あえたしさん、今回の作文は「あいさつ」についてとても深く考えられていて、素晴らしい(すばらしい)内容(ないよう)でした。
まず、あいさつが人間や動物の出会いの場面でどんな役割(やくわり)を持っているのか、わかりやすく説明できています。
また、台湾(たいわん)の食事の前のあいさつがないことや、お母さんの体験を通して、文化の違い(ちがい)を具体的に伝えられているところがよかったです。
特に、「いただきます」を言うことで料理がおいしくなるという表現(ひょうげん)は、たとえがうまく使われていて、読んでいてイメージがわきやすかったです。
さらに、「おなかはいっぱいですか」というあいさつの意味が、昔の生活の様子と結びついていることを説明した部分は、前の話や聞いた話がよく書けています。
あいさつが言葉通りの意味だけでなく、文化や歴史を映し出す(うつしだす)ことに気づいた点も、わかったことがよく書けています。
最後に、感想の結びで「あいさつは不思議な力がある」とまとめているところは、書き出しの内容(ないよう)ともつながっていて、書き出しの結びがよく書けています。
全体を通して、あいさつの意味や文化の違い(ちがい)を自分の体験と結びつけて考えられている、とてもよい作文でした。

項目(こうもく)評価(ひょうか)
・たとえの使い方:たとえがうまく使われています
・前の話・聞いた話:前の話聞いた話がよく書けています
・わかったこと:わかったことがよく書けています
・書き出しの結び:書き出しの結びがよく書けています
 

森リン評価 あいさつの魔法 ni 09月4週 あえたし
字数/基準字数:
1292字/700字
思考点:62点
知識点:63点
表現点:64点
経験点:66点
総合点:73点
均衡点:9点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:9点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙14種15個93%62点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙38種51個75%63点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙79種134個59%64点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙31種45個69%66点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1292字
 62点
 63点
 64点
 66点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 14種 15個 (種類率93%) 62点
。しかし,がなぜ,たいから,たちにとって,だから,と思う,と考える,ないため,なので,は必ずしも,確かめるため,見えるかも,言うと,言うので,

■知識語彙 38種 51個 (種類率75%) 63点
一番,不安,不思議,不自然,予測,人間,以前,以外,作用,元気,再開,動物,単純,印象,台湾,好物,安全,安心,家族,心配,意味,文化,料理,日本,時代,最高,歴史,生活,相手,確認,社会,習慣,言葉,豆腐,近所,関係,食事,魔法,

■表現語彙 79種 134個 (種類率59%) 64点
あいさつ,いっぱい,うち,おなか,お互い,お母さん,お腹,こと,これ,たち,ないため,ぼく,もの,よう,ダシ,レストラン,一,一番,不安,不思議,不自然,中,予測,人,人間,今,他,以前,以外,作用,元気,先,再開,出会い,別れ,前,力,動物,単純,印象,卵,台湾,国,外,好物,安全,安心,家族,心配,意味,文化,料理,日本,昔,時,時代,最高,様々,歴史,気持ち,生活,相手,確かめるため,確認,社会,私,箸,習慣,言葉,話,豆腐,近所,通り,道ばた,違い,間,関係,食事,魔法,

■経験語彙 31種 45個 (種類率69%) 66点
あう,いただく,かかる,しまう,しれる,すぎる,せる,たのむ,つっつく,できる,と思う,と考える,られる,れる,働く,出す,出る,分かる,別れる,変わる,感じる,揚げる,残る,知る,確かめる,聞く,見える,読む,違う,食べる,驚く,

■総合点 73点

■均衡点 9点
 

あいさつの魔法
   小5 あえたし(aetasi)  2025年9月4日

人間および動物をとおしての広義のあいさつ行動は、個体と個体との出会いだ。また見知らぬ者同士が出会う時だけでなく、知り合い同士でも離別の後で再び出会う場合は、動物・人間を問わずに一般にあいさつ行動が見られる。知らない人同士の出会いでは、あいさつを行うことによって、相手に敵意や害意のないことを示し、相手をなだめ、安心させることができる。人間の場合、あいさつ行為が身元確認につながるため、あいさつが社会で文化的に慣習化されている一定の形式に従って行われる。私たちが別れ際にあいさつする理由は、再び会う時まで、今別れる時と同じ親愛の気持ち、同一の帰属感を相手が抱き続けることを予め確認しておきたいからではないか。私たちにとって互いに別れているということが、とても不安で心配なものなのだ。

この話を読んで一番印象に残ったことは、人間は出会いの時に相手を安心させたり、再開の時はお互いの気持ちや関係が変わっていないことを確かめるためにあいさつをするということだ。また動物は人間と違って、先の予測ができないため別れのあいさつがないということだ。

台湾では食事の前にあいさつをしない。なぜなら、もともとこの文化がないのだからだ。以前近所のレストランに行った時、ぼくは大好物の揚げ出し卵豆腐をたのんだ。外はこんがりで中はぷるんぷるん。箸でつっつくだけで、ダシがじゅわーと出てきて、最高においしい。しかし、家族の中で「いただきます」と言う人は一人もいない。こんなおいしい料理なのに言っていないのは、まずすぎて食べたくないのではないかと思ってしまう。

ぼくは日本では「いただきます」を言うので、言わないのが不自然に感じる。さらに言う前はそんなにおいしくなかった料理でも、「いただきます」を言うと、まるで魔法がかかったようにおいしくなるのだ。あいさつは、人と人との間だけでなく様々なことに作用するのだ。

お母さんが台湾に来たばかりのことだ。お母さんは、突然道ばたの人に「お腹はいっぱいですか」と聞かれた・お母さんは突然知らない人がなぜお腹いっぱいはいっぱいなのかと聞いてくるのかと驚いた。もしかして。単純におなかがいっぱいかと聞いているのか、他の意味があるのかと考えているうちに、その人はいなくなってしまった。

実は台湾で「おなかはいっぱいですか」と聞くのは、本当にお腹がいっぱいかとたずねているのではなく、「元気ですか」という意味なのだ。これは、昔台湾が貧しかった時代に、食べられているかが生活ができているかと同じことなので、あいさつしあうことで、生活の安全を確認していたことからきている。今はお互い確認しあわなくても、きちんと生活できていることは分かるけれど、その習慣は台湾の社会に残ったのだ。ぼくはあいさつは必ずしも言葉通りの意味ではないことが分かった。そして、あいさつからも歴史が見えるかもしれない。

ぼくは、あいさつは不思議な力があると思う。人と人との間以外にも働くし、あいさつの中から国の文化の違いや歴史が分かるのだ。