自分の体験とお母さんの話を重ねて、考えを深めているところがとてもすばらしい作文でした。
<<え2010/41み>>
【総評】
日常ではあまり乗ることのないバスに乗ったことで感じたことや気づいたことが、じっくりとていねいに書かれていました。特にアメリカと日本、香港のバスのようすを比べながら、「清潔さ」の大切さに気づいていく過程がとても自然で、説得力のある内容になっています。「まるで〜のよう」というたとえや、「心の中で思いました」といったしめくくりも、四年生の指導目標にしっかり合っています。
【段落ごとの講評】
第1段落:書き出しの会話や大きな窓の描写が印象的で、読み手をすっと引き込んでいます。「まるで小さな冒険のような感じ」というたとえもとてもよく使えています。
第2段落:アメリカのバスでの体験が、具体的なようすと感情を交えて書かれていて、とても伝わりやすいです。日本とのちがいを思い出して比べたことで、自分の気づきを深めている点もすばらしいです。
第3段落:お母さんの話を取り入れることで、国によるちがいがより明確になっています。2階建てバスのようすもおもしろく、読み手にとって新しい発見があります。
第4段落:自分の考えをふり返りながら、「心の中で思いました」で作文をしめくくっており、とても良いまとめ方です。「公共交通機関はみんなで使う場所だからこそ」という言葉に、深い気づきがあらわれています。
【特に優れていた点】
・書き出しに会話と情景を取り入れ、読み手を引きつけている
・「まるで~のよう」というたとえを使って感じたことを表現している
・自分の経験と家族の話を組み合わせて話題を広げている
・結びに「心の中で思ったこと」を使って、自分の考えをしっかりまとめている
【考えを深めるための質問】
アメリカのバスも、みんなが気をつけるようになったら、どんなふうに変わっていくと思いますか?そのとき、あなたは何をしたいと思いますか?
字数/基準字数:1570字/700字
思考点:74点
知識点:61点
表現点:62点
経験点:63点
総合点:70点
均衡点:5点
■思考語彙 19種 23個 (種類率83%) 74点
。多分,いれば,からこそ,くれるので,すると,するので,だから,つければ,て考える,で思う,と思う,なので,なるはず,守ろう,考えると,行くと,見れるので,違うと,離れよう,
■知識語彙 34種 48個 (種類率71%) 61点
一緒,不安,交通,全体,公共,利用,到着,基本,場所,大切,安心,快適,掃除,日本,景色,機関,毎日,気分,汚臭,清潔,状態,状況,痛感,目的,瞬間,移動,空間,経験,自分,荷物,車内,運転,雰囲気,香港,
■表現語彙 76種 126個 (種類率60%) 62点
お母さん,きれい,ここ,こと,さん,そう,それ,たくさん,とき,ところ,なるはず,みな,みんな,ゆとり,よう,アメリカ,ゴミ,スピード,バス,ホームレス,一人ひとり,一緒,不安,中,交通,人,他,全体,公共,利用,到着,前,国,地,基本,場所,大切,奥,嫌,安心,建て,心,快適,手,掃除,方,日本,景色,機関,毎日,気,気分,気持ち,汚臭,清潔,状態,状況,申し訳,痛感,的,目的,瞬間,私,移動,空間,窓,経験,自分,荷物,車内,近く,逆,運転,階,雰囲気,香港,
■経験語彙 29種 42個 (種類率69%) 63点
くれる,しまう,すわる,つける,つめる,て考える,できる,で思う,と思う,れる,乗る,乗れる,使う,出す,合わせる,変わる,守る,感じる,持ち帰る,散らかる,整う,混む,聞く,落ちる,落ち着く,見れる,違う,離れる,飛ばす,
■総合点 70点
■均衡点 5点
国によって違うバス
小4 なな(akasona)
2025年11月2日
「バスに乗るのは久しぶりだな。」
と私は大きな窓の外をじっくりとながめました。私の日常の移動手段はほとんど車で、電車やバスに乗ることはほぼありません。家族で出かけるときも買い物に行くときも学校に行くときも、車で移動します。アメリカでは車での移動がとても便利なので、自然と毎日のように車を使う生活になってしまいます。そのため、公共交通機関に乗る機会はどうしても少なくなってしまいます。だからこそ、たまにバスや電車に乗る日はいつもと違う空気を感じて少し新鮮です。学校の遠足など特別なイベントのときは、友達と一緒に電車などに乗ってワイワイ話すのが楽しいです。そして、大きな窓からは見慣れない景色が見えるので、普段とは違う特別感とわくわく感があります。アメリカの公共交通機関に慣れていない私にとって、その体験はまるで小さな冒険のような感じです。
ある日私がアメリカのバスに乗ったとき、少しショックな出来事がありました。バスに乗り込んだ瞬間目に飛び込んできたのは、足元に紙くずや袋が散らばっていて、座席の下にもお菓子の包み紙が落ちている光景でした。それはまるでゴミ箱をひっくり返したような光景で思わず目を閉じたくなるほど衝撃的でした。みんなが使うバスなのにどうしてこんなに汚れてしまうんだろうと悲しい気持ちと不快な気持ちが同時に胸に広がりました。窓の外を見ると明るく澄んでいてきれいなのに、バスの中だけが少し暗く重たい雰囲気に感じられました。そして、日本でバスに乗ったときのことを思い出すとその違いにがく然としました。日本のバスはアメリカのバスとは真逆で床にはゴミひとつ落ちておらず座席もとてもきれいで、乗った瞬間にリラックスできるほど清潔に保たれていました。手すりや窓もぴかぴかで、どこに触れても安心できるような雰囲気があります。乗った瞬間から気持ちがふっと軽くなるような空間で、こんな場所で移動できたら毎日がもっと気持ちよくなるのにと思いました。多分他のアメリカ人も日本のバスに乗ったら同じように感じると思います。
私はお母さんにもバスの中の雰囲気について聞いてみました。日本のバスはきれいに掃除されていて落ち着くし、混んでいてもみな奥につめてくれるのでゆとりの空間ができて気分よく乗れるそうです。香港のバスはたまにゴミが落ちていたりするけど基本的には清潔なので、まあまあ快適だったようです。2階建てバスなので2階へ行くと前に大きな窓があって明るいし、高いところから良い景色も見れるのでとても楽しかったそうです。ただ、運転手さんがかなりスピードを出して運転するので、飛ばすバスは少し怖かったようです。アメリカのバスはゴミもたくさん落ちているし、よくホームレスの方が大きな荷物と一緒にすわっていて、申し訳ないけど近くへ行くと汚臭がするのであまり乗りたくないそうです。私はそれを聞いて、国が違うとバスの中の状況が全く違ってしまうのだと痛感しました。
私の経験とお母さんの経験を合わせて考えると、バスの中が清潔であることは、本当に大切だと感じました。車内が整っていれば初めて乗る人でも安心できるし、気持ちも落ち着きます。逆にゴミが散らかっていたりすると、ただ乗っているだけでも不安になったり、嫌な気持ちになったりします。公共交通機関はみんなで使う場所だからこそ、一人ひとりが少し気をつけるだけで全体の雰囲気が大きく変わります。みんなが少しずつ気をつければ、車内はもっと快適な空間になるはずです。私はこれから、公共交通機関を利用するときには必ず自分のゴミを持ち帰り、きれいな状態を守ろうと心の中で思いました。そしてここアメリカで、私はバスの目的地に到着した瞬間にす早くバスから離れようとしているところです。