日本文化を大切にしたいという強い思いがまっすぐに伝わってきました。
<<え2020/90jみ>>
【総評】
自国の文化を見つめ直すという大切なテーマに対して、具体的な実体験を交えながら説得力ある意見を展開しており、たいへん読みごたえのある作文でした。茶道体験や学校での体験活動の違いを例にとることで、読む人も「そうだな」と共感しながら読み進めることができます。終わりの段落では反対意見にも触れつつ、自分の主張を再確認しており、しっかりとした四段落構成になっていました。
【段落ごとの講評】
第1段落:外来語の多用についての問題提起から始まり、わかりやすい具体例を挙げながら「日本的なよいものを見直す生き方が大切だ」という主題をはっきりと提示できています。読者の関心を引きつける力のある導入です。
第2段落:自らの茶道体験を通じて、日本文化の奥深さやおもしろさに気づいた過程がよく描かれています。「最初は深掘りしなくても……」という部分では、読者への親しみやすい呼びかけにもなっていて、共感を誘います。
第3段落:小学校と中学校での文化体験の違いに着目し、自分の意見として「体験学習の機会を増やすべきだ」と主張しています。体験の意義についての説明が具体的で、説得力があります。「生徒は実際に体験する方が楽しいだろう」という言葉に、学ぶことへの前向きな姿勢が表れています。
第4段落:異文化理解の大切さも認めたうえで、自国文化の理解を優先すべきだというまとめ方が論理的です。「健康らしい外見ではなく、健康自身である」という引用も効果的に使われており、作文全体を引き締める役割を果たしています。
【特に優れていた点】
・四段落構成が明確で、主張とその理由がはっきりしている
・実体験を交えて説得力のある主張ができている
・反対意見にも触れつつ、主題をしっかり再提示できている
・名言を効果的に引用し、主張を印象づけている
【考えを深めるための質問】
あなたが出会った日本文化の中で、これからもっと深く学んでみたいものは何ですか?その理由も教えてください。
内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎
字数/基準字数:1093字/1000字
思考点:72点
知識点:79点
表現点:77点
経験点:83点
総合点:84点
均衡点:6点
■思考語彙 18種 29個 (種類率62%) 72点
確か, 第,。しかし,。だから,あるから,かかわらざる,からこそ,たので,だろう,と思う,なければ,なので,ならば,なると,をどうして,健康らしい,増やすべき,言えば,
■知識語彙 60種 109個 (種類率55%) 79点
一般,一部,世界,中学校,中学生,体験,健康,先人,名称,呪文,問題,園芸,外来,外見,大事,大切,大変,季節,学習,定着,小学校,小学生,工程,巧妙,彼岸花,必要,意欲,愛好,感心,授業,文化,方法,日本,時間,普段,最初,椅子,理解,生徒,発明,発音,知識,経験,習字,自分,自国,自身,興味,花木,茶道,草花,見当,言葉,身近,関係,風車,高学年,高校,高齢,黒板,
■表現語彙 108種 186個 (種類率58%) 77点
確か,あやとり,いちばん,お湯,お茶,けん玉,こと,こま,さ,そこ,それ,たくさん,だれ,ところ,はやり,もの,よう,インターネット,パック,ホワイト,ボード,ラテン語,ルール,一,一つ,一般,一部,世界,中,中学校,中学生,二,人,体験,何,健康,先人,勢い,名,名称,呪文,問題,四季咲き,園芸,外来,外見,大事,大切,大変,季節,学習,定着,家,小学校,小学生,工程,巧妙,店,形,彼岸花,後,必要,意欲,愛好,感心,折り紙,授業,文化,方,方法,日本,昔,時間,普段,最初,本,椅子,理解,生き方,生徒,発明,発音,的,知識,私,箏,経験,習字,自分,自国,自身,興味,色々,花,花木,茶道,草花,見当,言葉,語,身近,関係,頃,風車,高学年,高校,高齢,黒板,
■経験語彙 43種 58個 (種類率74%) 83点
いける,かかわる,きれる,くれる,つく,できる,と思う,なおす,めく,られる,わかる,作る,入れる,分かる,取り入れる,向く,味わう,呼ぶ,咲く,増やす,変える,始まる,学ぶ,学べる,守る,広める,座る,感じる,持つ,捉える,掘る,数える,書き換える,減る,生み出せる,聴く,行う,見つめる,覚える,触れる,読む,調べる,買う,
■総合点 84点
■均衡点 6点
日本文化
中3 あおてね(aotene)
2025年9月3日
このところ日本では園芸が大はやりであるが、花木や草花の名称が大変な勢いで外来語に書き換えられている。四季咲きと言えばだれでも分かるのにセンペルフロレンスとなると、ラテン語の知識のある人なら問題がないが、一般の人、殊に園芸愛好家の高齢の人には、何やら呪文めいて正しく発音することも難しい。風車と言えば花の形をうまく捉えた巧妙な名と感心できるし覚えやすくもあるのに、クレマチスでは何の見当もつかない。彼岸花ならば、花の咲く季節との関係でだれにでもわかりやすいのに、それをどうして呼び変える必要があるのだろうか。私は日本的なよいものを見つめなおす生き方をしたい。
第一の方法として、自国の文化に興味を持つこと。小学生の頃に茶道体験をしてから茶道は色々なルールがあり覚えたり実際にそのルールを守って行うことは大変だが興味を持った。特に私がいちばん興味を持ったところはお茶を作るところだ。普段は店で買ったパックをお湯に入れたらお茶ができるが茶道は色々な工程があるからこそ面白い。しかし、茶道は日本文化のほんの一部なのだ。日本文化は昔の先人が発明してくれたものなので数えきれないくらいある。その中で一つぐらい自分が興味持ったものはあるだろうと思う。それについてインターネットで調べたり本を読んだりするだけでもいいと思う。最初は深掘りして調べなくても後からだんだん日本文化の面白さを味わうことができると思う。
第二の方法として、自国の文化を触れる体験学習を増やすこと。小学校の頃は高学年になるとたまに日本文化を体験する時間がある。しかし、中学生になってからは体験する学習が減ったので日本文化があまりに身近に感じない。小学校では茶道、折り紙、習字、けん玉、こま、あやとりなどたくさんの文化を体験した。しかし、中学校で体験したことあるものは箏だけだ。なので私は小学校にかかわらず中学校や高校などにも日本文化に触れられる授業を増やすべきだと思う。実際に経験することはとても大事である。経験することでそこだけでしか学べないことがわかったり知識を定着しやすくなる。また学んでいく意欲も生み出せられる。椅子に座り黒板やホワイトボードの方を向いて聴く授業より生徒は実際に体験する方が楽しいだろう。だから、体験学習を取り入れることは大切だ。
確かに、異文化を理解し大切にすることは大事だ。しかし、「大切なものは、健康らしい外見ではなく、健康自身である。」と言う言葉があるように、まずは自国の文化の理解から始まりそれをどんどん世界に広めていかなければいけないのだ。