興味から広がる世界
   中3 あおらは(aoraha)  2025年10月3日

 子供の興味関心は科学の発展段階と同じ道筋をたどる。最初に誰しもが着目するのは現象論的側面である。次いで、もう少しその事柄に対して詳しく知ろうとするが、場合によっては記載的なことにすぎず、理解しようとする人からすれば物足りないことであろう。必要なことはある事物や現象との形態や振る舞いの奥に潜む原理を追求することであろう。私は、物事の現象のみを見ず、原理や理由を考えられる物事を多角的にみて楽しめるような大人になりたい。

 第一の方法として、身の回りで起こる現象をそういうものとして流さず、どうしてそうなるのかなどの興味関心を持つことである。私は理科はあまり好きな科目ではないが、唯一好きな単元がある。それは地学だ。幼いころ、親と夜の散歩に出かけたとき、昼の空にはない何かが光っていた。早寝だった私は夜空をしっかり見ることが初めてで初めて見る光る何かに興味津々だったそうだ。そこから、星に対して興味を持った。毎晩家族と夜空を眺めながら星をなぞって似ている動物にあてはめたり、父とプラネタリウムに行って星座があるということを知ったりした。さらに小学生になってからは宇宙のことに興味を持ち始めて図鑑を買ってもらいもっと深く探求していった。今、受験への勉強で忙しく地学のことを勉強できる時間は減ってしまった。それでも気が向いたら星を見ている。私はあの時、夜空に光る何かに疑問を持ってよかったと心の底から感じている。あの時、星をただの現象と見ずに、自分の興味に引き込んだことで、十数年たったいまにもつながるような趣味を持つことができた。私はこれからも、様々な物事に対して興味や疑問を持ち、探求し学んでさらに自分の世界を広げていきたいと思う。

 第二の方法として、学校でも生徒の興味、関心のある分野について積極的に探求し考える時間を作ることだ。1900年頃に人類で初めて世界初の動力飛行機を開発したライト兄弟。彼らは幼いころから空を飛ぶことに憧れがあり、独学で研究や観察を重ね、夢である空を飛ぶことに成功したのである。今、私たちが飛行機で外国へ旅行できたり、航空輸送という手段が発達したのもすべてはライト兄弟が自らの関心を見過ごさず、向き合ったからである。自分の好きがいつか世界を変えるかもしれない、そうなるために、子供たちの興味や関心は大切にするべきだと思う。

 確かに、あらゆる学問を幅広く知ることはいかなる状況においてでも自らの知識を生かすことができる。しかし、「これを知るものはこれを好むものに如かず、これを好むものはこれを楽しむものに如かず」という孔子の名言があるように原因や理由を絶えず考えることで、新たな自分の世界を発見することができると思う。