは、まだ記憶に新しいところであろう。前述したように、噴水の水というのは同じものが循環しているだけなのであるから、どんなに水不足の場合でも、停める必要はない。

 僕は、自分で持っているものの中で、役に立たないけどあるといい物はたくさんある。例えば、自分がコレクションしているプロ野球選手のカードがある。これは、父がよく野球チップスを買ってくる。これについてくる野球カード一袋二枚入っている。これをたくさん集めて、今は100枚以上になっている。たまに、暇な時に必要なものだ。また、もう一つ、役に立たないけどあるといいと思ったものがある。それは、今流行ってる曲だ。なぜかというと、みんな好きでも、それでお金が入ってきたり、食べ物が手に入ったり、就職したりできるわけではない。だが、悲しい時やイライラしたとき、さらには落ち込んでしまった時などに聞くと不思議とそれだけでもとても気分がよくなる。そう考えると、野球カードもはやりの曲も、いざとなったときには必要となってくるものだという小糸になる。それはまるで、いつもはあまりかかわってくれないけれども、自分が悲しみのどん底にいるような気分のときに励ましてくれるような存在がいるみたいだと思った。でも、いくらカードでも角で悲しんでいたら使いようがないし、曲でも極度に悲しんでいたらさすがに使い物にならないとも思った。

 もう一つ、そのように思ったものがある。これはおばあちゃんに聞いた話だが、音楽も沿うみたいだ。音楽も聴いているだけで何もいいことが起こったり、役に立てるようになるわけではない。だが、音楽を聴いていると心が落ち着くそうだ。さらに、イライラしているときや悲しい時などに音楽を聴くと、なぜか感情が落ち着いてくるともおばあちゃんに聞いたことがある。もし僕が、音楽を聴いていたら、多分あまり実感がわかなかったりして、すぐに投げ出してしまったり、やっぱり役に立たないと思ってしまうことが多いかもしれない。また、極端に気に入る曲もあまりないとも思った。

 僕は、役に立たなくても実はいざというときに人ような物は、前述のほかにも数えきれないほどあると考えた。また、役に立たないけどあるといい物は人間にとって、気分をよくするための重要度が意外と高い物だ。さらに、そのようなものは縁の下の力持ちとして働いてくれている物だともいうことができる。僕は、野球カードを眺めているとき、選手の名前を読み上げた。