なかそうさんの作文は、言葉と経験の関係について具体的な例を交えながらわかりやすく説明できています。
特に、手を上げる動作やテスト前の体験を通じて、言葉が過去の経験を呼び起こし行動に影響(えいきょう)与える(あたえる)ことを実感として書けている点が素晴らしいです。
また、昔話の「わらべ長者」を取り入れて、言葉が行動のブレーキになることも示し、プラス面とマイナス面の両方をバランスよく述べているところもよくできています。
複数の意見がよく書けているので、言葉の力の多様な側面が理解できていることが伝わってきます。
さらに、最後に名言を引用して、言葉の使い方の大切さをまとめているので、文章全体の締めくくり(しめくくり)として効果的です。
このように、具体例と昔話、名言をうまく組み合わせて、自分の考えを深めている点がとても良いと思います。
これからも、自分の体験や知識を活かして、説得力のある文章を書いていってください。

項目(こうもく)評価】
・具体例の活用:よくできている
・複数の意見の提示:よくできている
・名言の引用:よくできている
・文章のまとめ:よくできている

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1000字/1000字
思考点:74点
知識点:69点
表現点:70点
経験点:82点
総合点:79点
均衡(きんこう)点:5点

 


■思考語彙 19種 24個 (種類率79%) 74点
 しかし, 確か,。しかし,。たとえば,。つまり,するかも,たはず,だろう,つぶやくと,と思う,なければ,も同様,上げよう,働くため,思うと,経験によって,解けるはず,言い聞かせると,言葉によって,

■知識語彙 46種 92個 (種類率50%) 69点
不安,交換,今回,以前,体験,反対,名言,否定,問題,大事,失敗,実感,実行,影響,意識,成功,成長,方法,昔話,普段,暗示,最初,機会,無意識,無理,発揮,短所,筋肉,経験,結果,緊張,背景,自分,自己,自然,行動,複雑,言葉,進行,運動,過去,長所,長者,随意,集中,青年,

■表現語彙 93種 180個 (種類率52%) 70点
 確か,いちばん,きっかけ,こと,これ,さまざま,すべて,その後,それ,たち,たはず,つき,とき,もの,も同様,よう,わら,わらべ,テスト,ブレーキ,プラス,ミカン,不安,中,交換,人,今,今回,以前,体験,何,働き,働くため,前,前向き,力,動き,反対,名言,否定,問題,嘘,大事,失敗,実感,実行,影響,心,意識,成功,成長,手,方法,昔話,普段,暗示,最初,機会,泳ぎ,無意識,無理,物,発揮,的,真っ白,短所,私,筋肉,経験,結び,結果,緊張,背景,脳,自分,自己,自然,行動,複雑,解けるはず,言葉,通り,進行,運動,過去,道,長所,長者,随意,集中,青年,面,頭,

■経験語彙 42種 55個 (種類率76%) 82点
かける,しまう,しれる,つぶやく,できる,と思う,なくす,よみがえる,られる,れる,上げる,与える,伸ばす,使う,働く,助ける,取り組む,呼び起こす,和らげる,奪う,妨げる,導く,役に立つ,得る,思い込む,持つ,止まる,止める,決まる,決めつける,渡す,生み出す,示す,結びつく,落ち着く,解く,解ける,言い聞かせる,諦める,進める,重ねる,閉ざす,

■総合点 79点

■均衡点 5点
 

私たちは、「手を上げよう」と(感)
   中2 なかそう(nakasou)  2025年12月1日

  私たちは「手を上げよう」と思うだけで手を上げられるが、これは複雑な筋肉の動きを意識しているのではなく、過去の経験と「手を上げる」という言葉が結びつき、脳が無意識に働くためである。このような随意運動は、泳ぎのように経験がなければ言葉だけで実行できない。反対に、「失敗するかもしれない」と思うと本当に失敗することがあり、これは過去の失敗経験が言葉によって呼び起こされる自己暗示である。成功についても同様で、成功経験がなければ「成功」という言葉で脳は働かないが、成功を重ねた人はその経験によって自然に成功を導く脳の働きが進行する。こうしたように、言葉と経験の結びつきが、私たちの行動に大きく影響している。

 確かに、言葉が行動にプラスの影響を与える面はある。たとえば私は、以前テスト前に緊張して頭が真っ白になりかけたことがあった。しかし、そのとき「前に解けた問題なら今回も解けるはずだ」と自分に言い聞かせると、過去に同じような問題を解いた経験がよみがえり、落ち着いて取り組むことができた。結果として、最初の不安が嘘のように集中でき、普段通りの力を発揮することができた。このように、前向きな言葉は不安を和らげ行動を助けるが、その背景には必ず過去の成功体験があり、言葉はその経験を呼び起こす“きっかけ”として働いているのだと実感した。

 しかし、言葉が行動のブレーキになることもある。たとえば昔話の「わらべ長者」では、最初のわらを手にした青年は、もし「こんなものでは何もできない」と思い込んでいたら、その後の行動はすべて止まってしまっただろう。実際、私たちも「どうせ無理だ」「失敗するに決まっている」といった言葉を心の中でつぶやくと、それが脳の働きを妨げ、行動する前に諦めてしまうことがある。もし青年が自分の手にあるわらを「役に立たないもの」と決めつけていたら、人に渡してミカンを得ることも、その後さまざまな物と交換していくこともなかったはずだ。つまり、否定的な言葉は経験を生み出す機会を奪い、成長の道を閉ざしてしまう。昔話であっても、言葉が人の行動を進めたり止めたりする力を持つことをよく示しているのである。

 確かに言葉には大きな力がある。しかし、大事なことは、『短所をなくすいちばんよい方法は、今ある長所を伸ばすことである』という名言もあるように言葉の長所をうまく使っていくことだ。