時間に追われる毎日の中でも、大切なことに気づいた姿勢(しせい)がとてもすばらしいです。進級試験合格です。

<<え2005/54み>>

【総評】
 朝の寝坊(ねぼう)という身近な体験をきっかけに、「時間の大切さ」や「焦る(あせる)ことの影響(えいきょう)」について、自分なりに深く考えられた内容になっています。学校への通学や家族旅行など、具体的な出来事を丁寧(ていねい)描写(びょうしゃ)しており、特に「バスが逃げる(にげる)側で、(わたし)たちが(おに)側の鬼ごっこ(おにごっこ)をしているようだった」という比喩(ひゆ)表現にはユーモアがあり、読み手を引き込む(ひきこむ)力があります。また、「書き出し」と「結び」が会話文で呼応(こおう)しており、構成もよく工夫されています。

段落(だんらく)ごとの講評】
第1段落(だんらく):朝の様子を会話とともに描き出し(えがきだし)ており、読み手が一気に場面に引き込ま(ひきこま)れます。「4度()か5度()」という表現にはリアリティがあり、生活の一コマが生き生きと伝わってきます。

第2段落(だんらく):バスに乗り遅れ(のりおくれ)そうになる場面は、臨場(りんじょう)感があり、特に「車の中の父と(わたし)は無言のまま…」という描写(びょうしゃ)から、緊迫(きんぱく)した空気がよく伝わります。「鬼ごっこ(おにごっこ)」のたとえや、「全身の力が抜ける(ぬける)くらい、ホッとした」という表現も効果的です。

第3段落(だんらく):旅行のエピソードでは、時間に追われながらも家族が協力して乗り越え(のりこえ)た様子が描か(えがか)れています。感情の変化(心配→安心)もしっかりと伝えられており、作文の(はば)を広げています。

第4段落(だんらく):自分の体験から得た気づきをまとめる形になっており、「1日の始まりが1日全体を左右する」という言葉に、日常を見つめ直すまなざしが感じられます。最後の「行ってきます。」という結びが、冒頭(ぼうとう)とつながっていて、文章全体に一体感があります。

【特に優れ(すぐれ)ていた点】
・身近な出来事を臨場(りんじょう)感を持って描写(びょうしゃ)できている
・たとえ表現や会話を取り入れ、表現の(はば)が広がっている
・書き出しと結びが呼応(こおう)しており、構成に工夫がある
・体験から自分の考えをしっかり導き出せている

【考えを深めるための質問】
 もし「朝早く起きるコツ」を家族や友だちに教えるとしたら、どんなことを伝えたいですか?

字数/基準字数:1139字/1000字
思考点:59点
知識点:66点
表現点:72点
経験点:79点
総合点:72点
均衡(きんこう)点:3点

 


■思考語彙 13種 15個 (種類率87%) 59点
。だから,かけざる,しまうので,しよう,だから,と思う,ないから,乗せるため,大丈夫きっと,履かざる,来るから,焦らざる,間に合おう,

■知識語彙 41種 59個 (種類率69%) 66点
一番,予定,今回,今年,以上,余裕,全体,全身,出発,大丈夫,大分,大切,大変,学校,安心,家族,寝坊,左右,心配,旅行,時半,時計,時間,最初,毎日,毎朝,準備,無事,無言,祖母,福島,移動,結局,絶対,緊張,自分,荷物,途中,遅刻,香川,鹿児島,

■表現語彙 97種 182個 (種類率53%) 72点
あと,おうか,こと,ごと,そこ,それ,たち,てい,どこ,まま,みんな,よう,ギリギリ,バス,バス停,ベッド,一番,中,乗せるため,予定,人,今,今回,今年,以上,何,余裕,便,側,全て,全体,全身,出発,分,前,力,回,変,夏,大丈夫,大分,大切,大変,始まり,子,学校,安心,家,家族,寝坊,左右,席,度,心配,方,旅行,日,早め,時,時半,時計,時間,最初,朝,次,母,毎日,毎朝,準備,無事,無言,父,皆,目,目覚まし,県,祖母,福島,私,移動,紙,結局,絶対,緊張,自分,船,荷物,車,途中,遅刻,間,靴,頃,香川,鬼,鬼ごっこ,鹿児島,

■経験語彙 40種 85個 (種類率47%) 79点
おりる,おる,かける,くれる,しまう,ずれる,つく,と思う,れる,わかる,乗せる,乗る,乗れる,出る,向かう,喜ぶ,回る,寝る,履く,急ぐ,抜ける,持つ,書く,止まる,決める,焦る,着く,経つ,続く,行う,覚める,話す,起きる,起こす,迷う,追う,送る,逃げる,過ごす,間に合う,

■総合点 72点

■均衡点 3点
 

朝寝坊での大失敗
   小6 あおなな(aonana)  2025年12月1日

 「もうこんな時間。」私は急いでベッドから、おりた。私は、毎朝6時半に父、母、目覚まし時計に起こされることがよくある。時々、祖母まで起こしに来ることがある。けれどほぼ毎朝、何度か起こされても、結局は、4度寝か5度寝くらいしてしまうので、毎日、遅刻しないかなと、自分も、家族もハラハラしていることが多い。

 

 私は、毎朝バスで学校に向かっている。私がいつも追っているバス停には、7時20分にバスがつく。けれど、その日は、5度寝くらいしてしまった。一番最初に目が覚めた時に時計を見たら、5時半だった。けれど、いつの間にか7時になってしまっていた。私は、あと20分でバス停にバスが来るからどうしよう、ととても焦っていた。それ以上に、いつも送ってくれる父は、どこのバスていに止まるかが書いてある紙を見ながら、私より焦っていた。結局家を出たのは、7時20分だった。急いでバス停に向かったが、私たちがちょうどバス停に着いた頃、バスは出発していた。それが何回も続いた。まるでバスが逃げる側で、私たちが鬼側の鬼ごっこをしているようだった。車の中の父と私は無言のまま、目の前にいるバスを追っていた。30分が経ち、やっとバスに乗る子を乗せるために止まった。今乗れなかったら大変だと思い、荷物も変な持ち方で車を出て、急いでバスに乗った。乗って席に着いた時は、全身の力が抜けるくらい、ホッとした。私は今回は間に合ったけど、次は間におうかわからないから、次からは早めに寝て、朝早く起きれるようにしたいと思った。

 今年の夏、車で家族5人で旅行をした。鹿児島県から、香川県、福島県などを回った。まず最初に鹿児島から、大分まで行き、そこから車ごと船で香川県まで移動するという予定だった。もしその船に間に合わなかったら、次の便に乗ることになるが、予定が全てずれてしまうことになる。それは大変だから絶対に間に合おうねと話した。皆で朝6時に起きると決め、アラームをかけるか迷ったが、大丈夫きっと起きれるよとみんなに言われ、結局アラームをかけずに寝た。そしたら皆7時に起き、1時間寝坊をしてしまった。急いで準備をして、大分へ向かった。向かっている途中の車の中は、とても緊張しており、「間に合うよね。」「あと何分で着く。」などずっと心配していた。けれど、ギリギリ間に合い、無事船に乗れた。その時は皆、良かったや、間に合ったねなど、とても安心しながら、喜びあった。

 1日の始まりとは、その日全体を左右する大切な時間だ。だからこれからは、時間に余裕を持って、焦らずに過ごしたいと思った。

 「行ってきます。」私は、靴をしっかり履かず、学校に間に合うか心配しながら家を出た。