はるまきさん、作文を読んで、とても感心しました。
お米についての歴史(れきし)自然(しぜん)の力がどんなふうに関わっ(かかわっ)ているのか、くわしく調べて書いているところがすばらしいです。
特に(とくに)江戸(えど)時代のお米の役割(やくわり)や、自然(しぜん)の水がどうやって田んぼに届く(とどく)かを説明(せつめい)している部分は、よく調べていてわかりやすかったです。
また、新潟(にいがた)県の星(とうげ)棚田(たなだ)を見に行ったときの感動が、色や景色(けしき)の様子をていねいに描い(えがい)ていて、読んでいる(わたし)もその場にいるような気持ちになりました。
「わぁーっ!」という感嘆(かんたん)の声が入っていることで、はるまきさんの気持ちがよく伝わっ(つたわっ)てきました。
お母さんの友だちの話を聞いて、お米を大切にする気持ちが深まったことも、作文に立体感を与え(あたえ)ています。
(つぶ)のお米にたとえて考えたところは、心の中で思ったことがよく書けていて、はるまきさんのやさしい気持ちが伝わっ(つたわっ)てきました。
最後(さいご)に、自然(しぜん)と人間の力が一つになってお米ができることに感謝(かんしゃ)し、食べ物を大切にしようと思った気持ちで終わっているので、読み手も共感(きょうかん)しやすいです。
全体を通して、はるまきさんの自然(しぜん)や食べ物への思いがよく伝わる(つたわる)作文でした。

項目(こうもく)評価(ひょうか)
・たとえがうまく使われています
・前の話聞いた話がよく書けています
・ですますがよく書けています
・心の中で思ったことがよく書けています
・動作情景(じょうけい)結び(むすび)がよく書けています
 

森リン評価 一粒のお米は自然の力 tu 10月3週 はるまき
字数/基準字数:
1198字/700字
思考点:62点
知識点:59点
表現点:62点
経験点:70点
総合点:69点
均衡点:6点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:62点
知識点:59点
表現点:62点
経験点:70点
総合点:63点
均衡点:6点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙14種16個88%62点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙32種45個71%59点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙76種124個61%62点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙34種50個68%70点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1198字
 62点
 59点
 62点
 70点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 14種 16個 (種類率88%) 62点
n確か,、きっと,。だから,しまうかも,たため,たので,だろう,で思う,と思う,どう思う,ないと,なければ,場所らしい,残らざる,

■知識語彙 32種 45個 (種類率71%) 59点
予定,人工,人間,以外,偉大,出来事,協力,圧倒,場所,大切,実家,幻想,感嘆,感謝,景色,最高,有名,期待,期間,棚田,毎日,水田,水色,深緑,自動,自然,茶碗,言葉,販売,農家,途端,雄大,

■表現語彙 76種 124個 (種類率61%) 62点
n確か,お母さん,こと,これ,さ,たため,たち,みたい,もの,よう,ん,オススメ,タクシー,ドア,一,一つ,中,予定,人,人工,人間,以外,偉大,出来事,力,協力,友だち,圧倒,場所,声,大切,子ども,実家,山,峠,幻想,当たり前,心,感嘆,感謝,星,景色,最高,有名,期待,期間,棚田,機,段々,母,毎日,水,水田,水色,深緑,的,私,空,米,粒,緑,自動,自然,茶碗,草,薄,言葉,話,販売,農家,近く,途端,雄大,頃,食べ物,鮮やか,

■経験語彙 34種 50個 (種類率68%) 70点
く,くすむ,くれる,しまう,しれる,てる,できる,で思う,と思う,どう思う,られる,れる,上げる,並ぶ,乾く,作る,信じる,入れる,出る,張る,思い知らす,感じる,残す,残る,生きる,生み出す,聞く,話す,遊ぶ,開ける,集める,頂く,頑張る,食べる,

■総合点 69点

■均衡点 6点
 

一粒のお米は自然の力
   小4 はるまき(akoruka)  2025年10月3日

    一粒のお米は自然の力

              はるまき

 江戸時代では、武士や足軽の給料も、「五人扶持」「十人扶持」というように、お米で計算された。戦争中は、生産されたお米はすべて政府が一度買いあげ、消費者は決められた量だけを、そこから買うようになっていた。その、お米を買うための通帳は、長いあいだ、身分証明書のかわりでもあった。でも、一ヶ月も二ヶ月も晴れた日がつづいていても、水がながれているのはなぜだろう。雨をしっかりと受けとめて、大地につなぎとめている、森林や水田があるからだ。私がこの長文を読んで一番ありがたいなと思ったことは、森林や水田が水を届けてくれていることだ。何百年もかけて、自然が私たちを生きさせてくれる。このことには、感謝せずにはいられないと思う。

 一ヶ月前くらいに、祖母と母と、お米が美味しい新潟県へ旅行に行ったのだが、タクシーの運転手さんにオススメされたため、予定には入れていなかった星峠の棚田を見ることになった。星峠の棚田は、お米を作る水田が段々になって並んでいる有名な場所らしい。水が張っていて幻想的な景色を見られる期間ではなかったので、あまり期待しないでタクシーのドアを開けたが、その途端に

「わぁーっ!」

と感嘆の声を上げてしまった。草のみずみずしい緑、乾いた水田のくすんだ薄緑、山の深緑、空の鮮やかな水色が一つになって、最高の景色を生み出している。自然の素晴らしさに圧倒されて、ただすごいとしか言葉にできなかった。

 この出来事で自然の偉大さを思い知らされた私だが、母にも、そんな出来事はあるのだろうか。

「うーん、私の友だちの話なんだけど、その友だちのお母さんが米農家をしてて、実家の近くにお米の自動販売機みたいなものがあったんだって。それで、子どもの頃に、ジャーッてお米が出てくるのが楽しくて、その自動販売機で遊んじゃったって言ってたよ。」

確かに、私も幼かったら楽しいと思ってしまうかもしれない。

「そしたら、お母さんが出てきて、お母さんは淡々と一粒残らずお米を集めた⋯って友だちが話してたなぁ。」

私は、一粒残らず、という言葉が心に残った。もし私が一粒のお米だったら、暑かったり寒かったりしても、きっと美味しく食べてくれる人がいると信じて、頑張って生きる。でも、一粒だけお茶碗に残されてしまったら、どう思うだろうか⋯この話を聞いて、お米は、自然が人間に協力してくれて、やっと美味しくなるんだと感じた。

 当たり前のように毎日食べている「お米」。これは、人間だけが人工的に作っているのではない。自然と人間の力が一つになって、やっと私たちは美味しくお米を食べられるのだ。だから、雄大な自然に感謝しながら、お米以外の食べ物も、大切に、美味しく頂かなければならないと心の中で思った。