みささん、今回の作文は、
柿についての深い知識とみささん自身の体験がよく組み合わさっていて、とても読みごたえがありました。
まず、
柿の成長過程やタンニンの変化についての説明がわかりやすく、
専門的な内容をしっかり調べてまとめているところがすばらしいです。
また、
幼稚園の
頃のさくらんぼの話を通じて、自然や動物への思いやりの気持ちが伝わってきて、文章が立体的になっているのも良かったです。
歴史的な
背景や日本の品種改良の
優秀さについても
触れていて、
柿の
魅力を多角的に伝えようとする
姿勢が感じられました。
さらに、最後の部分で、季節の移り変わりや人間の好みの変化と
柿の関係を考えた感想は、
一般的なテーマに広がっていて、深い考えがよく表現されています。
文章全体に流れる落ち着いた語り口も読みやすく、みささんの
柿への愛情が伝わってきました。
これからも、調べたことや自分の体験を上手に組み合わせて、豊かな表現を続けてください。
【
項目評価】
・たとえがうまく使われています
・前の話聞いた話がよく書けています
・
一般化の主題がよく書けています
・書き出しの結びがよく書けています
森リン評価 カキの恵み hu 10月2週 みさ字数/基準字数: 1165字/1000字 思考点:85点 知識点:77点 表現点:86点 経験点:100点 総合点:89点 均衡点:2点
| ●語彙学年表
| | 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
|---|
| 思考点 | | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
|
1200字換算: 思考点:87点 知識点:79点 表現点:88点 経験点:102点 総合点:89点 均衡点:2点
| ●換算語彙学年表
| | 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
|---|
| 思考点 | | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
|
●語彙の説明| 語彙 | 種類 | 個数 | 種類率 | 点数 | 説明 |
|---|
| 思考語彙 | 23種 | 26個 | 88% | 85点 | 考える言葉です。 理由、方法、原因などの説明の語彙。 多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
|
| 知識語彙 | 57種 | 84個 | 68% | 77点 | 難しい言葉です。 社会的な例や調べた例の語彙。 多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
|
| 表現語彙 | 129種 | 200個 | 65% | 86点 | 豊かな言葉です。 話題の幅が広い語彙。 多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
|
| 経験語彙 | 54種 | 73個 | 74% | 100点 | 詳しい言葉です。 身近な例や経験した例の語彙。 多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
|
| 種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。 |
1165字
 | | 85点
 | | 77点
 | | 86点
 | | 100点
 |
| 字数 | | 思考語彙 | | 知識語彙 | | 表現語彙 | | 経験語彙 |
■思考語彙 23種 26個 (種類率88%) 85点
。一方,あろう,そう思う,たから,たため,たちにとって,たらしい,だろう,といえ,と思う,なると,に思える,のかも,のため,はなぜ,ましょう,もいえ,も考える,カキこそ,人間にとって,取らざる,思うと,時期こそ,
■知識語彙 57種 84個 (種類率68%) 77点
一致,中国,人気,人間,充実,先生,動物,原産地,品種,大事,大切,奈良,季節,完熟,干柿,幼稚園,幾多,当時,必要,性質,成熟,改良,日本,日本人,時代,時期,時間,晩秋,最近,未熟,朱色,果実,果汁,果物,格段,栽培,植物,江戸,泥棒,海外,渋柿,熟柿,現在,理由,発達,祭祀,自分,自然,詩歌,誕生,諸説,貴重,農村,近年,郷愁,鎌倉,関係,
■表現語彙 129種 200個 (種類率65%) 86点
あちこち,こと,ころ,ごちそう,さ,さくらんぼ,さん,すべて,その後,それ,たため,たち,とき,どこ,のため,みかん,みんな,もと,もの,よう,りんご,カキ,ガキ,ゴマ,タネ,タンニン,ヒヨドリ,ムクドリ,一致,中,中国,主,人気,人間,今,他,充実,先生,動物,千,原産地,品種,声,多く,大事,大切,大好き,奈良,好み,姿,季節,完熟,実,干柿,年,幼稚園,幾多,当時,必要,思い,性質,恵み,成熟,改良,文,方,日本,日本人,昔,時,時代,時期,時間,晩秋,最近,木,未熟,朱色,果実,果汁,果物,枝,柿,格段,栽培,植物,母,気,気持ち,水,江戸,泥棒,海外,渋,渋み,渋柿,点,熟,熟柿,現在,理由,生き物,用,発達,祭祀,私,種,群れ,自分,自然,華やかさ,葉,見た目,詩歌,誕生,誰,諸説,貴重,農村,近年,郷愁,鈴なり,鎌倉,関係,頃,食べ物,香り,鮮やか,鳥,
■経験語彙 54種 73個 (種類率74%) 100点
いける,おく,かける,させる,したがう,しまう,しれる,じゅくす,そう思う,つける,といえ,と思う,なくなる,なす,に思える,もいえ,もらう,も考える,やってくる,られる,れる,伝わる,使う,優れる,分かる,分け合う,取る,呼ぶ,変わる,実る,対す,巡る,広まる,待つ,感じる,植える,残す,残る,渡す,渡る,溶ける,熟す,生きる,登る,聞く,落とす,覚える,詠む,読む,買う,進む,運ぶ,頼む,食べる,
■総合点 89点
■均衡点 2点
カキの恵み
小6 みさ(misa)
2025年10月2日
カキこそは千年にも渡って日本人と共にあり、幾多の詩歌に詠まれてきた郷愁の果物ともいえる。タンニンは、カキが未熟なころは水(果汁)に溶ける性質があって渋く、成熟にしたがって自然に水に溶けない性質に変わって黒い「ゴマ」になり、渋みがなくなる。果実が赤く完熟してタネが充実し、渋みのなくなる「熟しガキ」の時期こそが、動物たちの食べたい気持ちと、タネを運んで欲しいカキの思いと一致する時なのだ。
私もカキは大好きである。実際に、この文を読んでカキが食べたくなり、母に頼んで買ってもらうほどだ。カキではないが、幼稚園の頃にさくらんぼの木が植えてあり、みんなで登って食べていたことがある。幼稚園の先生が、「みんな食べるのはそのくらいにして、鳥さんのために残しておきましょう」と声をかけているのを覚えている。そのときはなぜ鳥にさくらんぼを渡さなくてはいけないのか分からなかったが、今では自然の中で生きる動物たちと食べ物を分け合うことの大切さが少し分かるような気がする。自分たちだけが食べてしまうのではなく、他の生き物のことも考える気持ちは、今でも大事にしたいと思う。
柿の原産地は中国や日本など諸説あるが、現在日本で栽培されている柿のもとになったものは、中国から伝わったと言われている。奈良時代には栽培されていたが、当時の柿は今のように甘い柿はなく、すべて渋柿であったため、干柿や熟柿(じゅくし)として主に祭祀用に使われていたらしい。その後、鎌倉時代に甘柿が誕生し、江戸時代になると200種ほどの品種が栽培されるようになった。多くの植物は、海外から日本に伝わることが多いのだが、柿は日本から海外へ広まった植物で、海外でも「KAKI」と呼ばれている。それは、原産地であろう中国では、日本ほど品種改良や栽培が発達しなかったからのようだ。そういう点からみても、日本の品種改良は優れているといえるだろう。
昔はカキ泥棒などよくしていたらしいが今はあまり聞かない。最近はりんごやみかんの方が人気に思えるが、理由ははっきりしない。甘さや見た目の華やかさ、あるいは手軽さが関係しているのかもしれない。カキは熟すのを待つ時間が必要だし、渋が残ることもある。対してりんごやみかんは、買ってすぐに食べられる。しかも、近年は品種改良が進み、香りも甘さも格段に良くなっている。一方で、昔ながらのカキの木は今も農村のあちこちに残っていて、晩秋になると鮮やかな朱色の実をつける。誰も取らず、葉を落とした枝に鈴なりに実る姿は、どこか寂しさを感じさせる。それでも鳥たちにとっては貴重なごちそうで、ヒヨドリやムクドリが群れをなしてやってくる。人間の好みが変わっても、季節は同じように巡っていく。そう思うと、カキは人間にとって貴重な恵みなのかもしれない。