科学の基礎は好奇心から

   小5 あえたし(aetasi)  2025年11月3日

科学的態度を身に着けるためには、まずものをよく見ることである。よく見れば何か腑に落ちないことがあれば変だなとおもうことができる。しかしわれわれは案外よく見ているようで見ていないし、習慣や常識にとらわれて正しくものを見ることができていないことがある。だから、しっかりと自分の目でたしかめる態度が必要である。

さらに、ものをよく見て疑問に思うことがあっても、それだけで終わらせずに、なぜそうなのかと考えてみるようにしなければならない。自分の持っている知識だけで説明がつかない時は、実験をしたり調べたりすることが必要である。日常生活でも同じで疑問をいただいたら、実験したり調べたりすることが大切である。科学的態度とは、疑問を実験や調査によって解決しようとする態度であり、これは科学者だけでなく、人間たち誰しもが身につけておく必要のある生活態度である。

私がこの話を読んで一番心に残ったのは、科学的態度とは、科学者だけでなく、私たちの日常にも必要な態度ということだ。

ぼくは、実験をすることが大好きだ。今まで家で色々な実験をしてきている。以前、家でスケルトン卵(透明な卵)を作る実験をした。科学の実験図鑑にのっていて、まるでピータンのようなプルプル卵になったら、きれいだなと思ったからだ。まずは、ビーカーに生卵をいれてお酢をそそいだ。しばらくすると、ソーダ―みたいに、卵のまわりからぷくぷく泡がでてきて、ふしぎだなと思った。次の日にビーカーの卵を観察したら、あまり卵から泡は出てこなくなっていた。手で触るとぬるぬるしていたけど、まだ殻はあまり溶けていなかった。お酢のパワーが弱くなっているのかと思い、少しビーカーのお酢をかきまぜた。さらにつぎの日、卵が水面に浮いて、まるでおきあがりこぶしのよう上下左右にゆれていることに気がついた。もしかしたら、卵の殻が溶け始めて、卵の重心が変わったからではないかと考えた。4日目に、卵をお酢から取り出した。少しだけ卵の色がオレンジ色に変わっていた。科学の図鑑で見たようには、殻が完全に溶けて透明なオレンジにはならなかったのは残念だったが、少しだけ色が変わったので、卵の殻はお酢で溶けたことは証明できた。今度はもっと強いお酢で試してみたり、お酢につける時間をもっと長くするといいのではないかと考えた。

最近、読んでとても面白かった漫画がある。「チ。―地球の運動についてー」という漫画だ。天動説が絶対の真理として支配していた中世のヨーロッパで、「地球のほうが動いているのではないか」と思い、きびしい罰を受ける危険をおかしながら、それでも「本当のことを知りたい」という気持ちをあきらめずに、命がけで真実を探しつづける人々を描いたストーリーだ。

ぼくは、人間の好奇心は自分の命が危険な状態にあったとしても、とても強いということにおどろいた。お母さんがその話を聞いて、ぼくも幼い頃からとても好奇心旺盛だったと教えてくれた。ぼくはよくお母さんに「なぜ」と質問している。たとえば「なぜ、鉄のかたまりの船がなぜ沈まないのか」とか「なぜ夏のお星さまは冬に見えないの」などだ。お母さんは、ぼくのように好奇心の眼鏡をかけると世界が面白く見えて、当たり前に思っていたことが違って見えるから不思議だと言っている。

予想通りにいかないのが実験の面白いところだ。予想通りにいかなかったら、その原因をよく考えて、また違うやり方を思いついたり、うまくいかないことから新しいことに気がつけたりする。

いつでも好奇心を保つことが科学的態度の基本だと考える。すべての偉大な発見は好奇心から来ている。ぼくたちも、好奇心を保っていると、見る世界がもっと面白くなるのではないか。