国によって違うバス
小4 なな(akasona)
2025年11月2日
「バスに乗るのは久しぶりだな。」
と私は大きな窓の外をじっくりとながめました。私の日常の移動手段はほとんど車で、電車やバスに乗ることはほぼありません。家族で出かけるときも買い物に行くときも学校に行くときも、車で移動します。アメリカでは車での移動がとても便利なので、自然と毎日のように車を使う生活になってしまいます。そのため、公共交通機関に乗る機会はどうしても少なくなってしまいます。だからこそ、たまにバスや電車に乗る日はいつもと違う空気を感じて少し新鮮です。学校の遠足など特別なイベントのときは、友達と一緒に電車などに乗ってワイワイ話すのが楽しいです。そして、大きな窓からは見慣れない景色が見えるので、普段とは違う特別感とわくわく感があります。アメリカの公共交通機関に慣れていない私にとって、その体験はまるで小さな冒険のような感じです。
ある日私がアメリカのバスに乗ったとき、少しショックな出来事がありました。バスに乗り込んだ瞬間目に飛び込んできたのは、足元に紙くずや袋が散らばっていて、座席の下にもお菓子の包み紙が落ちている光景でした。それはまるでゴミ箱をひっくり返したような光景で思わず目を閉じたくなるほど衝撃的でした。みんなが使うバスなのにどうしてこんなに汚れてしまうんだろうと悲しい気持ちと不快な気持ちが同時に胸に広がりました。窓の外を見ると明るく澄んでいてきれいなのに、バスの中だけが少し暗く重たい雰囲気に感じられました。そして、日本でバスに乗ったときのことを思い出すとその違いにがく然としました。日本のバスはアメリカのバスとは真逆で床にはゴミひとつ落ちておらず座席もとてもきれいで、乗った瞬間にリラックスできるほど清潔に保たれていました。手すりや窓もぴかぴかで、どこに触れても安心できるような雰囲気があります。乗った瞬間から気持ちがふっと軽くなるような空間で、こんな場所で移動できたら毎日がもっと気持ちよくなるのにと思いました。多分他のアメリカ人も日本のバスに乗ったら同じように感じると思います。
私はお母さんにもバスの中の雰囲気について聞いてみました。日本のバスはきれいに掃除されていて落ち着くし、混んでいてもみな奥につめてくれるのでゆとりの空間ができて気分よく乗れるそうです。香港のバスはたまにゴミが落ちていたりするけど基本的には清潔なので、まあまあ快適だったようです。2階建てバスなので2階へ行くと前に大きな窓があって明るいし、高いところから良い景色も見れるのでとても楽しかったそうです。ただ、運転手さんがかなりスピードを出して運転するので、飛ばすバスは少し怖かったようです。アメリカのバスはゴミもたくさん落ちているし、よくホームレスの方が大きな荷物と一緒にすわっていて、申し訳ないけど近くへ行くと汚臭がするのであまり乗りたくないそうです。私はそれを聞いて、国が違うとバスの中の状況が全く違ってしまうのだと痛感しました。
私の経験とお母さんの経験を合わせて考えると、バスの中が清潔であることは、本当に大切だと感じました。車内が整っていれば初めて乗る人でも安心できるし、気持ちも落ち着きます。逆にゴミが散らかっていたりすると、ただ乗っているだけでも不安になったり、嫌な気持ちになったりします。公共交通機関はみんなで使う場所だからこそ、一人ひとりが少し気をつけるだけで全体の雰囲気が大きく変わります。みんなが少しずつ気をつければ、車内はもっと快適な空間になるはずです。私はこれから、公共交通機関を利用するときには必ず自分のゴミを持ち帰り、きれいな状態を守ろうと心の中で思いました。そしてここアメリカで、私はバスの目的地に到着した瞬間にす早くバスから離れようとしているところです。