夢中は資質

   小6 ゆき(aonari)  2025年12月2日

 資質は、ちょうどその人だけの泉のようなもので、だれもがすぐれた資質をもっているのに、一生かかっても掘り当てられない人がいる。勉強がどうしても嫌いでスポーツが好きな人は、スポーツに君自身の標的をかかげて、二度とこない青春のあいだにやりぬく目標を決め、ライフルの標準をピタリと合わせたらいい。青春のうちにこれだけはやった!その自信が君を大きく変えてゆく。

「よーし、さあ読むぞ!」

私は本が好きである。「都会のトムソーヤ」が面白すぎて、とても夢中になっている。一時間で三冊は軽く読んでしまうので、最新刊の二十五巻まではあっという間だった。今は二週目を読んでいる。二週目なのに相変わらず面白くて、飽きないところがいいのである。分厚い本なのに、気が付くと読み終わっている。面白いが故に私は「都会のトムソーヤ」の面白いところならいくらでも言えるようになった。主人公のサバイバル能力がすごいと思うし、何気ない日常とは違う非日常が書かれていて面白い。面白いところを紹介していてはいくらでも書けるのできりがないしネタバレになるかもしれないので、これくらいにしておくが、まだまだ面白いポイントはたくさんある。私は今までにたくさん本や小説を読んできたが、まだこの本より面白いシリーズを読んだことがない。とても面白いシリーズなので、読む機会があればぜひ読んでほしい小説である。

 母は、絵に夢中になっていたらしい。子供のころから絵が好きで、絵の勉強がしたくて専門の大学に入ったらしい。学生時代は絵のことだけ考えていられたのに、大学を卒業した時、就職か絵の勉強をそのまま続けるか選んだらしい。母はその時就職のほうを選んだ。仕事と絵を両立するのは難しいので、少し絵に関係のある着物やになったそうだ。母は画家の道をあきらめたが、本当にやりたいことを職業にできている人は幸せだと思った。

 「都会のトムソーヤ」を書いているはやみねかおるも、私と同じく小さいころ本が好きだったらしい。面白い本をあらかた読み終わって、何も読む本がなくなったとき、はやみねかおるは、自分で書けばいいじゃないかと思いついたそうだ。「好きこそものの上手なれ

」ということわざがあるように、私も将来、はやみねかおるのように小説家になるのも悪くないなと思った。人間にとって夢中になれることは才能である。夢中になれることを見つけることは簡単そうに見えて実は難しい。見つけようとすれば大変だが、偶然夢中になれることが見つかるかもしれない。体験や経験を蜘蛛の巣のように張り巡らせると、夢中になれることが見つかるかもしれない。もし見つかったときは見逃さずにそれに没頭したらいい。私もなにか夢中になれることが見つかるまでチャンスを待とうと思った。

「そろそろ読むのやめなさーい!」

このままだと母の特大雷が落ちそうなので私はあわてて「都会のトムソーヤ」を閉じた。