自然やエネルギーについて、深い視点で丁寧(ていねい)に考えた意見がとてもすばらしかったです。

<<え2014/52み>>

【総評】
 自然との関わりや、地球の未来を考える姿勢が文章全体にしっかりと表れており、読みごたえのある意見文でした。アインシュタインの名言や具体的なデータを用いて説得力を高めるとともに、自分の思考を「今の利益」と「未来の利益」という視点で整理している点にも優れた構成力を感じました。

【段落ごとの講評】
第1段落:森の描写(びょうしゃ)から始まる導入が印象的で、読み手を自然の世界へと引き込む(ひきこむ)力があります。「自然の一員としての自覚」という主題につながる書き方がとても自然です。

第2段落:アインシュタインの名言を引用し、それを根拠(こんきょ)にして「共生」の大切さを説いています。ミツバチの例を通して、自然のつながりを科学的かつわかりやすく説明できています。

第3段落:「第二の方法」として地球の未来とエネルギーの問題を取り上げ、実際の数値を示しながら議論を進めています。視野の広い分析(ぶんせき)に加え、「今のコスパ」vs「未来のコスパ」という対比がわかりやすく、自分の考えを論理的に伝える力がよく表れています。

第4段落:反対意見への理解を示しつつ、自分の主張を深める形でまとめています。引用した言葉が文の結びにふさわしく、「すべてのものに意味を見出す」という思想が一貫(いっかん)しており、主題をしっかりと一般(いっぱん)化できています。

【特に優れていた点】
・具体的なデータや名言を根拠(こんきょ)として用い、説得力のある主張ができている
・問題提起から結論までの論理展開が明快で、一貫(いっかん)した主題を保っている
・反対意見への理解を示したうえで、自分の意見を丁寧(ていねい)に主張している

【考えを深めるための質問】
 もしあなたが「エコなエネルギーの未来」を決める立場にあるとしたら、今の社会にどのような行動や考え方の変化を求めますか?

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1209字/1000字
思考点:92点
知識点:88点
表現点:88点
経験点:82点
総合点:93点
均衡(きんこう)点:6点

 


■思考語彙 26種 33個 (種類率79%) 92点
n確か,、第,。しかし,。つまり,いうと,すると,すれば,そう考える,そのため,てこそ,という可能,と思う,と考える,のため,は第,ものに対して,を考える,ミツバチによって,上昇によって,助け合うため,及ぶかも,増やすべき,続ければ,考えると,考えるば,踏み入れると,

■知識語彙 73種 114個 (種類率64%) 88点
一員,一種,上昇,世界,互換,人間,人類,依存,利益,動物,収穫,受粉,名言,嗅覚,圧倒的,地球,大群,天然,太陽光,存在,存続,実感,平均,影響,役割,快適,急速,性質,悪化,悪影響,意味,捕食,数字,方法,最初,有名,有限,未来,本当,植物,気温,水力,温暖,火力,無限,状態,現代,現在,理由,環境,生態,生産,発電,石油,示唆,社会,科学,絶滅,聴覚,肉食,自然,自覚,花粉,草花,要因,解放,触覚,言葉,資源,重要,開発,間接,関係,

■表現語彙 133種 221個 (種類率60%) 88点
n確か,いつか,こと,これら,さ,すべて,そのため,それ,それなり,という可能,とき,のため,もの,よう,アインシュタイン,アーモンド,イチゴ,エコ,エネルギー,ガス,コス,パ,ブヨ,ミツバチ,リンゴ,一,一つ,一員,一種,上昇,世界,中,二,互い,互換,人,人間,人類,今,他,体,依存,分,利益,前,助け合うため,動物,化,収穫,受粉,名言,嗅覚,圧倒的,地球,大群,天然,太陽光,存在,存続,実感,平均,年,影響,役割,快適,急速,性,性質,悪化,悪影響,意味,捕食,数,数字,方,方法,暮らし,最初,有名,有限,未来,本当,森,植物,歩,気温,水力,温暖,火力,無限,状態,現代,現在,理由,環境,生態,生産,発電,的,石油,示唆,社会,私,科学,系,絶滅,緑,者,聴覚,肉食,自然,自覚,色,花,花粉,草花,虫,蚊,蜜,要因,解放,触覚,言葉,資源,足,重要,量,開発,間接,関係,鮮やか,%,.,

■経験語彙 42種 57個 (種類率74%) 82点
くれる,しまう,しれる,せる,そう考える,つける,できる,と思う,と考える,なくなる,もたらす,もつ,られる,れる,を考える,与える,使う,出迎える,助け合う,及ぶ,吸う,増やす,始まる,守る,持つ,果たす,残す,比べる,気付く,減る,湧く,滅びる,生きる,生み出せる,続く,続ける,至る,見える,見出せる,踏み入れる,違う,食べる,

■総合点 93点

■均衡点 6点
 

体験することの大切さ
   中3 あおやの(aoyano)  2025年9月2日

 ラップランドの夏の森に一歩足を踏み入れると、まず最初に出迎えてくれるのは、美しい緑でもなく、色鮮やかな草花でもなく、実におびただしい数の蚊やブヨの大群だった。森の本当の美しさは嗅覚、聴覚、触覚などの互換のすべてが解放されてこそ初めて見えてくる。私は自然の中の一員であるという自覚をもって生きていきたい。

そのための方法は第一に、すべてのものが助け合って生きていることに気付くことだ。世界で最も有名な科学者の一人であるアインシュタインが残した言葉の中にこのような言葉がある。「ミツバチが絶滅すれば人類も数年で滅びる。」この名言はたった一種のある虫が絶滅するだけで人間の存続にまで影響が及ぶかもしれないという可能性を示唆している。ミツバチには花の蜜を吸うときに体にその花の花粉をつけて受粉をさせるという性質がある。人間に関係するものでいうとリンゴやイチゴ、アーモンドなどがミツバチによって受粉されている。そしてもしミツバチが絶滅するとその収穫量は90%も減ってしまうのだ。ミツバチによって受粉された植物は動物に食べられ、強い肉食動物は植物を食べる動物を捕食する。ミツバチは自然の生態系を守るとても重要な役割を果たしているのだ。このように地球に存在するすべてのものには必ず互いを助け合うための役割があるのである。

そのための方法は第二に、第二の方法は地球の未来を考えることだ。現代社会は石油や天然ガスなどの資源に依存した状態が続いている。これらの有限の資源は使い続ければいつか必ずなくなってしまう。また、天然ガスなどの資源を使った発電は地球温暖化を急速に悪化させた要因の一つである。実際に火力発電が始まってから現在に至るまでに地球の平均気温は1.2℃上昇している。この1.2℃という数字はあまり実感が湧かないが、この気温の上昇によって地球の環境に大きな影響をもたらした。つまり石油や天然ガスは間接的に地球の環境を悪化させてきたのである。しかし、石油や天然ガスなどの資源と違っていくら使ってもなくならないエネルギーがある。それは水力や太陽光によるエネルギーだ。これらのエネルギーは無限に生産できるだけでなく、地球に悪影響を与えないという性質を持っている。そう考えるとエコなエネルギーをもっと増やすべきである。だが、エコなエネルギーはその分生み出せるエネルギー量が少なく、他の発電方法と比べて圧倒的にコスパが悪いと考えられているのだ。今の利益を考えればエコなエネルギーのコスパは悪い。けれども地球の未来を考えれば、エコなエネルギーを増やすことの方がコスパが良いのではないかと思った。

確かに快適な暮らしのために開発することも重要なことだ。しかし「存在するものには、いいとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある」というように、小さなものに対しても意味を見出せる人間になりたい。