あいらうさんの作文は、歴史的背景から現代の社会問題まで幅広く(はばひろく)視野を広げて論じている点がとても優れています。
特に、(とおる)保六年の新規御法度(ごはっと)からペリー来航までの流れを簡潔にまとめ、当時の社会観念が現代にも影響(えいきょう)しているという指摘(してき)は説得力があります。
また、テニス部での具体的な体験を通じて「他者と比べることの弊害(へいがい)」と「自己課題への向き合い方」を示した点は、読者にとって身近で理解しやすい実例となっています。
給食の質の低下という具体的な社会問題を取り上げ、競争の欠如(けつじょ)がもたらす悪影響(あくえいきょう)を論じた部分も、現実的な視点が感じられました。
文章全体を通して、原因の分析(ぶんせき)が明確であり、問題提起と具体例がバランスよく配置されているため、論旨(ろんし)がしっかり伝わってきます。
最後に、技術発展の重要性を強調し、歴史的な観念の問題点を再度指摘(してき)して結んでいる構成も効果的です。
今後は、さらに自分の意見や提案を深めていくことで、より説得力のある文章になるでしょう。

原因がよく書けています。
社会問題の主題がよく書けています。
体験実例がよく書けています。
書き出しの結びがよく書けています。

内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎

字数/基準字数:1073字/1000字
思考点:74点
知識点:101点
表現点:97点
経験点:70点
総合点:80点
均衡(きんこう)点:-4点

 


■思考語彙 19種 23個 (種類率83%) 74点
 確か,、単に,。しかし,あるため,いるから,いるので,しよう,ないため,ないと,なので,は第,やろう,御法度により,応えるため,持つべき,来航によって,特許によって,発展によって,関わらざる,

■知識語彙 91種 123個 (種類率74%) 101点
一部,上達,人類,今年,他人,他者,低下,保護,個人,値段,優勝,先輩,克服,全国,公立,制度,刺激,原因,参入,反逆,名目,向上,問題,在籍,地域,地産,外国,多数,大切,大変,導入,小学校,幕府,弁当,強豪,御法度,必要,急速,悪化,情勢,意志,意識,技術,提供,文化,文物,新規,日本,昨年,時代,普段,最近,期待,本来,来航,様子,気運,海外,無償,物価,特許,生産,産業,発展,発明,発生,発見,直接,真面目,社会,福岡,競争,競争心,経験,結果,給食,練習,育児,自分,自治体,製造,西欧,観念,課題,財布,近道,選手,醸成,障壁,食中毒,高騰,

■表現語彙 153種 220個 (種類率70%) 97点
 確か,あるため,かなり,こと,これ,それ,たち,ないため,もの,よう,エース,スタイル,センス,テニス,トップ,トレーニング,ニュース,プレー,ベスト,ペリー,リスク,ルール,レベル,一,一部,上達,中,二,享,人,人類,今,今年,他,他人,他者,低下,保,保護,個人,値段,優勝,先輩,克服,全て,全国,公立,六,制度,刺激,前,原因,参入,反逆,名目,向上,味,問題,嘉,在籍,地,地域,地産,外国,多く,多数,大々的,大切,大変,導入,小学校,市,幕府,年,弁当,強豪,御法度,必要,応えるため,急速,悪化,情勢,意志,意識,手,技術,提供,文化,文物,新た,新規,日々,日本,昨年,時代,普段,最近,期待,本来,来航,校,業,様子,横並び,気,気運,永,海外,無償,物価,特許,狙い,生産,産業,発展,発明,発生,発見,目,直接,真面目,社会,福岡,私,競争,競争心,系,経験,結果,給食,練習,者,育児,自分,自治体,製造,西欧,親,観念,課題,財布,費,質,身の回り,近道,選手,部,醸成,量,障壁,食中毒,高騰,6月,

■経験語彙 34種 44個 (種類率77%) 70点
おる,させる,さらす,しまう,てる,なくなる,もらう,やる,られる,れる,サボる,作る,受ける,向かう,向き合う,向ける,定める,応える,憧れる,成り立つ,抜く,拒む,持つ,残る,比べる,決めつける,消す,現れる,生きる,目指す,眠る,超える,関わる,除く,

■総合点 80点

■均衡点 -4点
 

本来、特許制度は(感)
   高2 あいらう(airau)  2025年12月1日

 本来、特許制度は発明を保護する狙いを持っている。しかし、享保六年、新規御法度により新規のことは全て幕府に対する反逆と決めつけられた。まったく発明への気運を醸成するような社会情勢にはならなかったのである。嘉永六年のペリーの来航によって、日本は急速に外国に向かい、西欧の文物を大々的に導入することになった。享保の時代の観念が今も私たちの社会に残っているのは問題だ。

 その原因としては第一に、日本の社会の横並び意識が根強く残っていることだ。これは、私たちの身の回りでも多くの問題となっている。私の在籍しているテニス部は昨年全国ベスト8に残ったほどの強豪校であるため、普段から全国トップの選手と共に練習とトレーニングをしている。その中に、私が憧れている個人で全国優勝経験が多数あるエースの先輩おり、常に刺激を受けさせてもらってる。ただ、その先輩はかなりのセンス系のプレースタイルで、トレーニングや練習は不真面目なので、私の中でその先輩もサボっているからという名目で手を抜いてしまうことが多い。しかし、自分の上達に最も近道となることは、他人と比べることではなく、今の自分の課題と向き合い、日々の練習で克服しようとすることだ。このように他者と比べているだけで、自分の本当に大切なものに目を向けなくなってしまう人は多くいる。しかし、他者と同じレベルでやるのではなく、超えてやろうという意志を持つべきだ。

 その原因としては第二に、一部の製造業を除いてまだ海外との直接の競争にさらされていないためだ。最近、公立小学校の給食費無償についてのニュースをよく見る。もともと給食は、食中毒のリスクから地産地消されることが多い。さらに、海外では給食よりも弁当文化が強く、日本の中でも地域の自治体でルールが定められているので競争がない。その結果、物価高騰と、育児の大変な親の財布の期待に応えるために給食の質は低下している。その様子は約5年前から現れており、今年の6月にも福岡市で給食の量が少なく、味も美味しくないという問題が発生した。このように競争がないと、生産者も値段や量を気にすることがなくなり、日に日に悪化するばかりだ。日本の他の産業においても、競争心を持って提供の質の向上を目指すことが必要だ。

 確かに、特許によって新たな参入者に対する障壁を作ることもある。しかし、人類とは、単に生きているだけでなく、著しい技術の発展によって成り立っているものだ。享保の時代の観念のような、新たな発見が多く眠っているのにも関わらずそれを拒む社会制度は問題だ。