<<え2019/206jみ>>
書き出しがなかなかいいね。
勝ち負けというのは、確かに人間が真剣になるきっかけになるけど、本当に大事なことはその勝ち負けの先にあるのだろうね。
オリンピックの例は、勝ち負けの話にぴったり。
しかし、人間の意識が進化すると、だんだんそういうやりすぎの競争は少なくなっていくだろうね。
「全力を尽くす」という総合化はよく考えた。
更に何年かしたあとに、このテーマを考えてみると、新しい総合化が思いつく。
総合化の主題も、人間の成長とともに成長する。
すみひなさんの作文は、勝つことと楽しむことの関係について、自分の体験や漫画の例、さらにはオリンピックの話まで幅広く取り入れて考察している点がとてもよいです。
特に、「桃源暗鬼」という漫画を引用して、人間心理の複雑さを自分の日常に結びつけているところは、深い理解と独自の視点が感じられます。
また、勝ち負けの重要性と楽しむことのバランスについて、具体的な例を挙げながら丁寧に説明しているので、説得力があります。
最後に、自分の定期テストに向けた決意を述べているところは、作文の内容を自分の生活に結びつけているため、読者に強い印象を与えています。
文章全体が論理的に展開されており、複数の意見がよく書けているうえに、それらをまとめる総合化の主題も明確です。
すみひなさんの考えがしっかり伝わってくる、完成度の高い作文です。
【項目評価】
複数の意見がよく書けています。
総合化の主題がよく書けています。
名言がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎
字数/基準字数:1274字/1000字
思考点:97点
知識点:83点
表現点:78点
経験点:91点
総合点:90点
均衡点:3点
■思考語彙 28種 37個 (種類率76%) 97点
確か,。しかし,。つまり,あきらめざる,あるから,からこそ,しまうから,すぎると,すると,そのため,だから,だろう,つながると,て考える,と思う,と考える,なければ,は思う,みると,を考える,事実こそ,強いと,悪い場合,抜かざる,楽しめるから,求めれば,生まれるから,自分にとって,
■知識語彙 66種 106個 (種類率62%) 83点
一部,世界中,両方,両立,主人公,事実,人間,代表,仲間,作品,価値,全力,努力,勉強,勝敗,勝負事,参加,友達,問題,困難,国際,場面,多数,大会,大切,姿勢,定期,実行,工夫,心理,意味,意識,感動,成果,日常,明確,暗鬼,最後,有利,本来,東京,桃源,構図,活動,漫画,獲得,生活,発表,登場,目的,相手,真剣,素直,経験,結果,練習,自分,苦痛,見方,試合,課題,軽視,過程,選手,部活,非常,
■表現語彙 111種 180個 (種類率62%) 78点
確か,うち,こと,さ,そこ,そのため,そのもの,たち,もの,よう,わけ,オリンピック,ゲーム,ストレス,セット,テスト,フィクション,プレー,ミス,メダル,一部,世界中,両方,両立,主人公,事実,人,人々,人間,代表,仲間,作品,価値,全力,割,努力,勉強,勝ち,勝ち負け,勝敗,勝負事,参加,友達,問題,困難,国,国際,場面,多数,大会,大切,姿勢,定期,実行,工夫,彼ら,心理,思い,悪い場合,意味,意識,感動,成果,戦い,手,日常,明確,暗鬼,最後,有利,末,本来,東京,桃,桃源,業,楽,構図,次,活動,漫画,獲得,生活,発表,登場,目的,相手,真剣,私,素直,経験,結果,練習,者,自分,苦痛,血,見方,試合,課題,負け,軽視,過程,選手,部,部活,際,非常,鬼,,,10月,
■経験語彙 48種 80個 (種類率60%) 91点
あきらめる,きれる,くれる,こだわる,しまう,すぎる,つながる,て考える,できる,と思う,と考える,は思う,やる,られる,れる,を考える,乗り越える,倒す,出す,勝つ,変わる,尽くす,尽くせる,抜く,持つ,挑む,描く,教える,楽しむ,楽しめる,求める,泣く,溜まる,生まれる,笑う,終わる,結びつく,続ける,置き換える,薄れる,見いだす,覚える,解く,認める,負ける,遠ざかる,重んじる,頑張る,
■総合点 90点
■均衡点 3点
桃源暗鬼
中2 すみひな(sumihina)
2025年10月1日
私は先日、体育の授業でバレーの試合をしたのだが7対3で圧勝してしまった。チームの構成が悪かったのかはわからないが、相手チームの中に負けず嫌いな子がいて、泣き出してしまったのだ。私は「勝つこと」と「楽しむこと」はセットになると思っている。勝っても負けても、楽しめなければ意味がないと考えるのは私だけだろうか。私の友達が教えてくれた「桃源暗鬼」という漫画がある。この作品には、ただ相手を倒すことだけを目的にする桃の血を持つ者と、仲間とともに困難を乗り越え、価値を見いだしていく鬼の血を持つ主人公の両方が登場する自分の日常に置き換えて考えてみると、ゲームの試合などで勝ちたいという思いが強いと、問題を解く楽しさが薄れてしまうことがある。「桃源暗鬼」はフィクションだが、そこに描かれた人間心理は、私たちの生活に強く結びついていると思う。
勝負事において、楽しむことは非常に大切である。なぜなら、楽しむ姿勢がなければ、努力そのものが苦痛に変わってしまうからだ。部活動の練習や勉強は決して楽なものではないが、仲間と笑い、課題を解いていく過程を楽しめるからこそ続けられる。また、「楽しむこと」を大切にすると、相手の良いプレーや工夫を素直に認められるようになる。だが、勝ち負けにこだわりすぎると、勝つ=相手の負け、負け=相手の勝ちという構図を強く意識してしまい、悪い場合は、相手のミスを「自分にとって有利だから嬉しい」と考えてしまうこともある。こうした心理は本来の「楽しむ」という目的から遠ざかってしまうと思う。
とはいえ、「勝ち負け」を軽視してよいというわけではない。勝敗があるからこそ、努力の成果が明確になり、真剣に挑む意味が生まれるからだ。オリンピックのような国際大会を考えてみたい。そこでは世界中の選手が国を代表して全力を尽くす。東京2020大会では、参加した約11,000人の選手のうち、メダルを獲得できたのはわずか約1割にすぎなかった。つまり大多数は「勝ちきれない」結果に終わったわけだが、それでも世界中の人々は彼らの戦いに感動した。勝敗は厳しく、メダルを獲得できるのはごく一部の選手にすぎない。しかし、勝敗があるからこそ、私たちは感動を覚えられるのだ。
確かに、試合を楽しむという見方もよい。勝ち負けを重んじる見方もよい。だが本当に大切なのは、全力を尽くすという実行である。私は10月の末に定期テストがあるのだが、勉強する際に全力を尽くせられるように努力してきたい。楽しさだけを求めれば努力は甘くなり、勉強だけをしていてはストレスが溜まっていくことだろう。最後まであきらめず、次の定期テストも頑張りたい。そのために私は、日常の小さな場面でも「どうせやるなら全力で」という意識を持ちたいと思う。業での発表でも、部活の練習でも、手を抜かず全力を尽くすことが、楽しむことと勝ち負けの両立につながると私は思う。そして、どんな結果になっても、自分が全力を尽くしたという事実こそが、最も価値のある経験になるのだ。