◆【要約】はいいところを選んでまとめられています。
◆「ヤッホー」 日常(にちじょう)には、あいさつがいっぱいです。初めて会った人に丁寧(ていねい)警戒(けいかい)心を持ってあいさつをするのは、相手がどんな人かを見極める行動でもあるんですね。長い間会っていなかった人へのあいさつも緊張(きんちょう)します。例として、毎年参加しているスキーキャンプで仲良くなった子との再会(さいかい)の場面を紹介(しょうかい)しました。初めに会話のキャッチボールが長続きしないのは、お互い(おたがい)の様子を探り(さぐり)合っているから。“その審査(しんさ)”に通過(つうか)すれば、また仲良くなれます。(^^) 嘘のあいさつでも、気が合えば仲良くなれる。あいさつは『まるでお面のよう』。
◆お父さんからは“同じ量をお互い(おたがい)に話すことができれば仲良くなれる”と聞きました。そして“あいさつがなくなってしまったら……”と想像(そうぞう)して“人と人との触れ合い(ふれあい)がなくなってしまう”と考えました。
◆『あいさつで、人と人はつながっていることが分かった』。「バイバイ。」ひとつでも、心をつなぐものだったんですね。

       <<え2015/657pみ>>


わかばさんの作文は、あいさつの大切さについてとてもよく考えられていて、読み手に伝わりやすい内容(ないよう)になっています。
まず、スキーキャンプでの体験を通して、あいさつが相手を知るための「審査(しんさ)」のような役割(やくわり)を持っていることを具体的に説明している点がすばらしいです。
まるであいさつがお面のようだというたとえがうまく使われていて、あいさつの意味をイメージしやすくしています。
また、お父さんの話を取り入れていることで、自分の考えだけでなく、他の人の意見も加わり、文章が立体的になっています。
あいさつがなくなったらどうなるかという未来の想像(そうぞう)も、問題の深刻(しんこく)さを感じさせていて、わかばさんの考えがよく伝わってきます。
最後に、「あいさつで、人と人はつながっていることが分かった」というまとめの言葉で、作文全体のテーマがしっかり締めくくら(しめくくら)れているのも良いですね。
これからも、自分の経験(けいけん)や周りの人の話をうまく取り入れて、わかりやすく伝える力を伸ばし(のばし)ていってください。

項目(こうもく)評価(ひょうか)
・たとえがうまく使われています
・前の話聞いた話がよく書けています
・わかったことがよく書けています
・書き出しの結びがよく書けています

内容(ないよう)◎ 構成(こうせい)◎ 題材◎ 表現(ひょうげん)◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準(きじゅん)字数:1308字/700字
思考点:79点
知識(ちしき)点:66点
表現(ひょうげん)点:68点
経験(けいけん)点:74点
総合(そうごう)点:77点
均衡(きんこう)点:5点

 


■思考語彙 21種 25個 (種類率84%) 79点
。しかし,。だから,くるかも,しまうから,すると,すれば,だろう,できれば,と思う,ないと,なるかも,なれると,のかも,の場合,もいえ,会おう,合えば,挙げよう,見極めるため,言えば,話すと,

■知識語彙 41種 50個 (種類率82%) 66点
丁寧,不安,世界,世間,仕方,会話,再開,勉強,印象,危害,友達,国境,場所,大人,大切,大変,失敗,子供,学校,学習,審査,性格,意欲,挨拶,日本,時間,最初,来年,毎年,沈黙,片方,理由,生活,相手,緊張,肝心,言葉,警戒,質問,通過,関係,

■表現語彙 88種 132個 (種類率67%) 68点
あいさつ,うかつ,お互い,きっかけ,こと,せい,それ,ただ,たち,だらけ,とき,の場合,びっくり,みんな,もの,よう,キャッチボール,チャンス,バイバイ,丁寧,不安,世界,世間,中,中休み,二,人,仕方,会話,例,元,再開,初め,前,勉強,十,印象,危害,友達,嘘,国境,場所,大人,大切,大変,失敗,子,子供,学校,学習,審査,年,後,心,性格,意欲,挨拶,日本,時間,最初,来年,次,毎年,気,沈黙,父,片方,班,理由,生活,相手,私,緊張,肝心,見極めるため,触れ合い,言葉,話,警戒,質問,逆,通過,量,長続き,関係,静か,面,頭,

■経験語彙 37種 59個 (種類率63%) 74点
くれる,しまう,しれる,つながる,できる,と思う,なくなる,なれる,めぐる,もいえ,られる,下がる,与える,付ける,会う,作る,出会う,分かる,合う,怒る,戻る,持つ,挙げる,探る,気が付く,盛り上がる,知る,経つ,続く,聞く,行う,見極める,試す,話しかける,話す,越える,遊ぶ,

■総合点 77点

■均衡点 5点
 

あいさつで始まる人間関係
   小5 わかば(akahime)  2025年9月2日

 互いに見知らぬ者同士が出会うときは、言うまでもなく、すでに知り合っているものの間でも、出会いがある程度の離別の後で起こった場合には、動物・人間を問わず、一般に挨拶行動がみられる。社会生活を営む人間にとって、分かれて時を過ごすということは、私たちが思っている以上に他者に対する言い知れぬ不安を募らせるものらしい。私たちにとって、互いに分かれているということが、どれほど不安で心配な者なのかよく理解できると思う。

「ヤッホ―。」

 私の日常生活の中で、非常によく『あいさつ』は使われる。知り合いに会ったときにも、知らない人に会ったときにも、あいさつはする。他人や、長い間あっていなかった人に向けてのあいさつの場合、丁寧に、警戒心を持ちながら話す。相手がどんな人か知っていないのに、うかつになれなれしく話すと、相手が怒り、危害を与えてくるかもしれない。だから、相手がどんな人かを見極めるために、私はあいさつをする。前とても仲良かった子と再開したときでもそうだ。長い時間が経ってからの再開は、とても緊張する。その例として、私が毎年行っているスキーキャンプなどを挙げよう。スキーキャンプ中に同じ生活班の子と、とても親しくなり、来年もスキーキャンプに行って会おうという話になる。そして、その次の年、その子とまたキャンプで出会う。すぐに気が付き、話しかける。しかし、最初は会話のキャッチボールが長続きしない。でも、だんだん話していると盛り上がってきて、また元の関係に戻る。初め静かだった理由は、相手がまだ同じ性格でいて、仲良くできるか不安だったことだ。お互いに探りあっていると沈黙が続いてしまう。そして、その審査にお互いが通過すれば、また仲良くすることができる。仲良くなるには最初の挨拶が肝心で、それに失敗するとなかなかチャンスはめぐってこない。気が合わない人、と相手に印象付けられてしまうからだ。でも、逆に言えば、嘘の言葉であいさつして、気が合えば仲良くなれてしまうともいえる。まるであいさつはお面のようだと思った。

 父の、あいさつ審査の仕方を聞いてみた。すると、あいさつして盛り上がったり、片方が質問するだけでなく、同じ量をお互いに話すことができれば仲良くなれると話してくれた。それを聞いて、まず父もあいさつで相手を試していたことにびっくりした。もしかしたら、日本という国境を越えた世界でも、皆あいさつで仲良くなるきっかけを作るのかもしれない。そうだとしたら、あいさつはとても大切なものだと思う。そんなあいさつがなくなってしまったら、世間はどうなってしまうのだろう。みんなに友達がいなくて、つまらなくなるかもしれない。そうしたら、学校だって中休みに遊ぶこともなくなって、ただの勉強する場所になってしまうだろう。そのせいで、子供たちの学習意欲が下がり、十年後二十年後には頭の悪い大人だらけになって世界が大変になってしまうだろう。このように、あいさつがないと、人と人との触れ合いがなくなってしまうのだ。

 あいさつで、人と人はつながっていることが分かった。

「バイバイ。」