後悔のない生き方

   中3 あききの(akikino)  2025年12月3日

  子供の頃、飼っていたチャボの死から生命とは、一瞬にして消えていってしまうものであること、それが消滅すると共に、私の手元に残ったもの、これこそ「死」以外の何物でもないという感じ。そこには恐ろしくて、しかもわたしの心をいつまでも捕まえて離さない力があった。これ以上大事なものはないと信じて大切にしていたものでさえ、一瞬で離れ去り、二度と戻ってこない。人生ではそういうことが起こる。それはあたかも、私たちが油断している時を狙いすませていたかのように突然やってくる。だが、失われるのは生命に限らない。幸せ、平穏、恋であることもある。一瞬にして、全く別の相貌が現れるのだ。私は。いつ何があっても後悔のないような生き方をしたい。

 そのための方法としてまず、当たり前に感謝することだ。私はバトントワリングを習っている。競技は大きく分けて個人戦とチーム演技があり、前のチームは個人戦中心の練習をしていた。個人戦なので、ライバルがとても多く、勝てない人は全く勝てない。私は上位に食い込むほど上手ではないが、コロナ禍で選手が減り、ちょうどその時に選手権デビューをしたので奇跡的に毎回入賞できていた。今所属しているチームはチーム演技が中心の練習スタイルだ。チームは戦う相手の数が個人戦よりも少ないため、個人戦で勝てなくてもくなくても努力すればなんとか入賞できるくらいだ。ただし、コツコツ努力することと、それを続ける根性が必要だ。今のチームに入って一年目、中一で18歳以下の部門に出場した。チームの中では最年少で、とにかくついていくことに必死だった。その練習の結果、全国2位をとることができた。今までは個人戦の練習ばかりで、全国で表彰台に乗られるような順位を取ることなんてなかったから、とても嬉しかった。今年は中三で、1番年上の15歳以下の部門に出場した。中一の時に全国2位をとってしまったから、日本一はなれるだろう、と心の中で軽く見てしまっていた。結果は全国2位だった。全ての部門の中で15歳以下の部門が激戦区と呼ばれているため、十分凄い。しかし、日本一を軽く見てしまっていたので、あまり喜べなかった。そもそも前のチームは全国大会に出て、表彰台に乗るということはなかったから、当たり前に表彰台に乗れる環境に感謝するべきだなと思い直す良いきっかけになった。

 また第二の方法として、「いつかやろう」を後伸ばしにせず、今すぐ実行することだ。私はよく忘れ物をする。小学生の時からずっと母に忘れ物、落とし物、無くし物の女王と呼ばれているほどだ。例えば、矯正を外した後にするマウスピースをもらってから一週間もしないで無くした。歯医者さんに言うと、今までで最短記録だと笑われてしまった。また、その二個目のマウスピースをカフェで食事をする時に外して、ティッシュに包んで置いたことを忘れて捨てかけたことがある。他にも、なぜか電車でメガネを外してそのまま電車に置いてきてしまったこともある。とにかく、忘れ物、落とし物、無くし物がひどい。中学生になってからは、特に成績表を何回も忘れた。月曜日に提出しなければならない成績表を出しておらず、金曜日に先生から忘れないようと何度も釘を刺された。なので、家に帰ってから土日の間にカバンに成績表を入れないと、と忘れないように頭の中で何度も唱えた。けれど、成績表を机の上に出して入れようとした時、急に面倒くさくなり、「後で入れよう、まだ時間はある。」と思い先延ばしにした。この作業を土日の間に何回も繰り返した結果、結局成績表を忘れ、先生にとても怒られ、学校が終わった後に家まで取りに帰った。私の家は学校から電車で一時間ほどかかるため、大変だ。田舎なので電車の本数が少なく、さらに時間がかかる。このとても苦労した経験から、もう忘れ物はしないようにしようと心に誓った。今ではその反省をいかして、持っていく物を思い出したらすぐにカバンに入れるようにしている。

 確かに、避けられない不運もある。しかし、「道は開けると信じて歩けば、必ず道は開ける。」という名言があるように、うまくいかない時も前向きに考え続けていればきっと幸運が訪れるはずだ。だから私はいつ何があっても後悔のないような生き方をしていきたい。