りょうくん、こんにちは。ほぼ時間内に書き上げ、この完成度はすばらしい。見事合格、高得点です。
 言葉が私たちの行動に影響(えいきょう)与える(あたえる)ことがあります。日本では「言霊(ことだま)信仰(しんこう)があり、昔の人たちは和歌をよんで願いを叶えようとしました。短歌の(まくら)言葉はそういうものだったと考えられています。言葉には力があります。できれば成功につなげたいね。
 言葉の力をプラスに生かすことができれば、百人力です。野球で、ピッチャーとしてマウンドに立つ体験を語りました。チームメンバーからのアドバイスあっての成長、実力発揮と言えるのですね。イチローの言葉を引用したのも適切で効果的です。
 反対に、言葉が行動に歯止めをかけるというマイナス回路は、事前に発見して反対の流れにかえたいものです。(つる)の恩返しを引用して人間の弱さを考えました。見るなの禁忌(きんき)と呼ばれるもので、むかしからの教訓ですね。
 言葉の主体はあくまでも人間です。成功の体験を積み上げて、言葉の力をプラスに利用できるようになりたいものです。

<<え2021/164jみ>>



りょうさん、言葉の力について深く考え、自分の体験や昔話、名言をうまく取り入れて書けていますね。
まず、言葉が行動に与える(あたえる)プラスの影響(えいきょう)について、自分の野球の経験を具体的に挙げているので、説得力が増しています。
また、イチローの言葉を引用して、自分の考えと結びつけている点もとても良いです。
さらに、「(つる)の恩返し」という昔話を使って、言葉がマイナスの影響(えいきょう)与える(あたえる)こともあるという視点を示しているのは、多角的に物事を考えている証拠(しょうこ)です。
この昔話の教訓を現代の私たちに結びつけているところも、よく考えられています。
最後に、エマーソンの名言を引用して、言葉の重みと人格形成の大切さをまとめているのは、文章全体の締めくくり(しめくくり)として非常に効果的です。
全体として、複数の意見がよく書けており、それらを総合化する主題も明確で、読み手に伝わりやすい文章になっています。
これからも、自分の体験や名言、昔話を活用して、さらに深い考察を加えていきましょう。

項目(こうもく)評価】
体験実例がよく書けています。
昔話の実例がよく書けています。
名言がよく書けています。
複数の意見がよく書けています。
総合化の主題がよく書けています。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1015字/1000字
思考点:62点
知識点:70点
表現点:68点
経験点:67点
総合点:74点
均衡(きんこう)点:7点

 


■思考語彙 14種 17個 (種類率82%) 62点
 しかし,。しかし,。勿論,いるから,しまうと,するかも,と思う,ないと,なければ,なるから,もらうと,アドバイスによって,暗示によって,見習うべき,

■知識語彙 47種 87個 (種類率54%) 70点
一言,人格,人間,他人,以前,会話,分野,十分,名言,変化,大切,失敗,好奇,存在,対峙,専門,形成,影響,思考,意味,成功,成績,教訓,日常,日頃,昔話,暗示,欲望,注意,満足,特別,理解,生活,経験,絶大,自分,自己,良心,行動,要因,言及,言葉,評価,試合,過去,野球,非常,

■表現語彙 89種 162個 (種類率55%) 68点
いつか,お礼,こと,これ,これら,さ,それ,たち,とき,もの,よう,ん,アドバイス,イチロー,スポーツ,バッター,パフォーマンス,プラス,マイナス,マウンド,一言,上,中,人格,人間,今,他人,以前,会話,体,働き,僕,全て,内,分野,初め,力,十分,名言,変化,大切,失敗,好奇,存在,対峙,専門,形成,影響,後,心,思考,恩返し,意味,成功,成績,教訓,日常,日頃,昔話,暗示,欲望,気,注意,満足,特別,理解,生活,私,経験,絶大,罠,耳,脳,自ら,自分,自己,良心,行動,要因,言及,言葉,評価,試合,逆,過去,重み,野球,非常,鶴,

■経験語彙 32種 49個 (種類率65%) 67点
いける,かかる,かける,くださる,さらけ出す,しまう,しれる,つける,できる,と思う,なさる,もらう,られる,れる,与える,使う,傾ける,出る,助ける,動かす,失う,抑える,潜む,目指す,知る,秘める,結びつく,見直す,見習う,話す,読み取れる,重ねる,

■総合点 74点

■均衡点 7点
 

言葉による影響
   中2 りょう(akataro)  2025年12月1日

 スポーツなどの専門分野で使われる特別な言葉は、実際に経験しないと言葉の意味に従って体を動かすことができない。逆に、「失敗するかもしれない」と思ってしまうとそれが過去の失敗の経験と結びつき本当に失敗してしまう。以前に成功した経験が脳の働きと結びつき、成功を重ねることになる。人間は常に自己暗示によって行動しているのである。

 まず初めに、言葉は行動にプラスの影響を与える。僕も、野球の試合中などでマウンド上でバッターと対峙しているときに、チームメイトからのアドバイスをもらうとそのバッターを抑えられる。改めてアドバイスが与える影響を知ることができる。アドバイスによって自分のパフォーマンスについて見直すことができ、更に良いパフォーマンスができるようになるのである。「成績は出ているから今の自分でいいんだ、という評価を自分でしてしまっていたら、今の自分はない。」というイチローの言及からも読み取れるが、自分で今の自分に満足していてはいけない。常に他人からのアドバイスに耳を傾けて、更に良いものを目指すことが大切なのである。

 しかし、言葉が行動にマイナスの影響を与えることもある。「鶴の恩返し」という昔話があるが、これは鶴が助けてもらったお礼として恩返しをするという昔話である。しかし、鶴が「決して見ないでください」と言っても、見てしまったのである。これは、「決して見ないでください」と言っても見てしまうという、「人間の弱さ」を暗示している。人間は弱いのである。初めは罠にかかった鶴を助けるという「良心」があったものの、後に自らの内に潜む「好奇心」や「欲望」などの弱さがさらけ出し、最も大切な存在を失ってしまうという教訓である。これらの教訓は、今も私たち人間が見習うべき非常に大切な教訓だと思う。

 総じて、言葉は大きな力を秘めている。しかし、「思考に気をつけなさい、それは、いつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それは、いつか行動になるから。」というラルフ・ワルド・エマーソンの名言があるように、最も大切なことは一言の重みを十分に理解し、より良い人格を形成していくことである。勿論言葉が全てではないが、言葉による行動の変化というのは絶大である。そんな大きな要因となる言葉は、私たちの日常生活においても非常に大切なことである。私たちは日頃の日常会話から話す一言一言に注意し、気にかけなければならないのである。