あかしかさん、今回の作文は現代社会における消費と人間関係の問題を深く考察しており、とてもよく書けています。
まず、資本主義の影響(えいきょう)を自分の体験を通して具体的に説明している点が印象的です。
お年玉のエピソードは、抽象(ちゅうしょう)的な社会問題を身近に感じさせ、読者に共感を呼び起こします。
また、社会構造の変化による人間関係の希薄(きはく)化を指摘(してき)し、恋人(こいびと)代行サービスの例を挙げて問題の現実味を増しているところも優れています。
このように、原因がよく書けているだけでなく、具体例を用いて説得力を高めている点が素晴らしいです。
さらに、「価値とは、物自体にあるのではなく、その背景にある」という名言を引用し、論旨(ろんし)のまとめに効果的に使っていることも評価できます。
最後に、大学生活への期待と自分の姿勢を述べて結ぶことで、書き出しの社会問題の話題とつながり、文章全体にまとまりが感じられます。
このように、あかしかさんは社会問題の主題を明確にし、体験実例や具体的なサービス例を交えて論じ、名言を効果的に使い、書き出しの結びも意識した優れた作文を書き上げました。

項目(こうもく)評価】
・社会問題の主題がよく書けています。
・原因がよく書けています。
・体験実例がよく書けています。
・具体例がよく書けています。
・◎名言がよく書けています。
・書き出しの結びがよく書けています。
 

森リン評価 本当の価値 nngu 11月2週 あかしか
字数/基準字数:
1293字/1000字
思考点:62点
知識点:90点
表現点:85点
経験点:89点
総合点:80点
均衡点:-1点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:-1点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙14種20個70%62点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙75種115個65%90点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙125種222個56%85点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙47種65個72%89点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1293字
 62点
 90点
 85点
 89点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 14種 20個 (種類率70%) 62点
 確か, 第,。しかし,。例えば,あるため,あるはず,いるので,おらざる,たため,だろう,主義により,増えれば,変化により,終われば,

■知識語彙 75種 115個 (種類率65%) 90点
一番,世代,主義,予行,人間,仕方,他人,代行,余裕,価値,判断,原因,問題,国家,地域,基準,変化,大学,大学生,存在,安定,定義,実家,家庭,家族,対価,対象,小学生,市民,希薄,年齢,当時,彼女,彼氏,従兄弟,必要,恋人,提供,数値,新年,日本,時間,本当,本来,本気,来年,概念,構造,浸透,消費,現代,生活,目的,確立,社会,禁物,純粋,経済,練習,背景,自体,自分,苗字,表札,規制,親戚,解決,評価,販売,資本,距離,近所,都内,金額,関係,

■表現語彙 125種 222個 (種類率56%) 85点
 確か,あるため,あるはず,お年玉,お金,こと,これ,さ,さまざま,たくさん,たため,ところ,もの,よう,サービス,スタッフ,デート,ホスト,マンション,一,一番,世代,中,主義,予行,二,人,人間,仕方,他人,代行,余裕,価値,全て,円,判断,化,原因,取り,問題,国家,地域,基準,変化,大学,大学生,存在,安定,定義,実家,家,家庭,家族,対価,対象,小学生,差,市民,希薄,年齢,当時,役,彼女,彼氏,従兄弟,心,必要,恋人,提供,数,数値,新年,日本,昔,時間,本当,本来,本気,来年,核,概念,構造,権,母,浸透,消費,父,物,特,現代,生活,百,的,目的,確立,社会,禁物,私,純粋,経済,練習,繋がり,考え方,背景,自体,自分,苗字,表札,規制,親戚,解決,評価,誰,販売,貰い,資本,距離,近所,都内,量,金額,関わり,関係,面,頃,

■経験語彙 47種 65個 (種類率72%) 89点
あげる,おる,くれる,しまう,づける,できる,もらう,られる,れる,わかる,住む,作る,使う,入る,出す,出る,分かる,合う,増える,始める,広げる,得る,感じる,戻る,払う,挙げる,暮らす,楽しむ,求める,測る,無くなる,知り合う,知る,稼ぐ,立つ,終わる,繋がる,繋ぐ,見出せる,覚える,訪れる,認める,買える,違う,関わる,頼む,頼る,

■総合点 80点

■均衡点 -1点
 

本当の価値
   高3 あかしか(akasika)  2025年11月2日

 AT &Tの広告では、商品を宣伝するだけでなく、世の中を理解する方法までも売り込もうとしていた。現代は、品物とサービスの販売と消費で定義づけられた社会であり、人間関係もしばしば金銭のやり取りで規制されることがある。昔は自分の生活に必要なものは自分で作っていたため、消費は禁物であったが、現代は消費が市民権の定義づけに必要なものとして提供されている。人間関係すらも販売や消費の対象となっている社会に問題がある。

 第一の原因として、資本主義により、ものの評価の仕方が数値になったことがあげられる。資本主義は、お金をたくさん稼いだ人がすごいという考え方である。現代の日本は資本主義国家であり、いい面も悪い面も全世代に浸透している。私が小学生の頃、新年に親戚の家を訪れ、お年玉をもらっていた。私は従兄弟の中で一番年齢が低い。その中でも父の実家は年齢に合った量のお年玉をくれ、私は認められているようでとても嬉しかった。母の実家に行ったら、父の実家よりも心の距離が近いと感じていたが、数百円しか入っておらず、とてもがっかりしたのを覚えている。この頃の私は資本主義という概念を全く知らなかったが、お年玉をくれる量で嬉しさに差が出てしまっている。本来お年玉は入っている金額が目的ではなく貰いにいくことで親戚と心で繋がれるものであるはずだが、当時の私はいくら入っていたかという数値で判断してしまった。資本主義の悪い面が小さい頃から浸透していたことがよく分かる。

 第二の原因は、社会構造の変化により、昔よりも地域の人との関係が希薄化したところが挙げられる。都内にはマンションが多く立ち、核家族で住んでいたり一人で住んでいたりさまざまである。現代は昔と違い、表札を出さない家庭が多くなってきているので近所の人の苗字を知らないことが珍しく無くなった。そこで誰かとの繋がりを求めて人間関係をお金を対価にして提供するサービスが確立してしまうのだろう。例えば、恋人代行サービスというものがある。このサービスではスタッフが彼氏か彼女の役になり、デートを楽しむというものだ。これを本当の恋人とデートに行く予行練習に使うのならまだわかるが、本気で使う人もいるだろう。ただお金を払って得た関係であるため時間が終われば他人に戻ってしまう。虚しくなりまた頼み始め、新しいホストのような存在になってしまうだろう。もっと近所との関わりが増えれば知り合う人が増え、人との関わりを楽しむことができ、サービスに頼らなくてもよくなるのではないか。

 確かに、販売や消費に特化した社会は経済的に安定するだろう。また、資本家からしたら暮らしやすい社会だろう。しかし、「価値とは、物自体にあるのではなく、その背景にある」というように、お金で全て解決するのではなく、お金では買えないものに価値を見出せるようになる心の余裕が必要である。私は来年大学生になる。大学で新しい人と関わり、さまざまな人と繋がっていくだろう。そこで人をある数値を基準にして測ったりお金で関係を得たりしないで純粋に人間関係を広げることを楽しんでいきたい。