はるさん、作文を読んでとても感心しました。
まず、桃太郎(ももたろう)のお話から始めて、日本の里山や鎮守(ちんじゅ)の森の役割(やくわり)についてわかりやすく説明しているところがすばらしいです。
自然と人間の関わりを歴史的な視点(してん)から考えている点がとても深いですね。
また、海に飛び込ん(とびこん)だ体験を通して自然の力を感じたことが、具体的で生き生きと伝わってきます。
「バッシャーン」という音や、海水が顔にかかる様子の描写(びょうしゃ)がとてもリアルで、まるでその場にいるような気持ちになりました。
たとえがうまく使われていて、自然の動きを「遊びが心がある」と表現したところも印象的です。
さらに、家の前の木の四季の変化を細かく観察していることから、自然への関心と愛情がよく伝わってきました。
お父さんから聞いた大潮(おおしお)の話も入れて、作文が立体的になっているのも良いですね。
最後にことわざを使って、自然と人間の関係をまとめているところもとても効果的でした。
全体を通して、自然の変化とそれにどう向き合うかをしっかり考えていることが伝わる、すてきな作文です。

項目(こうもく)評価】
・たとえがうまく使われています
・前の話聞いた話がよく書けています
・ことわざがよく書けています
・書き出しの結びがよく書けています
 

森リン評価 自然と変化 hu 11月4週 はる
字数/基準字数:
1602字/1000字
思考点:79点
知識点:69点
表現点:81点
経験点:94点
総合点:81点
均衡点:1点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:点
知識点:点
表現点:点
経験点:点
総合点:点
均衡点:1点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙21種26個81%79点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙46種68個68%69点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙118種191個62%81点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙50種60個83%94点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1602字
 79点
 69点
 81点
 94点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 21種 26個 (種類率81%) 79点
。だから,。だからこそ,。なぜ,。確か,あるらしい,あれば,いると,いるらしい,しまうと,すると,だから,だろう,できざる,なければ,ならば,のため,を考える,人間にとって,悪く思う,生ずれば,重なると,

■知識語彙 46種 68個 (種類率68%) 69点
不安,世界,人工,人間,以上,全体,出身,台風,四方八方,場所,変化,大潮,大量,学者,実家,対等,尾道,工場,工夫,巨大,帰省,広島,影響,挑戦,春夏秋冬,有名,桟橋,機械,江北,江南,沢山,海水,海面,現象,疑問,発明,納得,綺麗,自然,茶色,解決,説明,身近,関係,電力,青色,

■表現語彙 118種 191個 (種類率62%) 81点
。確か,こと,ことわざ,この世,これ,そう,そのもの,それ,それぞれ,たち,たび,とき,どこ,のため,みき,もの,よう,パーセント,ベランダ,メートル,一,一つ,不安,世界,中,事,人,人工,人間,今,以上,何,全て,全体,冬,出身,前,力,動き,十,台風,員,四,四方八方,回,場所,変化,夏,大潮,大量,姿,嫌,学者,実家,家,対等,尾道,工場,工夫,巨大,市,帰省,年,年々,広島,影響,心,我々,所,挑戦,数,方,春,春夏秋冬,時,有名,木,枝,桟橋,橋,橘,機械,江北,江南,沢山,波,海,海水,海面,父,現象,疑問,発明,目,県,私,秋,納得,綺麗,緑,考え,自然,船,茶色,葉,解決,話,説明,身近,遊び,関係,限り,陸,電力,青色,面,顔,鮮やか,

■経験語彙 50種 60個 (種類率83%) 94点
かかる,かける,からかう,しまう,つながる,てる,できる,もらう,られる,れる,を考える,与える,乗る,作り出せる,使う,出せる,加わる,動かす,動かせる,動く,受け入れる,向き合う,変わる,悪く思う,持つ,探す,教える,暴れる,染まる,残る,浮く,渡る,満ちる,溢れる,生える,生ずる,着る,続ける,聞く,背ける,落ちる,見せる,試す,辿る,過ぎる,違う,重なる,離れる,馴染む,驚く,

■総合点 81点

■均衡点 1点
 

自然と変化
   小6 はる(akiiko)  2025年11月4日

自然と変化

 おとぎ話「桃太郎」は、「ある日おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。」という語り出しから始まっている。年寄りが行けるような身近な所に、薪取りのできる林があり、また家のすぐそばに洗濯のできる綺麗な小川が流れているといった、この素朴な集落の光景は、日本人にとっての一つの原風景といっても良いだろう。集落を囲む里山の一角に必ずある、鎮守の森というものがある。鎮守の森は、村人の信仰の場であると同時に、里山のなかに巧みに織り込まれた、今でいえば保存林に当たる聖域でもあった。集落一帯の環境保全の急所ともいえる場所に、鎮守の森が配置されていたことが、今では知られている。

 「ザッバーン。」

海に飛び込むという行為は、普通の生活ではほぼ起こらない。だが、私はその経験をしたことがある。その日、私はある事実を目の当たりにした。自然は、人工では作り出せないほどの力を持っている、ということを。

 四方八方、どこを見ても鮮やかな青色の場所。それは海だ。人一人の力では、海全体を動かすことはできず、動くならばバシャバシャと海面が暴れるだけ。なのに波はずっと動き続ける。なぜ人の力が加わってないのに、あんなに大量の波を動かせるのだろうか。もし、

「波が綺麗に動くように、我々工場員たちは、工夫しています。世界の中の十パーセントの電力を使い、海の中に巨大な機械がーーー、、、、」

という説明を有名な発明家、または学者がするのであればまだ納得がいくが、これが全て自然の力で動いているのだ。だからこの疑問は解決されない。そんなことを考えていると、

「バッシャーン。」

顔に、海水がかかってきた。というよりも「かけられた」と言った方が正しいだろう。そのくらい、からかっているようにかかった。海の動きはどこか少し遊びが心がある。同じ動きは全くしない。人の動きと同じように。この時、私はこの考えに辿り着いた。自然は、人工では作り出せない力を持っていると言う考えに。

 私と最も身近な自然は、家の前、ベランダから数メートルほど離れている所にある巨大な木だ。木だから、春夏秋冬、それぞれ見せる姿が違う。私は今の家に来て十年と少しのため、「10×4」で、四十回以上も変化を見てきている。春には少しずつ青い葉が生えてきて、夏には一面緑になり、秋にはだんだんと茶色に染まり、冬には黒いみきと枝だけが残る。この一つ一つの変化が過ぎていくたびに、私はとてもしみじみする。変わることは別に悪く思わないが、長くそのものに馴染んでしまうと、変化を目の当たりにするのが嫌で、目を背けたくなる。だが、この世は不安にも満ちていて、その不安が挑戦にもつながっていく。だから、必ずとは言わないが、できる限り受け入れなければならない。

 私の父が広島県尾道市出身で、実家から海がとても近い。だから私は

「海に関係する自然の驚いた話を教えて。」

と聞いた。すると、自然現象の「大潮」について教えてもらった。大潮とは、年に何回か海面が物凄く高くなる時の事だ。大潮が台風と重なると、陸に溢れることもあるらしい。しかも大潮の時の海面が年々高くなっているらしい。この前、父が帰省した時と大潮が重なり、桟橋という船に乗るときに渡る海面に浮いている橋が、陸よりも高くなっていて驚いたそうだ。確かに、海面が高くなっていると私も落ちそうでとても怖くなる。

 「江南の橘、江北に生ずれば枳となる」ということわざがあるように、人間にとって自然とは、その時々に変化し、人間にも沢山の影響を与えるものである。だからこそ、ちゃんと対等に自然に向き合っていかなければならない。私も、今からできることを探し、色々試してみる。自然と変化に。