はるまきさん、作文を読んでとても感心しました。
まず、あなたが体験(たいけん)した出来事をとてもわかりやすく、くわしく書いているところがすばらしいです。
パソコンのトラブルで作文が消えてしまったときの気持ちや、母親とのやりとりが生き生きと伝わっ(つたわっ)てきました。
また、お父さんの話を聞いて「許す(ゆるす)こと」について考える場面が入っていて、文章に深みが出ていますね。
前の話や聞いた話がよく書けているので、文章が立体(てき)になっていて読みごたえがありました。
許す(ゆるす)」というテーマについて、自分の気持ちや考えをしっかりと表現(ひょうげん)できているのも素敵(すてき)です。
「まるで」「みたい」などのたとえは使っていませんが、心の中で思ったことがよく書けていて、読んでいる人にあなたの気持ちが伝わり(つたわり)ます。
最後(さいご)に、パソコンのキーボードを打ち始める様子で終わっているので、動作情景(じょうけい)結び(むすび)がよく書けています。
これからも、体験(たいけん)したことや感じたことを大切にして、どんどん作文を書いていってくださいね。

項目(こうもく)評価(ひょうか)
・前の話聞いた話がよく書けています
・心の中で思ったことがよく書けています
・ですますがよく書けています
・動作情景(じょうけい)結び(むすび)がよく書けています
 

森リン評価 許すのも優しい正義(清書) tu 11月4週 はるまき
字数/基準字数:
1281字/700字
思考点:67点
知識点:55点
表現点:56点
経験点:76点
総合点:64点
均衡点:1点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:1点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙16種20個80%67点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙26種33個79%55点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙62種97個64%56点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙38種57個67%76点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1281字
 67点
 55点
 56点
 76点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 16種 20個 (種類率80%) 67点
nなぜ, もちろん,、きっと,、なぜ,。だから,あげるから,しまうかも,そのため,だろう,で思う,と思う,ないと,ない場合,のかも,を考える,俺にとって,

■知識語彙 26種 33個 (種類率79%) 55点
不良,人生,会社,体調,作文,具体,大切,失格,悪気,意見,担当,期待,機会,正義,残念,気分,活躍,理由,目尻,社員,納得,経験,苦笑,資料,選択,部下,

■表現語彙 62種 97個 (種類率64%) 56点
お菓子,こちら,こと,さっき,しょうが,そのため,たくさん,ない場合,みたい,ん,イベント,キーボード,グミ,テーマ,パソコン,一つ,不良,中,人,人生,会社,体調,何,作文,俺,僕,具体,取り合い,声,大切,失格,嫌,心,悪気,意見,手のひら,担当,期待,機会,次,正義,残念,母,気,気分,活躍,父,理由,的,目尻,社員,私,納得,経験,苦笑,誰,資料,身振り,通り,選択,部下,風,

■経験語彙 38種 57個 (種類率67%) 76点
あげる,いける,うつむく,くれる,しまう,しれる,ちゃう,てる,できる,で思う,と思う,れる,わかる,を考える,下げる,働く,加える,叫ぶ,合わせる,始める,怒る,手掛ける,打つ,書く,書ける,決める,消す,盛り上げる,繰り返す,聞く,許す,話す,買う,送る,遅れる,集まる,震える,頑張る,

■総合点 64点

■均衡点 1点
 

許すのも優しい正義(清書)
   小4 はるまき(akoruka)  2025年11月4日

    許すのも優しい正義(清書)

              はるまき

 「あっ、もう五十五分だ!用意しないとっ!」

私は、毎週日曜日の午前八時から八時四十五分まで、言葉の森に通っている。言葉の森は、ご存知の通り作文を書く教室なのだが、私はパソコンで作文を書いている。もちろん、紙で書くことも大切なのだが、パソコンを使うとすぐに消したり直せたりして便利だと思うからだ。そして、完成した作文は、母にホームページへと送ってもらう。そんなときに、トラブルが起こった。

 「どうしよう⋯」

作文を書き終わってのんきに寝転がった矢先に、母の緊迫した声が響いた。ドキドキしながらパソコンをのぞいてみる。

「えっ⋯」

私は、ぽかんと口を開けた。整った文字が詰め込まれているはずの画面が、真っ白になっているのである。母は、弱々しく理由を説明した。ホームページに作文を送るとき、保存ができていなくて、作文を全て消してしまったらしい。この話を聞いたとたんに、私の心が噴火したように頭がカーッと熱くなり、

「もうっ、何やってんのっ⋯!!」

と震えた声で叫んだ。頑張って書いたのに。消しちゃったら、二度と同じ作文は書けないのに。

「ごめんなさい⋯お菓子とか買ってあげるから、許して⋯」

母は、目尻を下げて手のひらを合わせた。私が母だったら、きっと悪気はないだろう。しょうがないことだし、許すという選択もありなのかもしれない。

「グミ買ってくれたら許す⋯」

私は、うつむいて母を許した。なんだかすっきりした気分になって、さっきよりも良い作文が書ける気がした。

 この経験を通して、「許す」ということを考え始めた私は、父にも意見を聞いてみることにした。

「俺はイベント会社で働いてるけど、どんなイベントを手掛けるか決めないといけない。そのために、たくさんの会社が集まって、『こちらは、そのイベントをこんな風に盛り上げます!』って資料を送って、イベントの取り合いみたいなことをするんだ。」

父は、身振りを加えながら話し始めた。

「それで、担当の社員、俺にとっては部下が、体調不良になって遅れちゃったんだよ。で、失格になっちゃった。」

私は、苦笑する父を見ながら、残念だなぁ⋯と思っていた。でも、体調不良なんて誰にでもあることだし、しょうがないのかもしれない。

「その通りだよね。だから、俺は許した。次の機会に活躍してくれることを期待してね。僕、『許す』って、人生において大切なテーマの一つだと思うんだ。」

なぜ大切なテーマなのか、具体的な理由はわからないけど、なぜか納得できる気がした。

 もちろん、怒ることも正義だ。怒らないと、また同じことが繰り返されてしまうかもしれない。でも、何か嫌なことをされても、その人は悪気がない場合がたくさんある。だから、「許す」というのも、優しい正義の一つなのかなぁと心の中で思う。私は、ゆっくりとパソコンのキーボードを打ち始めた。