人を思いやる優し(やさし)さがたくさんつまっていて、とても感動しました。

<<え2007/353み>>

総評(そうひょう)
 物語の登場人物の心の変化(へんか)にしっかりと目を向け、自分の体験(たいけん)や家族の話とつなげながら考えを深めていて、すばらしい感想文です。特に(とくに)、クラスメートやお母さんの話から「美しい心」について広く考えている点が印象(いんしょう)(てき)でした。また、「もし自分がかしらだったら」と想像(そうぞう)をまじえて書いているところも、感情(かんじょう)伝わっ(つたわっ)てきてとてもよかったです。

段落(だんらく)ごとの講評(こうひょう)
第1段落(だんらく):登場人物の心の変化(へんか)的確(てきかく)にとらえ、それに対する自分の感動をしっかり書けています。「もし自分がかしらだったら」と想像(そうぞう)を広げている点も良い(よい)です。

第2段落(だんらく):自分の体験(たいけん)をふり返りながら、物語の内容(ないよう)結びつけ(むすびつけ)て考える力がすばらしいです。クラスメートの言葉や行動が具体(てき)に書かれていて、読んでいる人にもその場面がよく伝わり(つたわり)ます。

第3段落(だんらく):お母さんとの会話を通して、美しい心についてさらに話題を広げています。「自分もやってみたいけど、まだできていない」という正直な気持ちも丁寧(ていねい)に書けていて好感(こうかん)が持てます。

第4段落(だんらく):物語を読んで考えたことを、自分の言葉でしっかりまとめています。「信用(しんよう)することも大事だなと心の中で思いました」という結び(むすび)が、自分らしくてとても良い(よい)です。

特に(とくに)優れ(すぐれ)ていた点】
・登場人物の心の変化(へんか)に注目できている
・「もし……だったら」や「まるで……のように」の表現(ひょうげん)を上手に使っている
体験(たいけん)や家族の話を取り入れて話題を広げている
・自分の心の中で感じたことを素直(すなお)にまとめている

【考えを深めるための質問(しつもん)
 あなたが、だれかの「美しい心」を見て感動したことは、ほかにもありますか? それは、どんな場面でしたか?

内容(ないよう)◎ 構成(こうせい)◎ 題材(だいざい)◎ 表現(ひょうげん)◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準(きじゅん)字数:1020字/700字
思考点:51点
知識(ちしき)点:59点
表現(ひょうげん)点:58点
経験(けいけん)点:70点
総合(そうごう)点:62点
均衡(きんこう)点:3点

 


■思考語彙 10種 13個 (種類率77%) 51点
。たとえば,あると,いると,で思う,と思う,ないので,なければ,人に対して,増えるかも,見せるため,

■知識語彙 31種 37個 (種類率84%) 59点
丁寧,他人,体験,信用,光景,出来事,勉強,大丈夫,大事,大切,夫婦,子供,存在,学校,実行,感動,授業,最近,点数,理解,生活,経験,絶対,自分,自然,自身,行動,説明,道路,部分,重要,

■表現語彙 67種 116個 (種類率58%) 58点
お母さん,お話,かしら,きれい,こと,ごみ,さ,そう,それ,たち,とき,ところ,やり方,よう,クラスメート,テスト,一つ,丁寧,中,人,他人,体験,信用,光景,出来事,勉強,声,外,大丈夫,大事,大切,夫婦,姿,子供,存在,学校,実行,心,思いやり,感動,授業,日,時,最近,次,気持ち,点数,理解,生活,町,私,答え,経験,絶対,腰,自分,自然,自身,行動,見せるため,説明,誰,逆,道,道路,部分,重要,

■経験語彙 34種 47個 (種類率72%) 70点
かがめる,かける,くれる,しれる,できる,で思う,と思う,ひろう,れる,わかる,信じる,助ける,助け合う,励ます,取れる,受け入れる,困る,増える,学ぶ,思い出す,感じる,持つ,支える,教える,歩く,移せる,聞く,落ちる,見える,見せる,見習う,話す,読む,進む,

■総合点 62点

■均衡点 3点
 

悪い心でもいい心
   小4 なな(akasona)  2025年9月3日

盗人のかしらは今まで、人から冷たい眼でばかり見られてきました。ところが、子どもも仔牛も、かしらを信用しているのです。そこで、かしらはいま、美しい心になっているのでありました。私が一番感動したのは、子供と仔牛が盗人のかしらのことを信用したことでかしらの心が美しくなったところです。もし私がかしらだったら、子供と仔牛に信用されたことがとてもうれしくて、やっぱり涙を流してしまうと思います。

私は日本で小学校の体験入学をしたとき、とても気持ちのいい経験をしました。授業や学校生活の中でクラスメートたちは私のことを快く受け入れてくれました。たとえば私が困っていたときには進んで声をかけてくれたり、テストでうまく点数が取れなかったときには、

「次は絶対に大丈夫だよ。」

と励ましてくれたりしました。さらに、勉強でわからない部分や難しいところがあると、ただ答えを教えてくれるのではなく、私が理解できるまで優しく説明してくれたのです。そのような体験を通して、私は人に対して思いやりを持つことや、人と助け合うことがとても大切だということを学びました。そして、あの時のクラスメートたちの優しさを見て、私も自分自身が同じように他人を助けたり支えたりできるようにならなければならないと感じ、見習いたいと思いました。それを思い出したとき、クラスメートたちはまるでかしらを信じてくれた子供と仔牛のように信用してくれる素晴らしい存在だなと思いました。

私はお母さんに、最近誰かの姿を見て美しい心になったことがあるかどうかを聞いてみました。するとお母さんは、そっと外を歩いていたときの出来事を話してくれました。ある日道を歩いていると、老夫婦がわざわざ腰をかがめながら道路に落ちているごみを一つ一つ丁寧にひろって歩いている姿を見たたそうです。そのやり方はとても自然で、誰かに見せるためではなくて、自分たちの町をきれいにしたいという気持ちから実行しているように見えたそうです。その光景を見たお母さんは感動して、自分も同じようにごみひろいをしてみたいと思ったそうです。でも、実際にはまだ行動に移せていないということでした。

このお話を読んで、人に信用されるということは生活していく中でとても重要だなと思いました。逆に、人を信用することで美しい心になる人が増えるかもしれないので、信用することも大事だなと心の中で思いました。