あおやゆさんの作文は、自然と人間の関わりについて深く考え、自分の意見をしっかりと伝えています。
特に、修学旅行での体験を通して感じたことを具体的に書いているので、文章に説得力があります。
「アンバーベア」の話を調べて、自分の考えをまとめた部分は、前の話や聞いた話をうまく取り入れていて、文章が立体的になっています。
また、「まるで人間の居住地にクマが入ってきて被害(ひがい)被っ(こうむっ)たようだ」という表現は、たとえがうまく使われていて、読者にイメージを伝えやすくしています。
さらに、「熟慮(じゅくりょ)断行」という言葉を使って、環境(かんきょう)問題に対する自分の考えをまとめているところもよいですね。
最後に、「(わたし)たち人間にとって自然を守ることは自分自身を守ることにつながる」という一般(いっぱん)的な視点(してん)でまとめているので、主題が広く伝わっています。
全体を通して、自然と人間の関係についての理解が深く、考えがよくまとまっている作文です。
これからも自分の体験や調べたことを活かして、さらに豊かな文章を書いていってください。

項目(こうもく)評価】
・たとえがうまく使われています
・前の話聞いた話がよく書けています
一般(いっぱん)化の主題がよく書けています
 

森リン評価 里山 hu 11月3週 あおやゆ
字数/基準字数:
951字/1000字
思考点:69点
知識点:80点
表現点:76点
経験点:73点
総合点:80点
均衡点:6点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:81点
知識点:92点
表現点:90点
経験点:85点
総合点:87点
均衡点:6点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙17種19個89%69点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙62種97個64%80点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙106種176個60%76点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙36種49個73%73点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
951字
 69点
 80点
 76点
 73点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 17種 19個 (種類率89%) 69点
、しかし,。しかし,が思う,ずっと考える,だけ考える,だろう,と思う,ないから,は考える,は言える,よく考える,人間にとって,人間によって,動物に対して,慮らざる,採りによって,開発によって,

■知識語彙 62種 97個 (種類率64%) 80点
一番,人間,仕方,住処,修学旅行,共存,具体,利用,動物,勝手,十分,問題,場所,失敬,実行,居住,山地,山道,市街地,底流,必要,提示,断行,方法,日本,日本人,景観,最近,栃木,森林,植物,注意,消滅,熟慮,特色,環境,生息,生活,生物,畏敬,看板,範囲,結局,維持,綺麗,自分,自分勝手,自然,自身,行動,被害,褒美,言葉,身近,農耕,過剰,道徳,里山,開拓,開発,関係,集約,

■表現語彙 106種 176個 (種類率60%) 76点
こと,これ,さまざま,すぎ,せい,たくさん,たち,どちら,ぴったり,みんな,よう,アンバー,クマ,コース,ツキノワグマ,ハイキング,バランス,ベア,一番,上,中,人,人びと,人間,今,仕方,他,住処,何,修学旅行,働きかけ,共存,具体,分の,刈り取り,利用,動物,勝手,十分,問題,国,地,場所,失敬,実行,尾瀬ヶ原,居住,山地,山道,市街地,底流,必要,採り,提示,摘み,断行,方,方法,日本,日本人,昔,景観,最近,栃木,森,森林,植物,注意,消滅,熟慮,特色,環境,生息,生活,生物,畏敬,的,目,看板,県,私,範囲,結局,維持,綺麗,緑,自分,自分勝手,自然,自身,行動,被害,褒美,言葉,身近,農耕,過剰,道徳,里山,開拓,開発,間,関係,集約,面,食べ物,

■経験語彙 36種 49個 (種類率73%) 73点
が思う,すぎる,ずっと考える,だけ考える,つながる,できる,と思う,は考える,は言える,よく考える,れる,下る,住む,入る,助け合う,呼ぶ,増える,変える,奪う,守る,崩す,慮る,成り立つ,損ねる,殺す,比べる,決める,減る,生きる,登る,移す,続ける,荒れる,被る,調べる,踏み込む,

■総合点 80点

■均衡点 6点
 

里山
   小6 あおやゆ(aoyayu)  2025年11月3日

 日本の4分の3は山地だ。人間の身近にあって生活のさまざまな面で利用されるような森林を、日本人は里山と呼んできた。この里山の特色は、人間によってきわめて集約的に利用されながら、しかし、けっして消滅することなく、長く維持されてきたことにある。この国では長い間、農耕地からの刈り取りと里山からの摘み採りによって人びとの生活が成り立ってきたのである。こうした里山への働きかけの底流には、自然への畏敬があった。

この関係は、人間の過剰な自然開発によって崩されてきた。また、里山に住む人が減っていくことで、荒れてきている。

私は修学旅行で栃木県にある尾瀬ヶ原に行った。山道を下ったり登ったりしたハイキングのご褒美には十分すぎるほど綺麗な景観にみんなが目を奪われた。しかし、綺麗な森のハイキングコースのツキノワグマ注意という看板があった。美しい緑に景観を損ねる看板だった。最近増えているクマ被害。クマか人間どちらが悪いかはっきりとは言えないが、人間の方が悪いと私は考えた。クマの生息地に踏み込んでいった人間が一番自分勝手だ。人間のせいで生息範囲が狭くなったクマが仕方なく人間の住む場所に行って少し食べ物を失敬したって殺さなくていいじゃないか。たくさんの生物が助け合って生きていた昔と比べて今は人間が他の動物に対して勝手をしすぎだと思う。

「アンバーベア」。市街地に踏み込んだクマのこと。調べてみて私が思ったのは、踏み込んだのはクマじゃなくて人間だということだ。これではまるで人間の居住地にクマが入ってきて被害を被ったようだ。本当はクマの生息地だった場所を人間が開拓して自分の住処に変えただけなのに。自然の中で共存してきたバランスを崩した人間として私は自然を守りたいと思った。

今の私たちに必要なこととしてぴったりな言葉は「熟慮断行」だと思う。よく考えて他のことも慮った上で決めたならすぐの行動に移す。環境問題でもずっと考え続けているけれど具体的な方法を提示したりはしないから結局まだほとんど何も実行できていない。

私たち人間にとって自然を守ることは自分自身を守ることにつながる。自分たちのことだけ考えて動物や植物のことを慮らずにいることは道徳的に人間として必要なことではないだろうか。