(くじら)や象、タコなどの多様な生物に備わる「知性」の多様性をテーマに、人間中心の価値観を見直す必要性を丁寧(ていねい)に論じています。

知性を攻撃(こうげき)の手段ではなく調和のために使うべきだという主張が明確で、具体的な
自身の体験を交えて説得力を高めている点が非常に良いです。

また、自然との共生を重視する視点も具体的な歴史的事例を用いて説明されており、環境(かんきょう)問題への理解が深いことが伝わってきます。

「勝つための知恵(ちえ)ではなく、共に生きる知恵(ちえ)磨け(みがけ)」という名言を引用し、文章の締めくくり(しめくくり)に活かしているため、主題が強く印象に残ります。

全体を通して、知性の多様性とその活用法について一貫(いっかん)した論旨(ろんし)でまとめられており、説得力が高いです。

文章の構成も論理的で、段落ごとに主張と具体例が明確に分かれているため読みやすいです。

これからはさらに、独自の視点や新たな名言を加えることで、より深みのある文章になるでしょう。

項目(こうもく)評価】
当為(とうい)の主題がよく書けています。
方法がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
歴史実例がよく書けています。
名言がよく書けています。
書き出しの結びがよく書けています。

内容★ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1248字/1000字
思考点:105点
知識点:104点
表現点:94点
経験点:82点
総合点:97点
均衡(きんこう)点:1点

 


■思考語彙 31種 40個 (種類率78%) 105点
 確か, 第,。しかし,。たとえば,。確か,あるから,あるはず,ことこそ,しよう,するため,せざる,そのため,たかも,として第,のため,を考える,使うべき,勝つため,姿勢こそ,学ぶべき,強まると,持つべき,持続可能,振り返ると,条件によって,活かすべき,生きよう,用いざる,築くため,聞かざる,開発により,

■知識語彙 95種 160個 (種類率59%) 104点
不十分,不可欠,世界,世紀,中心,事例,享受,人間,人類,他者,伐採,価値,便利,優先,共生,初頭,前提,動物,十分,危険,反論,反面,問題,多様,姿勢,学校,完全,容易,対立,崩壊,意見,手段,技術,持続,持続可能,支配,攻撃,数字,方法,有意義,未来,条件,森林,武器,歴史,汚染,河川,熱帯,現在,現実,理由,理解,環境,生命,生態,生活,生物,痛感,発展,目的,相手,知性,知恵,知識,破壊,社会,科学,経験,結局,結果,絶滅,能力,自分,自然,自身,行動,視点,言葉,討論,評価,調和,論破,議論,負荷,身体,軽視,進化,都合,配慮,重要,重視,野生,開発,関係,雨林,

■表現語彙 145種 236個 (種類率61%) 94点
 確か,。確か,あり方,あるはず,こと,さ,するため,そのため,そのもの,それ,たち,づくり,とき,ところ,のため,もの,よう,アマゾン,クラス,一,万,不十分,不可欠,世界,世紀,中心,争い,事例,二,互い,享受,人間,人類,他,他者,伐採,価値,便利,僕,優先,共生,刃,初頭,前提,力,動物,勝つため,十分,危険,反論,反面,問題,多く,多様,姿勢,学校,完全,容易,対立,崩壊,平方キロメートル,形,後,後回し,性,意見,手段,技術,持続,持続可能,支配,攻撃,数字,方,方法,有意義,未来,条件,架け橋,森林,武器,歴史,汚染,河川,熱帯,現在,現実,理由,理解,環境,生命,生態,生活,生物,痛感,発展,的,目的,相手,知性,知恵,知識,破壊,社会,私,科学,築くため,系,経験,結局,結果,絶滅,考え,考え方,能力,自ら,自分,自然,自身,行動,視点,観,言葉,討論,評価,話,調和,論破,議論,負荷,身体,軽視,進化,違い,都合,配慮,重要,重視,野生,開発,関わり,関係,際,雨林,%,

■経験語彙 42種 61個 (種類率69%) 82点
しれる,せる,できる,よる,られる,れる,を考える,使う,勝つ,失う,学ぶ,導く,強まる,思い込む,招く,持つ,振りかざす,振り返る,改める,気づく,求める,活かす,深める,測れる,生かす,生きる,生む,用いる,目指す,省みる,知れる,磨く,示す,築く,聞く,育む,言い争う,計る,誇る,認める,避ける,重ねる,

■総合点 97点

■均衡点 1点
 

知性を自然と共生するために使う
   高1 ヨーヨ(waoho)  2025年11月3日

 鯨や象、タコなど人間以外の生物は、人間とは異なる独自の「知性」を備えている。知性とは単一の尺度で測れるものではなく、環境や身体の条件によって多様な形に進化してきた能力である。人間中心の価値観だけで他の生物を評価するのは不十分で、知性の多様性そのものを認める視点が求められる。私たちは、もっと知性を学ぶべきだ。

 そのための方法として第一に、知性を攻撃のためではなく、調和のために使うことである。そもそも、人間が知性を持った理由は、相手を支配したり論破するためではない。それは互いの違いを理解し、より良い関係を築くための手段であるはずだ。しかし、現実にはSNSでの言い争いや学校での意見対立など、知識や言葉が武器として使われることが少なくない。たとえば、僕自身もクラス討論の際、自分の意見を正しいと思い込み、相手の話を十分に聞かずに反論を重ねたことがあった。そのときは議論で勝つことが目的となり、相手を理解しようという姿勢を完全に失っていた。しかし後になって振り返ると、知識を振りかざすよりも、相手の考えを聞き、互いの理解を深める方が有意義であることに気づいた。この経験を通して、知性は攻撃の刃ではなく、調和を生む架け橋として使うべきものであると痛感した。したがって、私たちは知性を他者との争いに用いるのではなく、自らを省みながら、相手とより良い関係を築くために活かすべきである。

 第二に、人類が自然との関わりを再評価し、共生の視点を持つべきである。なぜなら、人間中心の考え方が強まると、知性の発展が自然や他の生命への配慮を後回しにし、環境破壊や生態系の崩壊を招く危険があるからである。確かに、人類は科学技術を発展させ、便利な生活を享受してきた。しかしその反面、森林伐採や河川汚染、野生動物の絶滅など、自然への負荷は計り知れない。たとえば、20世紀初頭のアマゾン熱帯雨林は約600万平方キロメートルの広さを誇ったが、伐採や開発により現在ではその約20%が失われているとされる。この数字は、人間が自らの都合だけを優先した結果であることを示している。もし人類が自然との共生を重視し、知性を持続可能な社会づくりに生かしていたなら、現在の多くの環境問題は避けられたかもしれない。この歴史的事例から、私たちは自然との関わりを軽視せず、知性を用いて共生を考える重要性を学ぶことができる。したがって、人間中心的な価値観を改め、自然との調和を前提に行動する姿勢を育むことが不可欠である。

 確かに、知性を調和のために使い、自然との共生を重視することは容易ではない。しかし、「勝つための知恵ではなく、共に生きる知恵を磨け」という言葉のように、知性を攻撃のために用いず、世界を人間だけのものとせず、多様な生命と共に生きようとする姿勢こそ、これからの社会に求められる知性のあり方である。結局のところ、他者との調和を目指す知性と自然と共に生きる知性を育むことこそ、未来をより良く導く力となるのである。