はるまきさん、作文を読んでとても心があたたかくなりました。
ぬいぐるみのミルクちゃんへの思いが、まるで友だちのように大切にされていることがよく伝わっ(つたわっ)てきます。
名前を何度も変え(かえ)たエピソードや、祖父母(そふぼ)一緒(いっしょ)に買いに行った思い出がとても生き生きと書けていますね。
「まるで(わたし)に語りかけているように」というたとえがうまく使われていて、ミルクちゃんの魅力(みりょく)がよく伝わっ(つたわっ)てきました。
また、お母さんの話を聞いて、家族の思い出も紹介(しょうかい)しているので、文章に深みが出ています。
前の話や聞いた話がよく書けていて、はるまきさんの作文が立体(てき)になっていますね。
「心の中で思ったこと」も素直(すなお)に書けていて、読む人にやさしい気持ちが伝わり(つたわり)ます。
最後(さいご)の「ミルクちゃんの青い(ひとみ)は、今日もきらきらと輝い(かがやい)ていた」という結び(むすび)描写(びょうしゃ)も、とてもきれいで動作情景(じょうけい)結び(むすび)がよく書けています。
これからも、はるまきさんの感じたことや思いを大切にして、楽しく作文を書いてくださいね。

項目(こうもく)評価(ひょうか)
たとえの使い方:とてもよい
前の話・聞いた話:よく書けている
ですます調:よく使えている
心の中で思ったこと:よく書けている
動作情景(じょうけい)結び(むすび):よく書けている
 

森リン評価 思い出が詰まった大切なもの tu 12月1週 はるまき
字数/基準字数:
1185字/700字
思考点:67点
知識点:50点
表現点:58点
経験点:71点
総合点:63点
均衡点:2点
●語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
1200字換算
 
思考点:68点
知識点:51点
表現点:59点
経験点:72点
総合点:63点
均衡点:2点
●換算語彙学年表
 小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3  
思考点
知識点
表現点
経験点
総合点
●語彙の説明
語彙種類個数種類率点数説明
思考語彙16種17個94%67点考える言葉です。
理由、方法、原因などの説明の語彙。
多すぎると、説明の多い硬い文章になる可能性があります。
知識語彙19種30個63%50点難しい言葉です。
社会的な例や調べた例の語彙。
多すぎると、難しい言葉の多い重い文章になる可能性があります。
表現語彙67種114個59%58点豊かな言葉です。
話題の幅が広い語彙。
多すぎると、散漫な文章になる可能性があります。
経験語彙35種41個85%71点詳しい言葉です。
身近な例や経験した例の語彙。
多すぎると、身近な話の多い狭い文章になる可能性があります。
種類率は、60%以上が目標。70%以上の場合は多様な語彙が使われています。
1185字
 67点
 50点
 58点
 71点
字数 思考語彙 知識語彙 表現語彙 経験語彙

 


■思考語彙 16種 17個 (種類率94%) 67点
n確か,。しかし,。だから,あると,いるので,しよう,たから,たため,で思う,と思う,にくいので,のかも,みると,帰ろう,手紙らしい,読むと,

■知識語彙 19種 30個 (種類率63%) 50点
中学生,今日,保管,名前,場所,大切,感情,手紙,改名,最終,橙色,決定,白色,真智子,祖父母,翌日,茶色,運命,風呂,

■表現語彙 67種 114個 (種類率59%) 58点
n確か,こと,これ,さりげ,そう,たくさん,たため,たち,ちゃん,なみ,ぬいぐるみ,もの,やり取り,よう,ん,アメリカ,カニ,クリーム,プレゼント,ベッド,ミルク,ラズベリー,リアル,一,三,中,中学生,今,今日,保管,先,名前,回,場,場所,大切,年,幼なじみ,心,思い出,感じ,感情,手紙,改名,時,最終,橙色,母,毛,決定,猫,白色,真智子,瞳,祖父母,私,答え,翌日,色々,色合い,茶色,近く,運命,隣,頃,頭,風呂,

■経験語彙 35種 41個 (種類率85%) 71点
あたためる,くれる,しれる,ちゃう,てる,で思う,と思う,ひねる,もらう,やわらぐ,れる,会う,似る,住む,名付ける,呼ぶ,変える,帰る,引っ越す,感じる,書く,残る,混ざる,置く,聞く,見つめる,詰まる,語りかける,読み返す,読む,買う,走り出す,輝く,返る,離れる,

■総合点 63点

■均衡点 2点
 

思い出が詰まった大切なもの
   小4 はるまき(akoruka)  2025年12月1日

    思い出が詰まった大切なもの

              はるまき

 「おやすみ、ミルクちゃん。」

私は、十五個ぐらいぬいぐるみを持っている。全部小さい頃に買ったもので、それぞれに名前を付けて、ずっと大切に保管している。そして、お気に入りのぬいぐるみは、布団の中に入れて、一緒に眠る。この習慣は、五歳ぐらいからほとんど毎日続いていて、小さい頃からあるものが隣にいると、何だか心がやわらぐような気がするのだ。 

 私が特に大切にしているものは、猫のぬいぐるみのミルクちゃんだ。なぜ大切にしているかというと、五年前からの思い出がたくさん詰まっているからなのだ。

「あんまり欲しいのがないなぁ。」

五歳の私は、大阪のデパートの子供服売り場をうろうろしていた。誕生日プレゼントに、祖父母に靴を買ってもらうのだ。しかし好みのものが無く、もう帰ろうかなぁと思っていたその時。

「これかわいい⋯!」

私が走り出したその先には、淡い茶色と橙色が混ざった白色の、ふわふわとした毛なみがとってもリアルな、猫のぬいぐるみがあった。まるで私に語りかけているようにまっすぐに見つめる青い瞳に運命を感じて、ラズベリーちゃんと名付け、この猫のぬいぐるみを、祖父母にプレゼントしてもらったのである。

「やっぱり、カニクリームちゃんにしようかなぁ。」

私は、お風呂場で頭をひねっていた。ラズベリーちゃんという名前がしっくりこなかったため、色合いが似ているのでカニクリームちゃんと改名することにしたのである。しかし、これも呼びにくいので、翌日に「ミルクちゃん」と最終決定した。このように、ミルクちゃんには、運命を感じて買ってもらった思い出、しっくりくるまで名前を三回も変えた思い出など、たくさんの思い出が詰まっているのである。

 母にも、小さい頃から大切にしているものがありそうだ。聞いてみると、手紙を大切に保管しているという答えが返ってきた。その中でも特に大切にしている手紙は、私も年に一回ほど会う、アメリカに住んでいる幼なじみの、真智子ちゃんからもらった手紙らしい。

「私、中学生で引っ越したから、真智子ちゃんとも少し離れちゃったんだ。でも、手紙でずっとやり取りをしていて、読むと、いる場所は離れているけど、何だか近くにいるような、そんな感じがするんだよね。だから、今も読み返してるんだ。」

確かに、手紙も、書いた時や読んだ時の感情が残った、あると心がやわらぐものなのかもしれない。

 小さい頃からずっと大切にしているものには、色々な思い出や感情が詰まっている。だから、さりげなく隣にいて、私たちの心をあたためてくれるのかなぁと心の中で思った。ベッドに置かれたミルクちゃんの青い瞳は、今日もきらきらと輝いていた。