あかぬりさん、今回の作文は、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「機械」という
比喩を
軸に、個体性や自立について深く考察している点が非常に優れています。
ヴァレリーの思想を引用しながら、「方法」が個人の自由を
奪うという難しいテーマを自分の言葉でしっかり説明できているのは立派です。
また、自分の体験であるお
遍路のエピソードを通じて、効率主義に対する疑問や、遠回りの価値を具体的に示している点は説得力があります。
芥川
龍之介の文学観を
紹介し、さらにスタンリー・キューブリックの名言をもとに独自の
解釈を加えた部分も、深い思考と表現力が感じられます。
これらの実例や名言の活用によって、
抽象的なテーマが具体的かつ身近に伝わっているのが素晴らしいです。
文章全体の構成も、主題に沿って論理的に展開されており、最後に再び「機械に
頼りすぎず自立すべき」という主張で
締めくくっているため、書き出しの結びもよくできています。
今後も、自分の考えを具体例や名言と結びつけて深めていくことを意識すると、さらに説得力のある文章になるでしょう。
【
項目評価】
当為の主題がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
歴史実例がよく書けています。
名言がよく書けています。
書き出しの結びがよく書けています。
森リン評価 まわって wapu 11月1週 あかぬり字数/基準字数: 1255字/1000字 思考点:77点 知識点:90点 表現点:90点 経験点:82点 総合点:89点 均衡点:4点
| ●語彙学年表
| | 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
|---|
| 思考点 | | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
|
1200字換算: 思考点:点 知識点:点 表現点:点 経験点:点 総合点:点 均衡点:4点
| ●換算語彙学年表
| | 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
|---|
| 思考点 | | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
|
●語彙の説明| 語彙 | 種類 | 個数 | 種類率 | 点数 | 説明 |
|---|
| 思考語彙 | 20種 | 28個 | 71% | 77点 | 考える言葉です。 理由、方法、原因などの説明の語彙。 多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
|
| 知識語彙 | 75種 | 117個 | 64% | 90点 | 難しい言葉です。 社会的な例や調べた例の語彙。 多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
|
| 表現語彙 | 138種 | 216個 | 64% | 90点 | 豊かな言葉です。 話題の幅が広い語彙。 多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
|
| 経験語彙 | 42種 | 57個 | 74% | 82点 | 詳しい言葉です。 身近な例や経験した例の語彙。 多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
|
| 種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。 |
1255字
 | | 77点
 | | 90点
 | | 90点
 | | 82点
 |
| 字数 | | 思考語彙 | | 知識語彙 | | 表現語彙 | | 経験語彙 |
■思考語彙 20種 28個 (種類率71%) 77点
確か, 第,、だからこそ,。しかし,。だから,」こそ,あろう,えがくべき,この場合,ざるば,すぎざる,たため,だろう,つけるべき,といえ,と思う,のため,やらざる,乗り越えよう,用いれば,
■知識語彙 75種 117個 (種類率64%) 90点
一番,世界,世紀,主義,予言,交流,人生,人間,体験,作品,個人,個体,六月,初日,到達,制覇,効率,同一,名言,国家,国民,場所,大切,大正,失敗,存在,学校,完璧,富国強兵,小説,当時,心理,思惑,成功,成長,手本,教育,文学,方法,既存,明治,映画,時代,時間,有名,機械,機構,水道,活躍,浸透,現代,疑問,監督,目的,破壊,等号,範囲,細部,結果,羅生門,自体,自分,自由,自立,芥川,蜘蛛,行事,裁量,計画,遍路,過去,重要,風潮,魅力,龍之介,
■表現語彙 138種 216個 (種類率64%) 90点
確か,お金,かっぱ,ここ,こと,この場合,ごと,さ,すべて,そのもの,それ,たため,たち,とき,のため,ぼく,まわり,まわり道,もの,やり方,ガス,スムーズ,ダメージ,トラブル,ネガティブ,ボンベ,一,一つ,一番,世界,世紀,中,主義,九,予言,二,交流,人,人生,人間,体験,何,作品,例,個人,個体,僕,八,六月,内,初日,到達,制覇,力,効率,十,同一,名言,国,国家,国民,型,場所,大切,大正,失敗,子,存在,学校,完璧,家,富国強兵,小説,度,当時,後,心,心理,思惑,性,成功,成長,手本,教育,文学,方法,旅,既存,明治,映画,時代,時間,有名,末,本,権,機械,機構,気持ち,水道,活躍,浸透,班,現代,界,番,疑問,的,監督,目的,破壊,私,等号,範囲,糸,細部,結果,羅生門,考え,者,自体,自分,自由,自立,芥川,蜘蛛,行事,裁量,視,計画,身,遍路,過去,重要,頃,風潮,魅力,龍之介,
■経験語彙 42種 57個 (種類率74%) 82点
あらわれる,えがく,おる,かみ合う,きる,すぎる,つける,できる,といえ,と思う,ほかなる,まわる,やる,ゆく,られる,れる,乗り越える,使う,出会う,動く,及ぶ,困る,外れる,従う,得る,忘れる,感じる,捉える,泊まれる,狭める,用いる,結ぶ,続ける,織り込む,繰り返す,至る,語る,読む,起きる,進める,過ぎる,頼る,
■総合点 89点
■均衡点 4点
まわって
高1 あかぬり(akanuri)
2025年11月1日
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは、文字通り怒りを発し続けているバンドである。彼らの戦う相手である政治は、「機械」である。ここでの「機械」は、国家と等号で結ばれる存在ではない。十九世紀末、ヴァレリーは、「方法」は個人の自由な裁量権の及ぶ範囲を狭めてゆき、「方法」が世界を制覇すると予言していた。いかなる人間も、「方法」さえ用いれば、同一の結果に到達する。このとき、それを用いる個体性も破壊されるのだ。ここで語られる「方法」は、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが語っていた「機械」と同じであろう。あらゆる機構の細部まで浸透しきった「機械」こそが、私たちから個体性を剝奪する「方法」にほかならない。
機械に頼りすぎず、自分で乗り越えようとする自立性を身につけるべきだ。
第一の方法は、ときにまわり道を大切にすることだ。僕の学校の行事で、お遍路がある。僕は六月頃に、八十八番から一番~十番までまわったのだが、その中で、班内で少し困ると感じていることがあった。それは、効率を重要視しすぎる子がいたことだ。お金も時間も計画も、すべて効率的にやらねばならないという完璧主義的な子がいて、僕はちょっとかみ合わなかった。そもそも、お遍路というものごと自体、効率的ではないのではないだろうか。そして、だからこそ、自分が計画していなかった場所に出会ったり、人との交流ができたりする。それが魅力の一つではないかと思う。だから、ときには遠まわりも大切なのだ。とはいったものの、結果的には効率的な旅にならなかった。初日にガスボンベを忘れたり、水道のある場所に泊まれなかったりと、いろいろとトラブルが起きた。その中で、また、成長できたのだと思う。
第二の方法は、自分の気持ちから動いて、体験していくことだ。大正時代に活躍した小説家である芥川龍之介は、羅生門や蜘蛛の糸で有名だ。当時、特に明治時代では、富国強兵のために国民を教育するという目的が強かった。その風潮は、文学界にもあらわれており、文学は人生の手本であるという考えが浸透していた。その中で、芥川龍之介は、文学とは人間そのものをえがくべきものという考えに至ったため、現代的な心理や疑問を織り込み、人間の「心の弱さ」を捉えた作品が多くある。だから、芥川龍之介の本を読んだ後は心へのダメージがすさまじいのだ。ぼくは、かっぱを読んだときに特にネガティブになった。「正しいやり方なんてものは、過去の成功例に過ぎない。」という映画監督のスタンリー・キューブリックの名言があるが、この場合、「正しい文学なんてものは、国の思惑に過ぎない。」であろう。芥川龍之介は、その型から外れた文学者だといえる。
確かに、既存の方法を使い、ものごとをスムーズに進めることも大切だ。しかし、自立とは、方法に従い続けて得られるものではなく、自分で失敗して、まわり道を何度も繰り返してついに得られるものだ。だから、機械に頼りすぎず、自分で乗り越えようとする力を身につけるべきだ。