無茶なことするから
小5 あかね(akaneya)
2025年11月1日
「イヒヒ。ここにしようっと。」
私は放課後、友達と公園でとても気合が入ったかくれんぼをしていた。気合が入ったというのは、隠れる前に、隠れる約十人で作戦会議をして、一致団結して隠れるかくれんぼだ。私のチームでは普段はあまり隠れない所にしようという作戦をたてて、私は木の上に隠れることにした。一番最初に見つかってしまうと、まだ周りは隠れているのに、隠れるチームの中で自分だけしか残っていなくて少し気まずい雰囲気になってしまうから、お願いだから一番最初には見つからないでほしいなと木の上で願っていた。
その結果、私は運よく一番最初には見つからなかった。その後も次々に友達が見つかっていって、最終的に一番最後まで残れた。一番最後まで残ったのは3か月ぶりだったからとてもうれしかった。しかし、その後、小さな悲劇が起きた。私が木から降りようとしているときだった。その木には、こぶがいくつかあって、登りやすい気だった。いつもは全てのこぶを使ってそーっと降りるのだが、このときは速くドッジボールをしたくて急いでいたから、二つこぶを飛ばして降りようとして、このくらいだったら大丈夫だなと思い、こぶに足を掛けたとたんに
「おっとっと。ドスン。」
と、派手に転がってしまった。いわゆる急がば回れになってしまって恥ずかしくなった。
私のお母さんは子供の頃から運動神経が悪い。小学生の頃は田舎に住んでいて、木登りがとても簡単にできる木が周りに沢山生えていたそうだ。たくさんあったにも関わらず、お母さんは「そんなの体力の無駄だ」と考えて登っていなかったそうだ。お母さんは、今、そんな過去のことについてあのとき木登りが得意になれていたら運動神経が良くなっていたかもしれないと少し後悔している。でも、私はお母さんの話を聞いて、そのときに木登りをしていてもどうせすぐすっ転んで諦めるだろうから、逆にやっていなくてよかったなと安心した。
私は、木に登って魚を求むということわざがあるように、無茶なことをしても、大抵は成功しないということが分かった。だから私は、どれだけ急いでいても、短縮しようとしないで、今まで通りで行動しようと思った。
「ドスン。イテテ。」
「大丈夫?」
木に登って魚を求めた私は、結局ドスンと落ちてしまった。