本来、特許制度は(感)

   高2 あいらう(airau)  2025年12月1日

 本来、特許制度は発明を保護する狙いを持っている。しかし、享保六年、新規御法度により新規のことは全て幕府に対する反逆と決めつけられた。まったく発明への気運を醸成するような社会情勢にはならなかったのである。嘉永六年のペリーの来航によって、日本は急速に外国に向かい、西欧の文物を大々的に導入することになった。享保の時代の観念が今も私たちの社会に残っているのは問題だ。

 その原因としては第一に、日本の社会の横並び意識が根強く残っていることだ。これは、私たちの身の回りでも多くの問題となっている。私の在籍しているテニス部は昨年全国ベスト8に残ったほどの強豪校であるため、普段から全国トップの選手と共に練習とトレーニングをしている。その中に、私が憧れている個人で全国優勝経験が多数あるエースの先輩おり、常に刺激を受けさせてもらってる。ただ、その先輩はかなりのセンス系のプレースタイルで、トレーニングや練習は不真面目なので、私の中でその先輩もサボっているからという名目で手を抜いてしまうことが多い。しかし、自分の上達に最も近道となることは、他人と比べることではなく、今の自分の課題と向き合い、日々の練習で克服しようとすることだ。このように他者と比べているだけで、自分の本当に大切なものに目を向けなくなってしまう人は多くいる。しかし、他者と同じレベルでやるのではなく、超えてやろうという意志を持つべきだ。

 その原因としては第二に、一部の製造業を除いてまだ海外との直接の競争にさらされていないためだ。最近、公立小学校の給食費無償についてのニュースをよく見る。もともと給食は、食中毒のリスクから地産地消されることが多い。さらに、海外では給食よりも弁当文化が強く、日本の中でも地域の自治体でルールが定められているので競争がない。その結果、物価高騰と、育児の大変な親の財布の期待に応えるために給食の質は低下している。その様子は約5年前から現れており、今年の6月にも福岡市で給食の量が少なく、味も美味しくないという問題が発生した。このように競争がないと、生産者も値段や量を気にすることがなくなり、日に日に悪化するばかりだ。日本の他の産業においても、競争心を持って提供の質の向上を目指すことが必要だ。

 確かに、特許によって新たな参入者に対する障壁を作ることもある。しかし、人類とは、単に生きているだけでなく、著しい技術の発展によって成り立っているものだ。享保の時代の観念のような、新たな発見が多く眠っているのにも関わらずそれを拒む社会制度は問題だ。