よしたかさん、今回の作文は、現代の便利なコミュニケーション手段(しゅだん)と、手書きの手紙や年賀状の温かさを対比させながら、その価値(かち)を深く考えている点がとてもよく書けています。
特に、メールと手書きの年賀状の違い(ちがい)を具体的に示し、手書きの文字から伝わる「思いやり」や「時間の重み」を感じ取っているところが素晴らしいです。
また、自分の体験として、遠くに引っ越し(ひっこし)た友だちからの手紙の思い出を入れていることで、文章に説得力と親しみやすさが加わっています。
このように、前の話や聞いた話をうまく取り入れているので、文章が立体的になっているのが印象的でした。
さらに、「まるで」「ようだ」といったたとえが効果的に使われていて、読者に情景や気持ちが伝わりやすくなっています。
お母さんの言葉を引用しているところも、文章に深みを与え(あたえ)ていて、とても良い工夫です。
最後に、書き出しの情景と結びの内容がつながっているため、まとまりが感じられ、読み手に強い印象を残します。
よしたかさんの作文は、テーマに対する考えがしっかりしていて、具体例やたとえ話を使いながらわかりやすく伝えている点がとても優れ(すぐれ)ています。

項目(こうもく)評価】
・たとえがうまく使われています
・前の話聞いた話がよく書けています
・書き出しの結びがよく書けています
 

森リン評価 ぬくもり hu 11月2週 よしたか
字数/基準字数:
1451字/1000字
思考点:74点
知識点:75点
表現点:85点
経験点:83点
総合点:84点
均衡点:5点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:5点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙19種24個79%74点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙55種88個63%75点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙125種203個62%85点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙43種60個72%83点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1451字
 74点
 75点
 85点
 83点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 19種 24個 (種類率79%) 74点
、単なる,。しかし,。一方,。確か,」こそ,からこそ,が確か,だから,だろう,という確か,と思う,に思う,のため,は確か,人間にとって,時間こそ,発達によって,読むと,遊ぼう,

■知識語彙 55種 87個 (種類率63%) 75点
一生懸命,丁寧,上昇,不便,不思議,人柄,人間,以上,価値,便利,便箋,個性,傾向,優先,再現,効率,単純,即時,大事,大切,存在,学校,小学校,希薄,年賀状,想像,感情,手紙,手間,文化,文字,時間,本質,機会,機械,温度,犠牲,現代,発見,発達,相手,瞬間,社会,背景,自分,自身,表情,言葉,質感,身近,近年,追求,速度,関係,高性能,

■表現語彙 125種 203個 (種類率62%) 85点
。確か,あなた,いま,が確か,こと,これ,さ,そこ,それ,たち,たび,という確か,とき,どこ,ぬくもり,のため,は確か,やり取り,よう,ん,インク,カード,コミュニケーション,デジタル技術,デバイス,ペン,メッセージ,メール,一,一つひとつ,一生懸命,丁寧,上昇,不便,不思議,中,丸,人,人々,人柄,人間,今,代わり,以上,何,価値,便利,便箋,個性,倍,傾向,僕,優先,再現,効率,単純,即時,友だち,売り上げ,大事,大切,存在,学校,小学校,希薄,年賀状,引き出し,心,思いやり,思い出,性,息づかい,想い,想像,感情,手,手書き,手紙,手間,文化,文字,方,時間,書き手,本質,机,枚,横,機会,機械,母,気持ち,温かみ,温度,犠牲,現代,癖,発見,発達,的,相手,瞬間,社会,紙,絵,背景,胸,自分,自身,表情,裏,言葉,証,豊か,質感,跡,身近,近年,追求,通,速度,遠く,重み,関係,高性能,

■経験語彙 43種 60個 (種類率72%) 83点
かかる,がんばる,くれる,しまう,できる,と思う,にじむ,に思う,られる,れる,伝わる,使う,入れる,割く,動かす,受け取る,合う,始める,宿る,尽くせる,届く,引っ越す,忘れる,息づく,想う,感じる,払う,持つ,描く,映し出す,書く,染み入る,残す,残る,求める,減る,続ける,落ち着く,読む,送る,通う,遊ぶ,離れる,

■総合点 84点

■均衡点 5点
 

ぬくもり
   小6 よしたか(yositaka)  2025年11月2日

 現代社会では、オンラインでメッセージを送ることが当たり前になっている。スマートフォンを取り出し、数秒で言葉を打ち込めば、瞬時に相手に思いを伝えることができる。だが、そんな便利な時代にあっても、手書きの手紙や年賀状が今なお多くの人々の心を惹きつけ続けているのはなぜだろう。たとえば、同じ「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」という言葉でも、メールで送られてきたものと、手書きの年賀状に記されたものとでは、受け取る印象がまるで異なる。前者は事務的に感じられることもあるが、後者からは相手のぬくもりや息づかいが伝わってくるようだ。そこには、単なる言葉以上の「思いやり」や「時間の重み」が宿っているように思う。僕自身も手紙が送られてきたとき心が温かくなる。

こうした「心の通い合い」こそ、人間のコミュニケーションの本質なのではないか。近年、メッセージカードの売り上げが上昇している背景にも、そのような感情の価値の再発見がある。デジタル技術の発達によって、僕たちは効率的で即時的なやり取りを手に入れた。しかし同時に、人と人との関係がどこか希薄になり、相手の表情や気持ちを想像する機会が減ってしまったようにも感じる。

実は、僕にも忘れられない手紙の思い出がある。小学校のとき、遠くに引っ越してしまった友だちから、一通の手紙が届いた。そこには、「新しい学校でもがんばってね。また遊ぼう!」と、少し丸文字で丁寧に書かれていた。文字の横には小さな絵も描かれていて、友だちが一生懸命書いてくれたことが伝わってきた。たった一枚の手紙だったけれど、どんなメールよりも僕の心に残った。その手紙はいまでも大切に机の引き出しにしまってある。

だからこそ今、人々は「不便さの中にある豊かさ」を求め始めているのだ。手書きのメッセージは、時間や手間という犠牲を払う代わりに、「あなたのことを想っている」という確かな証を相手に残す。インクのにじみや文字の癖、その一つひとつに書き手の人柄や感情が映し出される。これは、どれほど高性能なデバイスでも再現できない、人間だけが持つ温かみである。

母はかつてこう言っていた。「年賀状を書くのは時間がかかるけれど、その時間こそが相手への思いやりの証なんだよ」と。確かに、僕も年賀状を受け取るたびに、自分のために時間を割いてくれたその気持ちが胸に染み入る。便箋の紙の質感や、ペンの跡の力強さを感じながら読むと、不思議と心が落ち着く。それはまるで、遠く離れた相手の存在を身近に感じる瞬間のようでもある。

便利さを追求する現代社会では、「効率」が何よりも優先される傾向がある。しかし、人間の心は機械のように単純にはできていない。メッセージの速度よりも、その裏にある「想い」の方が、時として何倍も深く相手の心を動かす。SNSのメッセージは確かに便利で即時性があるが、そこに心の温度を感じるのは難しい。一方、手書きの文字には、書き手の感情や個性、そして「人間らしさ」が確かに宿っている。

年賀状や手紙が今もなお使われ続けているのは、まさにその証だろう。

人間にとって本当に大事なのは、便利さではなく、時間と手間を通して伝わる「ぬくもり」なのだ。

だからこそ僕は、これからも手紙という古き良き文化を大切にしていきたいと思う。そこには、言葉では言い尽くせない“人の心”が確かに息づいているのだから。