ダッシュで買うお弁当
小4 あけおお(akeoo)
2025年11月2日
「いよいよ社会見学だね!」
「今日は大型バスで行くんだよ!」
今週の木曜日、ぼくたちは昇降口の前でワクワクしながら、バスの到着を待っていました。担任の先生の話だと、大型バスに乗って行くらしいのです。ぼくは、今まで大型バスに乗ったことがなかったので、とても楽しみにしていました。だけど、ぼくたちを迎えに来たバスは、いつも体育の時間にプールまで連れて行ってくれる、小さなバスでした。
「あれ?いつもの小さなバスが来たよ!」
「えー!大型バスだと思っていたのに、小さなバスじゃん!」
みんな、期待がはずれてガッカリした気持ちでした。ぼくも、すごく楽しみにしていたので、とても残念でした。だけど、社会見学に向かうバスのなかはとても楽しかったので、
「大型バスじゃなかったけど、まあ、いいか。」
と、思いました。
今年の夏頃、ぼくは習い事に行くため、一人で電車に乗りました。近くには、寝ている人がたくさんいました。降りる予定の駅までは5分あります。そしてなんと、ぼくもつられて寝てしましました。ぼくは、降りる予定の2つ先の駅で、
「はっ!寝てしまった!」
と、すぐに電車から降りました。そして、車しょうさんに乗り越してしまったことを話して、反対方向の電車を待ちました。運よく、すぐに電車が来たので、その電車に乗って戻りました。
「あー!やってしまった!」
と、ぼくはガッカリしながら急いで習い事に行きました。それは、まるで夢のなかで寝ていたら、それが本当になってしまったようでした。それからぼくは、どんなに眠くても、電車では絶対に寝ないようにがまんしています。
母から、子供の頃の話を聞きました。母は長野市に住んでいたので、東京に行くには特急電車に乗って片道3時間くらいかかったそうです。東京から帰る途中の、横川駅から軽井沢駅のあいだは傾斜がすごいので、横川駅から電機機関車を連結して、軽井沢駅まで特急電車を引っ張ってもらったそうです。その、電機機関車を連結するため、横川駅に10分位、電車が停車したそうで、その短い時間で『峠の釜めし』を買うのが恒例だったそうです。電車に乗っていたお客さんは駅に到着すると、急いで釜めしを買って、慌ててまた乗り遅れないように、電車に戻ったそうです。駅のホームには、釜めしを売るおじさんがたくさんいて、お盆のようなところにたくさん釜めしを入れて売っていたそうです。そして、電車が発車すると、みなお辞儀をして見送ってくれたと話してくれました。そして、
「電車が発車しないか、すごくドキドキしながら釜めしを買ったんだよ!今でもあのときのことは、忘れられないよ。」
と、教えてくれました。
ぼくは、母の話を聞いて、母が釜めしを買うためにダッシュする姿を思い浮かべました。そして、ぼくも、やってみたかったなと思いました。だけど、その光景を想像すると、
「大変そうだな・・・。」
と、心の中で思いました。