毎日の中で気づいた「挨拶(あいさつ)の力」を、自分の経験(けいけん)や調べたことを交えて深く考えられていて、とても立派(りっぱ)な感想文でした。

<<え2015/657pみ>>

総評(そうひょう)
 挨拶(あいさつ)という身近なテーマを通して、「安心感」や「気持ちが明るくなること」など、日常(にちじょう)の中にある大切なことに目を向けて書けている点が素晴らしい(すばらしい)です。特に、「マンションの管理人さん」「ストップさん」「校長先生」など、さまざまな人との挨拶(あいさつ)のやりとりが具体的に描か(えがか)れていて、読んでいるこちらも心があたたかくなりました。後半では「ミラーニューロン」について調べたことに自分の意見を加え、「挨拶(あいさつ)運動」への問題意識(いしき)述べ(のべ)ているところに、自分で考える力の高さがあらわれています。

段落(だんらく)ごとの講評(こうひょう)
第1段落(だんらく):文章の引用を受けて、「別れが不安」ということに対する自分の意見として「挨拶(あいさつ)の大切さ」をしっかりつなげられています。

第2段落(だんらく):日常(にちじょう)での挨拶(あいさつ)の体験が具体的で、読み手にも情景(じょうけい)がよく伝わります。ストップさんや校長先生とのやりとりが印象的でした。

第3段落(だんらく):挨拶(あいさつ)について疑問(ぎもん)に思ったことを自分で調べ、自分の感覚と比べ(くらべ)て考察を深めており、とてもよく考えています。「挨拶(あいさつ)運動」への疑問(ぎもん)も、ただ否定(ひてい)するのではなく、代案まで出せていて見事です。

第4段落(だんらく):結びとして「挨拶(あいさつ)の意味」を自分なりにまとめており、作文全体がしっかり締まっ(しまっ)ています。

【特に優れ(すぐれ)ていた点】
・体験、調べたこと、自分の意見をバランスよく書けている
挨拶(あいさつ)効果(こうか)を「気持ちの変化」からしっかりと読み取っている
・学校の取組にも自分の視点(してん)から意見を述べ(のべ)られている
・具体的な場面描写(びょうしゃ)豊か(ゆたか)で、読み手に伝わりやすい

【考えを深めるための質問(しつもん)
 これから「もっと挨拶(あいさつ)を大切にしたい」と思うのは、どんな場面ですか?また、その理由は何ですか?

内容(ないよう)◎ 構成(こうせい)◎ 題材◎ 表現(ひょうげん)◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準(きじゅん)字数:1078字/800字
思考点:69点
知識(ちしき)点:67点
表現(ひょうげん)点:64点
経験(けいけん)点:63点
総合(そうごう)点:74点
均衡(きんこう)点:8点

 


■思考語彙 17種 23個 (種類率74%) 69点
いるから,くると,くれると,すると,せるので,たちにとって,だろう,と思う,に思う,ましょう,みると,をなぜ,会うので,出ると,問わざる,日によって,気づかざる,

■知識語彙 43種 82個 (種類率52%) 67点
一夜,一理,一般,不安,人間,今日,元気,先生,全員,動物,同士,場面,学校,安心,帽子,強制,心配,挨拶,朝会,校長,校門,横断,正門,歩道,毎回,毎日,活動,活性,理解,疑問,登校,相手,積極,笑顔,管理,職場,自分,自然,行動,行為,表明,親近,運動,

■表現語彙 80種 167個 (種類率48%) 64点
うち,お互い,こと,さん,たち,とおり,みなさん,もの,よう,エレベーター,ストップ,ニューロン,マンション,ミラー,一夜,一理,一般,不安,人,人間,今,今日,何,元気,先生,全員,出会い,前,動物,化,同士,場面,学校,安心,帽子,強制,後,心配,感,挨拶,方,日,時,朝,朝会,校長,校門,様々,横断,正門,歩道,毎回,毎日,気,気持ち,活動,活性,理解,疑問,登校,的,相手,私,積極,笑顔,管理,習い事,職場,脳,自分,自然,行動,行為,表明,親近,話,近く,運動,顔見知り,風,

■経験語彙 29種 52個 (種類率56%) 63点
くれる,せる,できる,とる,と思う,に思う,やらす,やる,られる,れる,わかる,上がる,会う,出る,別れる,問う,変わる,感じる,持つ,教える,明ける,気づく,続ける,行う,見える,調べる,通う,進む,頑張る,

■総合点 74点

■均衡点 8点
 

笑顔になる挨拶
   小5 ゆい(akakiyu)  2025年9月3日

    笑顔になる挨拶

 互いに見知らぬ者同士が出会う時は言うまでもなく、すでに知り合っているものの間でも、出会いがある程度の離別の後で起こった場合には、動物・人間を問わず一般に挨拶行動が見られる。また同じ学校や職場に通うもの同士でも、一夜明けた朝の出会いの時には、必ず挨拶をする。このように見えてくると、私たちにとってお互いに別れているということが、どれほど不安で心配なものなのかがよく理解できると思う。

 私が朝マンションを出ると、管理人さんが帽子をとって挨拶をしてくれる。朝はよく管理人さんに会うのでほぼ毎日挨拶をしてくれる。私も、

「行ってきまーす。」

と元気よく言った後学校へ登校する。もし顔見知りなのに挨拶をしなかったら気まずくなるだろう。また、学校の近くの横断歩道で挨拶をしてくれるストップさんがいる。しかも、学校の正門の前で挨拶をしてくれる校長先生もいるのだ。ストップさんは、日によって人が変わるが全員挨拶をしてくれる。毎回、今何時かを教えてくれるストップさんや、積極的に話てくれるストップさんもいる。私は挨拶をしてくれると「今日も頑張ってね」と言われているような気がして気持ちが少し明るくなったりする。校長先生も朝会などで

「挨拶は人を笑顔にします。みなさんも進んで挨拶をしましょう。」

とよく言う。私もそのとおりだと思う。これからも進んで挨拶を続けたいと思った。

 また、挨拶について調べた。まず疑問に思ったのは、校長先生もよく言っている「挨拶は人をなぜ笑顔にするのか」ということだ。調べてみると、相手への親近感や安心感の表明が脳の「ミラーニューロン」を活性化させるので、笑顔になるようだ。だが、私はミラーニューロンが活性化するだけではなく、「挨拶をしたりされたりすると気持ちも上がる」というのも一理あると思う。なぜなら、実際に私もそう感じているからだ。私の学校では「挨拶運動」をしている。朝早くに登校して校門の前で挨拶をするのだ。だが、私はこの活動はあまり良くないと思っている。なぜなら、強制的にやらされているからだ。挨拶は自然にするものなのに先生に強制的に挨拶をされるのは辛い。自分からやりたい人はやってもいいが、やりたくない人はやらなくてもいいという風にした方が良いと思う。

 挨拶は、朝登校する時もマンションのエレベーターでも、習い事の先生に会う時など様々な場面で気づかぬうちに挨拶をしている。挨拶をするということは、お互い安心感を持たせることができる行為、ということがわかった。