有言実行
中2 あかるら(akarura)
2025年12月1日
私達が何気なく行動するその一つ一つは様々なものと関わっている。意志の強さだけではなく、「行動」のためには経験と言葉の両方が繋がっている必要がある。片方が欠けているだけでも私達は言葉を行動へと移すことは難しくなる。両方は大きな影響力を持っているのだ。失敗するときであっても「失敗するかもしれない」と考えるほど、その言葉を引き金に脳のはたらきが進行してしまう。つまり、私たちは自己暗示によって日々生活していると言える。
確かに言葉がプラスの影響を果たすことがある。言葉と行動か繋がり合っているならば、言葉とその行動を支える精神も関係があると考えられる。私はつい数日前まで期末試験を受けていた。その際に常に意識していたことはプラスの言葉を考えることだ。もちろん言葉に見合った努力は欠かせない。勉強もせず「私は100点をとる」 と考えていても満点をとることはできないだろう。しかしその上で「やってきたことを出し切る」 「楽しむ」といった明るい言葉を考えたり、発したりすることで自然と緊張が収まり、気持ちが前を向いたように感じた。これによって失敗の要因となりやすい焦りもなく言葉通り勉強した全てを出し切ることができたことを覚えている。またある本の一場面からもこのことが窺える。野球チームで活動している小学生の主人公が友達からの「やればできるは魔法の合言葉」という一言やポジティブなコメントによって最後まで力投することができたシーンだ。今まで積み重ねてきた努力だけでなく言葉による最後の一押しの両方が関わり合い、嬉しい結果に繋がったと私は考える。行動と言葉には相互関係があり、どちらとも同等に重視しなければならない。
一方、言葉が行動のブレーキとなることもある。長文にもあるが「失敗する」、「できない」と話すだけで結果が急変してしまうことは少なくない。私の友人の一人はとても勉強熱心だ。彼女はどの教科にも関わらず集中して授業を受け、期末試験でも常に高評価を得ている。そのため、友人の一人として私はとても尊敬している。しかしそんな努力家の彼女から思いがけない言葉を聞いた。今学期の社会の中間試験へ向けて彼女は何週間も前から少しずつ準備を進め、何度も繰り返し単語の記憶に取り組んでいた。彼女と共に試験直前に問題を出し合った際には、彼女が情報を複数繋ぎ合わせながら暗記していた姿が印象的だったことをはっきりと覚えている。誰もが彼女の満点を予想していた中、返却直前に「私は100点を取れないから」と話していたことに私は衝撃を受けた。そして彼女の試験は満点に一歩及ばない結果となってしまった。その状況に驚きを感じたと共に、言葉の力を私は実感した。言葉は単体のものではなく、精神とも結びつく。彼女の悔しいテスト結果は「満点を取ることはできない」という弱気な一言の根底にある不安や諦めの隙が原因の一つにあると捉えられる。もしも「私は必ず満点を取るとかできる」と信じ、同じように勉強を重ねていれば試験結果も彼女が満足の行くものとなっていただろう。「言霊」という言葉があるが、言葉は人の積み重ねた結果も、そして一生も左右するほどの力を持つ。その力をより良い形で生かすために私達はーつーつの言葉の使い方を考え直す必要があるだろう。
確かに言葉には大きな力がある。しかし、最も大切なことはその言葉を発するまでの行動である。「言葉よりも行動のほうが雄弁である」という言葉がある。言葉の力も偉大であるが、自分の過去の積み重ねによっても実現するかどうかが決まってくると言える。つまり今までの努力の過程が力となって言葉となり、成功へと繋がるのだ。私もまずは「言葉だけの人間」ではなく「行動と言葉の伴った人間」へと成長していきたい。