あこまきさん、今回の作文は「里山」というテーマについて、とても深く考え、豊かな表現で書かれているところが素晴らしいです。
まず、
桃太郎の物語から始めて、日本人の原風景としての里山の意味をわかりやすく説明している点がよくできています。
また、自分が実際に体験した
草刈りの様子を具体的に
描写しているので、読んでいる人にその場の空気や
汗をかく大変さ、そして
草刈り後の
爽快感が伝わってきます。
「千里の道も一歩から」ということわざを使って、自然を守ることの大切さを伝えているのも効果的です。
さらに、リーダーの
崎野隆一郎さんの話を
紹介し、
伐採の意味や森の生態
系のしくみを
丁寧に説明しているので、文章に説得力が増しています。
植物や動物のつながりや、落ち葉が
腐葉土になっていく様子など、自然の
循環についてもよく理解して書かれていることが伝わります。
最後に、四季の移り変わりと里山の関係をまとめ、自然を守ることの大切さを
呼びかけているところも、とても心に
響きます。
全体を通して、前の話や聞いた話がよく書けていて、たとえやことわざも上手に使われています。
あこまきさんの自然への思いが伝わってくる、すばらしい作文でした。
【
項目評価】
・前の話聞いた話がよく書けています
・たとえがうまく使われています
・ことわざがよく書けています
・
一般化の主題がよく書けています
・書き出しの結びがよく書けています
森リン評価 自然の多様性と四季 hu 11月4週 あこまき字数/基準字数: 1245字/1000字 思考点:62点 知識点:80点 表現点:87点 経験点:94点 総合点:78点 均衡点:-2点
| ●語彙学年表
| | 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
|---|
| 思考点 | | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
|
1200字換算: 思考点:点 知識点:点 表現点:点 経験点:点 総合点:点 均衡点:-2点
| ●換算語彙学年表
| | 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 | |
|---|
| 思考点 | | | | | | | | | | | | | | | 知識点 | | | | | | | | | | | | | | | 表現点 | | | | | | | | | | | | | | | 経験点 | | | | | | | | | | | | | | | 総合点 | | | | | | | | | | | | | |
|
●語彙の説明| 語彙 | 種類 | 個数 | 種類率 | 点数 | 説明 |
|---|
| 思考語彙 | 14種 | 17個 | 82% | 62点 | 考える言葉です。 理由、方法、原因などの説明の語彙。 多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
|
| 知識語彙 | 62種 | 105個 | 59% | 80点 | 難しい言葉です。 社会的な例や調べた例の語彙。 多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
|
| 表現語彙 | 131種 | 212個 | 62% | 87点 | 豊かな言葉です。 話題の幅が広い語彙。 多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
|
| 経験語彙 | 50種 | 71個 | 70% | 94点 | 詳しい言葉です。 身近な例や経験した例の語彙。 多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
|
| 種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。 |
1245字
 | | 62点
 | | 80点
 | | 87点
 | | 94点
 |
| 字数 | | 思考語彙 | | 知識語彙 | | 表現語彙 | | 経験語彙 |
■思考語彙 13種 15個 (種類率87%) 59点
。しかし,。だから,いこう,たちにとって,だろう,と思う,人間によって,入れると,取りによって,怠れば,日本人にとって,生い茂ると,通らざる,
■知識語彙 69種 115個 (種類率60%) 85点
一斉,人間,伐採,休憩,低木,作業,光景,利用,動物,千里,参加,合図,四季,地表,地面,多様,実感,山菜,崎野,広葉樹,底流,必要,情景,情緒,意識,成長,日本,日本人,景色,栄養,森林,植物,機械,活動,消滅,特色,生活,生物,畏敬,瞬間,移動,空気,紅葉,素朴,維持,背丈,腐葉土,自然,花畑,草刈,草木,落葉,行動,衰退,身近,農耕,里山,重心,重要,野原,針葉樹,長期,隆一郎,集約,集落,非常,風景,高度,鬱蒼,
■表現語彙 143種 225個 (種類率64%) 93点
あれ,こと,じん,それ,たち,づくり,どんぐり,もやもや,よう,わり,カブトムシ,クヌギ,コオロギ,リーダー,一,一つ,一斉,中,事,人々,人間,仕組み,伐採,休憩,低木,体,何,作業,働きかけ,先,光,光景,冬,刈り取り,利用,力,動物,千里,参加,取り,合図,四季,国,地,地表,地面,夏,多様,実感,山,山菜,崎野,広葉樹,底流,度,形,心,必要,性,恵み,情景,情緒,意識,成長,手,手入れ,摘み,日本,日本人,春,景色,木,木々,木の実,杉,栄養,森,森林,植物,様々,樹,機,機械,次,歩,気持ち,汗,活動,消滅,源,点,焼き芋,特色,生き物,生活,生物,畏敬,的,瞬間,私,秋,移動,種,空,空気,紅葉,素朴,維持,背,背丈,腐葉土,自然,花畑,草,草刈,草刈り,草木,落ち葉,落葉,虫,行動,衰退,豊か,身近,農耕,道,里山,重心,重要,野原,針葉樹,長期,間,関わり,隆一郎,集約,集落,非常,面,風景,高度,鬱蒼,鮮やか,
■経験語彙 50種 64個 (種類率78%) 94点
かかる,くれる,しまう,せる,づける,できる,と思う,やる,ゆく,れる,上がる,保つ,倒れる,入る,入れる,切り倒す,切る,包む,呼ぶ,増える,始める,実る,広がる,怠る,愛でる,感じる,成り立つ,戻る,手伝う,捕まえる,掘り返す,摘む,教える,朽ちる,横たわる,涼む,滲む,生い茂る,生まれ変わる,生む,繋がる,育つ,見える,見上げる,這う,通す,通る,過ぎる,隠れる,集める,
■総合点 77点
■均衡点 -4点
里山と四季の関わり
小6 あこまき(akomaki)
2025年11月4日
桃太郎という物語は年寄りがすぐ行けるような身近なところに薪取りのできる柱があったり、家のすぐそばには洗濯の出来るのできるきれいな小川が流れていたりといった素朴な集落の光景は日本人にとって一つの原風景と言っても良いだろう。人間の身近にあって生活の様々な面で利用されるような森林を日本人は里山と呼んできた。この里山の特色は、人間によって高度に集約的に利用されながら、決して消滅することなく、長期にわたり維持されてきた点にある。この国では長い間、農耕力の刈り取りと里山から摘み取りによって人々の生活が成り立ってきたのである。こうした里山への働きかけの底流には、自然への畏敬があったのだ。
私は何度か里山の手入れを手伝ったことがある。よくやるのは草刈りだ。背丈よりも高い草を草刈機という重たい機械で切り倒していく。体の重心を移動し次から次にと草木が倒れてゆき、汗がじんわりと滲む。非常に力のいる作業である。しかし、休憩の合図がかかり空を見上げた瞬間、思わず心が包まれる。あれほど背が高かった草木も地表に横たわり、隠れていた景色が一斉に見える。野原の先は木や山、花畑といった美しい光景が広がっている。虫たちが掘り返された地面から這い上がり、再び地に戻ってゆく。涼んだ空気の中、もやもやしていた気持ちがスッと軽くなるのを実感する。千里の道も一歩から。どのようなことも身近な手入れからでも始めてゆくのが良いのである。
私が参加している里山づくりのリーダー、崎野隆一郎は伐採の重要性を教えてくれた。伐採の作業では背の高い針葉樹であったり、朽ちてしまった木を切ることで森に光を入れることができる。杉などと背の高い針葉樹が生い茂ると、クヌギなどの広葉樹であったり低木に光が通らず、育ちにくくなる。そこで人間たちが山に入り、成長し過ぎてしまった木を伐採して地面に光を通すのだ。地面に光を入れると低木などの様々な樹種が増えていくのだ。暗い鬱蒼とした針葉樹の森に光を入れることで、多様な植物が生き生きと育つ森に生まれ変わる。動物たちにとっても大きな恵みとなる。広葉樹や低木は木の実やどんぐりを実らせる。それを栄養源に成長していく。秋には紅葉し、そして落葉する。落ち葉は、腐葉土になりカブトムシであったり、コオロギなどといった虫も成長する事ができる。腐葉土は木々の栄養にも繋がってゆく。
日本人にとって里山の自然とは、情緒である。里山が生む生物の多様性は日本人が感じる四季の情景を形づけてきた。春には山菜を摘み、夏にはカブトムシを捕まえる。秋には紅葉を愛でる。冬には落ち葉を集めて焼き芋にする。しかし、伐採や草刈りを怠れば、こうした里山の四季は衰退していく。だから人間の手で伐採や草刈りをし、森に光を入れるのだ。植物が成長し、それを栄養とする生き物が成長していくといった自然の仕組みを保っていく必要がある。このような活動をしていくことで日本の四季はより豊かに、鮮やかになると思う。小さな行動からでも、自然との関わりを意識してみることから始めていこう。